MUSH&Co.『フレッシュでエネルギッシュでキラキラ☆』
何色にも染まっていない透明感
大原ハイ。まずはMUSH&Co.のギター、君嶋祐一(吉沢亮)は、見ため的にはイケメンだけど、ダメかわいい人です(笑)。
――実際の吉沢くんもそうなんですか?
大原ハイ(笑)! ダメっていうか、いい意味で賑やかでたまにウルサイ。
吉沢ウザさがあったか〜!
森永これだけカッコいいのに、につかわしくないことばかりしてくれるので、撮影中はすごく楽しませていただきました。
大原本当に楽しかった〜。MUSH&Co.のドラム、山崎蒼太(森永悠希)は、体型はマンガと違えど、フンワリとした雰囲気とか、大人っぽい感じが蒼ソーちゃんです。現場でもお茶を立ててくださったんですよ。常に現場を和ませてくれました!
吉沢そうだね。彼の持っているやわらかい雰囲気がそのまま蒼ソーちゃんですね。最年少でありながら一番貫禄があるというか(笑)、酸いも甘いも経験しているのかな? って雰囲気がありました。
――映画を観ていても蒼ソーちゃんが出てくるとホッとするところがありましたよ。
森永ありがとうございます(照)。
吉沢そして大原櫻子ちゃんは、そのまんま素が小枝理子だよね。
森永本当にマンガのなかからバン! と出てきたような感じです。
吉沢何色にも染まっていない感じ。
森永透明感ですね。
――亮くんと悠希くんは芸能界の先輩として、いろいろと教えてくれた?
大原直接的じゃなくて、気づかないところで教えてもらっている気がします。
吉沢そんなことないよ。
森永なにもしていないです。
大原(笑)いやホント、やさしさで包み込んでくれていました。撮影もレコーディングも初めてだったし、本当に初挑戦ばかりの現場だったので……。
吉沢そうなの? 映画を観たらそんな感じ全然しなかったよ。理子ちゃん、すごいと思った。
森永ウン、堂々としてたね。
大原いやいやいや、ガチガチに緊張していましたよ。初めて撮影現場に行って車から降りたら、スタッフさんが80人くらいいらっしゃって。え? こんなに人がいる前で演技するものなの? どうなっちゃうんだろう? と思ったんですけど、佐藤健さんが気さくに話しかけてくださって、初日から演技って楽しいなって感じることができました。
吉沢僕らもハッポ☆スチロールズの「うたうたいのうた」でコーラスを録ったんですよ。俺、あのときしゃっくりが止まんなくてさー。
森永そうそうそう。でも歌ってるときだけ、なぜか出なかったんだよね(笑)。
大原えー! さすが!
――その曲はアルバムに入るんですよね!
大原ハイ。MUSH&Co.の曲で心也が作った「明日も」とはまたゼンゼン違った歌だよね。でも、どっちも私たちらしさが出ている。かわいらしいし、歌詞が温かいんです。
音楽業界、音楽そのもののリアリティ
大原まさか歌詞に“ご飯食べたい”とかあるなんて!
――「明日も」のほうは、視界が開けるような、前に進んでいくドキドキ感を感じました。
大原この曲は理子のオーディションの課題曲だったんです。イントロがなくて歌から始まったので、耳に入ってきた瞬間から印象的でしたね。歌詞も前向きでいい歌だなって思いました。
――楽器も相当練習したそうですね。
吉沢しましたね……というか、今も練習中です。
大原私は映画に入るまでは、まったくギターに触れたことがなかったので、持ち方から猛特訓でした。ギターのむずかしさと魅力に触れました……。
吉沢俺もこの映画で初めてギターに触れましたけど、むずかしいですね。同じコードを押さえてるはずなのに、ちょっとズレただけで音が鳴らないし。でもむずかしいけどすごく楽しかったです。
森永僕はピアノをやっていたんですけど、ドラムは初めてで、スティックの振り方とか、身体の芯をしっかりと作るところからやりました。でもすごく楽しくて、一生続けていこうかな? って思いました。
――ところで櫻子ちゃんがオーディションを受けた理由は?
大原私は女優を目指していて、でも歌はずっと歌い続けたい、たくさんの方に歌を届けたいという夢はあったんです。いつも時間があるときはずっと歌っていました。
――どんな音楽が好きなの?
大原ジャンルを問わず好きで、洋楽だとレディガガさん、邦楽ではDREAMS COME TRUEさんとか椎名林檎さんはよく歌いますし、歌謡曲が好きで八神純子さんや中森明菜さんも大好きです。
――じゃあ音楽プロデューサーが亀田誠治さんだったことには大感激だったんじゃないですか?
大原私は本当に憧れの方で、YouTubeでずっと亀田さんを見たりしていたんですよ。
吉沢すごくいい方でした。
森永人柄がまんま出ているよね。穏やかで気さくな方で、ライブシーンとかでも「がんばってねー!」って声をかけていただいて、すっごいやさしい方でした。
大原「楽しんでねー」って言ってくれるんだよね。
――この映画は音楽業界の裏側も描いていたけれど、櫻子ちゃんはどう思った?
