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「ゴルフの祭典、マスターズ目指す」、“世界”を見据えた国内ゴルフ大会の在り方とは? アース製薬・大塚達也会長に聞く

 2012年よりスタートし、今年で14回目を迎えた『アース・モンダミンカップ2025』(6月26日〜29日カメリアヒルズCC)。賞金総額3億円、優勝賞金5400万円という国内女子プロゴルフレギュラーツアーとして最高峰に位置する同大会。ORICON NEWSでは、長年にわたり主催を務めてきたアース製薬株式会社取締役会長・大塚達也氏にインタビュー取材を敢行。国内における大会の在り方や課題、そしてコロナ禍においても同大会の開催を英断した想い、ゴルフ大会への熱量の“原初”についても大いに語ってくれた。

「選手と観客の距離感に驚かされた」視察で行ったマスターズに衝撃! 国内でもマスターズのような大会を

――2012年にスタートし、今年で14回目を迎えた『アース・モンダミンカップ』ですが、当初どのような想いから開催に至ったのでしょうか?
【大塚達也会長】私自身、純粋にゴルフが好きだったということが、まず大きな要因ではあります。お得意様とも深く関係値を築くことが出来るというビジネスの手法として活用させて頂く機会も多かったのですが、単純に「ゴルフって、こんなに魅力的なスポーツなんですよ」と、さまざまな方に伝えたかったと言った方が正しいかもしれません。

――単純なビジネスツールではなく、ゴルフの魅力を多くの方に知ってほしかったと。大塚会長のその熱量の根幹はどこにあったのでしょうか?
【大塚会長】1991年頃だったと思うのですが、お得意様からマスターズ(※『マスターズ・トーナメント』。米ジョージア州オーガスタゴルフクラブで毎年開催される男子メジャー選手権のひとつ)に行きませんか? というお誘いを受けたんです。私もその当時はマスターズの価値をあまり理解してはいなかったのですが、行けるのなら視察がてらに行ってみようかと(笑)。ちょうどその時、退職された役員の方がいたんです。功労者でもありましたので、マスターズへの視察観戦が長年の功績へのはなむけになるかなと。

――そうだったんですね。ですが、そこから一気に魅了されてしまった。
【大塚会長】はい(笑)。深く感銘を受けてしまったんです。それまでは興味はあったものの、あくまでもゴルフは“やるもの”であり、“観るもの”という意識は低かった。でも、現地のオーガスタナショナルに到着するや、その雰囲気に圧倒されたんです。こんな厳かなゴルフ場があるのだという感動、大会においても、テレビでしか観たことが無い有名プレーヤーが手を伸ばせば届くくらいの距離感でプレーしているという感動。この2つの要素に魅了されました。

――最初は興味本位で現地に行ったものの、見事に“オーガスタの風”の虜になってしまったわけですね(笑)。
【大塚会長】ビックリしたのが、一流の選手たちがフレンドリーに観客と会話を交わしていたり、気軽にサインに応じていたんです。国内の大会ではそのような行為は当時見かけませんでしたし、マナー違反とも言われかねない雰囲気が漂っていたので、そこにカルチャーショックを受けました。

――繊細な競技なだけに観戦する側の姿勢も問われる印象が強いですよね。でも、オーガスタではマナーを守りながらもプレーヤーとギャラリーの距離がもの凄く近かったわけですね。
【大塚会長】ギャラリーからは選手へのリスペクト、プレーヤーからは来てくれたギャラリーへの感謝がそれぞれにあり、運営するスタッフやボランティアの方々の厚い受け入れ体制も含め、とても清々しい大会だったんです。「あぁ、こんな大会を日本でも開催したいなぁ」と沸々と芽生えたのが、『アース・モンダミンカップ』開催への初期衝動でしたね。

最初で最後のワガママだった!? 念願だったゴルフトーナメントを遂に開催

――仮にゴルフに興味が無かった人が観戦に行っても、絶対に思い出に残る…そんな大会を国内でも開きたいという想いが芽生えたのですね。
【大塚会長】とはいえ、当時の我々はゴルフ大会を開催するノウハウも無いし、当然お金もかかる。開催への想いはあったものの、なかなか実現には至りませんでした。ですが、おかげさまで業績も年々上がり、2005年には株式上場も叶った。ちょうど第1回大会の時期に私も社長を退くことを決めていたんです。そのとき、最初で最後のワガママとして『アース・モンダミンカップ』の開催を取締役会に通しまして、役員の方々の賛同を得て開催にこぎつけることが出来ました。

――念願だったゴルフトーナメントの開催が社長退任のタイミングでようやく叶った。“ワガママ”と仰いましたが、アース製薬にとっても、会長が描いていた大会を開催することで企業ブランディングにも寄与できるという思惑もあったと思います。
【大塚会長】そうですね。私自身がオーガスタで体感したような、プレーヤーとギャラリーが一体となる大会が開催出来れば、会社にとっても絶対に良い効果を産めるという想いはありました。そこからは急ピッチで大会運営の準備に取り掛かりましたね。

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