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300万人の子どもに愛される幼児用二輪車『ストライダー』、“危険”と“学び”のバランス…メーカーの返答は?
「二輪車に2歳児が乗れるわけない」 きっかけは三輪車に挫折した長男
アメリカで市販されたのが2008年。岡島氏もまた、自身の長男が2歳になったタイミングで三輪車を買い与えたが、ペダルが漕げない、乗りたいが自分の思うようにいかないということで癇癪を起こしてしまったという。実は岡島氏も大のバイク好き。何かないかとネットで探し、たどり着いたのが『ストライダー』だった。だがその当時は彼も「補助輪もついてないような二輪車に2歳児が乗れるわけないだろう」と思った。
「そもそも『ストライダー』は理にかなっています。私も自転車に乗るのに苦労したのですが、それは最初に補助輪付きに慣れてしまったからだけなんです。三輪車や補助輪付き自転車は右に曲がるため為には右にハンドルをきる。感覚的には理解にしにくい話なのですが、二輪車の場合、右にハンドルをきると左に倒れて左に曲がり始めます。危ないから試して欲しくはないですが、自転車に乗ってハンドルの右側に買い物袋をぶら下げて両手を離すと、ハンドルは一瞬右に切れた直後に反動で車体は左側に曲がっていきます。つまり、二輪車はハンドル操作で曲がるのではなく、体重移動によって後輪が傾くことによって曲がっていくんです。操作特性が逆の補助輪付きに慣れて外した時に苦労するのも当たり前なんですね」
大手アクションスポーツ用品店が転機に 日本で販売スタート2年目から現在までで売上は30倍増
「子どもは、人間が持ち合わせているバランス感覚、本能を狂わせない。補助輪付き自転車は転ばないのでバランス感覚がずれてしまう。ただ、元々は創業者が“子どもをバイクに乗せたい”という想いからスタートしたので、この効果はたまたまなのですが(笑)」
これがウケた。当時はSNSが発達していなかったため、購入した人々の口コミによって広がっていき、売上は右肩上がりに。経営が軌道に乗り始めた2年目の2010年をベースにして現在は約30倍の売上になる大ヒットを果たす。
「『ストライダー』は子どもの冒険心や好奇心を育んでくれるものだと思っています。例えば、三輪車や補助輪付き自転車では凸凹道は進めない。ですが、『ストライダー』なら足を使ってバランスを取りながらどこへでも行ける。雪の上でもアタッチメントをつければ進むことができます。そんな自由は子どもにとってはたまらなく楽しいものじゃないですか」
幼少期の子どもの冒険心、好奇心、そしてバランス感覚を育む。また走るのに必要な、自然な前傾フォームが取れること、体がブレにくくなること、前に進む車体に足が引っ張られるので蹴り出した足を大きく前に引きつけやすくなることにより、かけっこが速くなるというデータも自社で取った。これについては、短距離走選手の理想的フォームとストライダーで速く走った場合のフォームが似ているためではないかといわれている。