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タイ移住した“エヴァ芸人”夫婦、移住の決め手は“育児のしやすさ” 円安直撃するタイの育児事情は?
育児のしやすさで選んだタイ、阪神で被災した妻は「大きな地震がこないこと」もマスト
――なぜ日本を出て、海外に移住しようと思ったのですか?
パッタイ早希 もう10年くらい前になりますが、関西ローカルのバラエティ番組『ロケみつ』で、2年半くらいヨーロッパを横断していたことがありまして、その時期からぼんやりと「いつか海外で生活したい」と思っていたんです。そのことは、おつきあいしている時から旦那にも伝えていたんですけど、ずっと「老後ゆっくり南国で」みたいな気持ちでした。ところがコロナ禍になって、いつかできると考えていたらできなることもあるという現実を目の当たりにして、「老後とか言っている場合ではなく、近い将来実現してみない?」と、旦那に提案したのが始まりでした。息子のトニーが2歳だった、今から2年前のことでした。
――タイを選んだのはなぜですか?
りおなり 育児がしやすい国であることを一番の条件に考えて、環境面で馴染みがある東南アジアがいいとまず2人の意見が合致しました。妻が『ロケみつ』での経験から、主食が米の国がいいと言っていたことも大きかったし、妻のトラウマもありました。妻は小学5年のときに阪神淡路大震災に遭い、怖い思いや悲しい思いを経験しました。なので、移住するなら日本のように大きな地震がこない国であることもマストでした。その条件でいろいろ調べたところ、候補にあがったのが、タイ・シンガポール・マレーシアでした。シンガポールとマレーシアは当時ビザの取得のハードルが非常に高かったため、タイを選びました。
「うちの子に合う!」、のびのび育てられるタイの育児事情は?
りおなり 妻は何度か旅行したことがあったのですが、僕は初めてでした。首都のバンコクは想像以上にすごく都会で、日本の雰囲気に近くて、まずそのことに驚きました。あとは、とにかくタイの人たちが子どもにすごく優しくて、のびのびした国民性であることに惹かれました。物事を“きっちり”よりは“ゆるく”考える僕らの性格に合っているなと思いましたね。
パッタイ早希 私が一番背中を押されたのは、幼稚園を見学したときのことでした。バンコクには日本人が通う幼稚園や学校があるんですけど、その幼稚園もタイの国民性が反映されていて、一人ひとりの子どもの個性を尊重してのびのび育てるというコンセプトだったんです。息子は早生まれで言葉が少し遅くて、私としてはちょっと心配を抱えていたので、「ここならうちの子に合う!」と気持ちが固まりました。
タイでも円安の影響が直撃中、でも日本と変わらない生活ができるのは一番のメリット
りおなり 息子が幼稚園に通いやすく、ペット可の住まいをバンコクの日本人街で探したら、想定していたよりちょっと家賃は高くなってしまいました(苦笑)。でも立地も良く、広さのわりにはかなり安い物件ではあるので、快適に過ごせています。言語に関しても、日本人街はビックリするほどタイ語も英語も喋れなくても暮らせています。
住んだら少しはタイ語が喋れるようになるかと思っていたのに、1年経ってもまったく上達していません(苦笑)。移住って言葉のハードルがすごく高いと思うんですけど、バンコクはいい意味でハードル低く暮らせると感じています。
パッタイ早希 私は日本にいた時はけっこうインドアで、出かけるのが億劫なタイプでした。それがタイに来てからは、毎日のようにInstagramをチェックして、あちこち出かけるようになり、まだ浮かれている状態です(笑)。
――タイに移住して良かったと思うのはどんな点ですか?
りおなり 育児を優先している僕らとしては、日本と変わらない生活ができていることが一番のメリットだと思います。日系のスーパーには必要なものがほぼ揃っているので、日本のものが簡単に手に入りますし、外食もビックリするくらい日本のチェーン店が多いので、食事に関しては日本に住んでいるかのように不自由がありません。もちろん、日本のものを買うとなると、日本の1.5倍から2倍、ものによっては3倍するものもあります。今は円安の影響もありますし、正直、日本で暮らしていたのと同じような暮らしをするとなると、日本より高くなってしまいます。
ただ、高くても手に入れることができるという選択肢があるのがタイのいいところだと思います。住むエリアをバンコクの中心部や日本人街ではないところにして、買い物や食事もローカルな店を利用すれば、安く済ませることもできますしね。あと、気候がめっちゃ暑いか、暑いかのどちらかで一定なので、子どもが季節の変わり目に体調不良を起こすということがないのもいいなと思っています。