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“集める”から“使える”に変化…日本のカプセルトイの現在地 北米&中国に次いでフィリピンを重要国に
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ガシャポンバンダイオフィシャルショップ東京ソラマチ店(C)BANDAI
目次
4年で3倍以上に急拡大のカプセルトイ市場 30代女性がメイン顧客に
カプセルトイの国内売り上げ約6割を占めるのが、バンダイが展開するオリジナルカプセルトイブランド「ガシャポン」だ。昭和の時代には人気アニメのキャラクターフィギュアで小学生男子の間に大ブームを巻き起こした「ガシャポン」だが、現在の市場を牽引しているのは意外にも「30代女性」なのだという。
「もともとカプセルトイはランダムに商品が出てくる特性から、集めて愛でるコレクターアイテムの商品が多かったのですが、カプセルトイの専門店化が進み、設置台数が急激に増えたコロナ禍頃から、より幅広いターゲットが来店するようになり、ニーズが多様化してきました。そうしたなかで登場したのが、実用性の高い商品です。キャラクターフィギュアのコレクション等はしない層でも、この頃に『可愛くて実用性の高い商品がガシャポンにたくさんある』ことを発見してくださったのだと思います」(ガシャポン 企画開発担当)
「傘や持ち物を分かりやすくめじるしできるため、ガシャポンの人気シリーズとなっています。サウナやジムなどで自分のペットボトルの目印にしたり、推しのキャラクターをじゃら付けしている方もよく見かけますね」(ガシャポン 企画開発担当)
「好きな色を選ぶ」が通例のコスメ商品、“選べない”カプセルトイで人気に
「ガシャポンは毎月120種類以上の商品を展開しています。そのため商品の開発スピードが極めて速く、世相やトレンドを反映しやすいのも強みです。ガシャポンのカプセルには、時代がギュッと詰め込まれているんです」(ガシャポン 企画開発担当)
「『Pon de Couleur』は、アパレルや日用雑貨を展開するバンダイのライフスタイル事業部が『あたらしい色(じぶん)に出会おう』をコンセプトに立ち上げたコスメブランドです。『新しい色との出会い』というコンセプトと、ランダムに商品が出てくるガシャポンならではのワクワク感の親和性の高さから、コスメとしては異例の販路としてガシャポンが採用されました」(ガシャポン 企画開発担当)
「SNSなどの反響では、自分では選べなかった色と出会えたことを前向きに受け止めてくださっている方が多い印象です。またコラボレーションするキャラクターの世界観をデザインしたコスメ容器が、『グッズとしても可愛くて集めたくなる』と好評をいただいています。『好きなキャラクターだから、初めての色に挑戦してみた』という声もあり、『Pon de Couleur』本来のコンセプトが届いているのを実感しますね」(ガシャポン 企画開発担当)
子どもの頃に憧れたアニメのヒロインやキャラクターをモチーフにしたコスメが、大人女子の心をくすぐっている──。ポイントを押さえた魅力的な商品開発力も、「ガシャポン」を通して無数のIPとコラボをしてきたバンダイならではの強みだと言えそうだ。
海外需要が急拡大するなか、新たなファミリーレジャーとしてフィリピンで人気
「海外では“ガシャポンバンダイオフィシャルショップ=アニメグッズ”をいち早く手に入れられるお店という認識を持つ人も増えています。動画による配信環境が整ったおかげで世界中でタイムラグなくアニメが視聴できるようになりましたが、グッズは手に入りにくいというエリアは少なくありません。その点、ガシャポンは商品の開発スピードが速く、新作アニメの配信に合わせて商品を供給することができるのが強みです」(ガシャポン 海外セールス担当)
「特に北米は重点エリアかつトレンドの発信源として積極的に出店を進め、ロサンゼルスやニューヨークなど都市部を中心に存在感を拡大しています。欧州ではロンドンやマドリードなど主要都市での展開が進み、SNSを通じてガシャポン体験が広がっています。またアジア圏では、東南アジアのフィリピンやタイなどで家族型レジャー施設としての人気が急上昇。フィリピンでは、『訪れるたびに新しい発見がある体験型ショップ』として多くのファミリー層に親しまれています」(ガシャポン 海外セールス担当)
「世界にはまだカプセルトイが浸透していないエリアも多く、“ハンドルを回して商品が出てくる”というアクションをご存知ない方も少なくありません。まずは体験していただく環境を各エリアに整えて、日本を代表するカプセルトイ文化を世界に浸透させていきたいと思います」(ガシャポン 海外セールス担当)
バンダイでは、10月31日から11月2日まで池袋・サンシャインシティ 文化会館ビル4F 展示ホールBにて、発売前の新商品など約300種類以上が展示される『ガシャポンに超夢中展2025』を開催。
「ガシャポンならではの魅力を存分に体感できる大型イベントです。今年はガシャポン初の公式ソング『ガシャPOP』をテーマに、参加型コンテンツやステージイベントも展開します」(ガシャポン 企画開発担当)
(文/児玉澄子)
『ガシャポンに超夢中展2025』
【会場】東京・池袋 サンシャインシティ 文化会館ビル4F 展示ホールB
入場無料。事前予約で優先入場、予約なしでも当日入場が可能。混雑状況によりご案内できない場合もございます。
⇒『ガシャポンに超夢中展2025』の詳細はこちら(外部サイト)