大原プロデューサーの高樹さん(反町隆史)のひと言ひと言が黒い感じで、実際の音楽業界もそうなのかな……? って(笑)思いました。でも、音楽というものの意味を分かっているところがリアリティあるなぁって感じました。
――デビューする今の気持ちは?
大原マンガのなかのキャラクターから飛び出して、3人でデビューするんだなぁ〜(しみじみ)。亀田さんが作ってくださった私たちの「明日も」は、歌詞を噛みしめて聴いていただくと、MUSH&Co.のことがわかってもらえるんじゃないかな? って思います。
吉沢本当にデビューしちゃうんだね(笑)。今、理子ちゃんが言ったみたいに、「明日も」は、MUSH&Co.が詰まったフレッシュでエネルギッシュでキラキラした歌なので、ぜひたくさんの方に聴いていただきたいです。
森永本当に僕らの若さとか元気がいっぱい詰まった曲だよね。みなさん忙しい日々のなかで僕らMUSH&Co.の歌が、ふと立ち止まれるタイミングになってくれたらうれしいなと思います。
(文:三沢千晶/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
<“カノ嘘”連載>
佐藤健『受け取る側が何を思うか?が答えだと思う』
CRUDE PLAY『この曲にかけています――僕ら、崖っぷちなんです(笑)』
密着レポート『“カノ嘘”渋谷ジャックに密着!サプライズに街が騒然!!』
カノジョは嘘を愛しすぎてる
ストーリー:
あの頃の僕は、大体が不機嫌だった――。
若者を中心に絶大な人気を誇るバンド“CRUDE PLAY”=クリプレは、デビュー以来、音楽シーンのトップを走り続けている。その全楽曲を手がけるのが、サウンドクリエイター・小笠原秋(佐藤健)だ。かつてはクリプレのベースを担当していた秋だがデビュー直前、音楽プロデューサー・高樹総一郎(反町隆史)の手により、自分達の演奏を他の一流スタジオミュージシャンのプレイに差し替えられたことにショックを受け、クリプレを脱退。ベースの座を心也に譲り、自らは影からクリプレを支えていくことを決心したのだった。
それから5年。秋はクリプレはもちろん、美貌と確かな歌唱力で人気の歌姫・茉莉(相武紗季)の曲も、高樹のゴーストライターとして手掛けるなど順風満帆な活躍を続けていた。だがその心は常に満たされない。実は秋の恋人の茉莉が、高樹とも密かに関係を持っていること、あまりにも安易に“消費”されていく日本の音楽シーンの実情。すべてが秋を苛立たせるに十分だった。
そんな秋の前に、突然彼女は現れた。マッシュルームのような髪型をした小柄な女子高生・小枝理子(大原櫻子)。茉莉と別れ半分ヤケになっていた秋の、気まぐれなナンパ……のはずが「一目惚れしちゃった…です」と逆告白する理子。そんな理子に思わず「小笠原心也」と嘘の名前を告げる秋だったが、理子がクリプレの熱狂的ファンと知りますます本当のことが言えなくなる。しかも茉莉のトラウマから「歌う女、嫌いなんだ」と、さらなる嘘をつく秋。実は同級生とバンドを組み、歌うことが大好きな理子が、その言葉に思い悩むことになるのも知らずに……。
ある日、秋の嘘は衝撃的な形で暴かれることになる。偶然理子の歌声を聞いた高樹が、理子と理子の同級生の3人を“MUSH&Co”(マッシュ&コー)としてデビューさせることを決定したのだ。高樹はマッシュのプロデュースを秋に要求するが、かねてから高樹の音楽への姿勢に強い反感を抱いていた秋はそれを突っぱねてしまう。一方、秋の嘘を知った理子は驚きつつも秋を受け入れ、2人の付き合いは続くことに。
その日の夜、初めて理子の歌声を聞いた秋は、そのスペシャルな歌声に瞬く間に魅了され、プロデュースを辞退したことを激しく後悔する。だが時はすでに遅く、高樹はマッシュのプロデュースを心也に依頼していた……。秋と理子を取り巻く状況がめまぐるしく変わっていくなか、ある決定的な事件が起こる。そして理子の未来のため、秋は最後にまたひとつの嘘をつくことを決断するが……。
監督:小泉徳宏
出演者:佐藤健 大原櫻子
三浦翔平 窪田正孝 水田航生 浅香航大 吉沢亮 森永悠希
谷村美月 勝村政信 相武紗季 反町隆史
【公式サイト】
全国東宝系にて公開中
(C)2013青木琴美・小学館/「カノジョは嘘を愛しすぎてる」製作委員会
関連リンク
・MUSH&Co.インタビュー<第2弾>歌詞を噛みしめて聴いてほしい…
・“カノ嘘”渋谷ジャック レポート<第3弾>サプライズに騒然!!
・CRUDE PLAY<第4弾>僕ら、崖っぷちなんです(笑)
・予告編映像映画と音楽の融合した恋愛物語☆