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芸人・ハナコ、「マンガは名言の宝庫」キャラ讃える『マガデミー賞』審査で実感、「マンガからコントがひらめくことも…」あふれる“マンガ愛”

 一般読者の推薦と審査員の審査で、この年最も讃えたいマンガのキャラクターを表彰する『マガデミー賞2022』。15日には、各部門の受賞キャラクターが発表された。今回の特別審査員を務めたのは、マンガ好きとして知られるトリオ芸人のハナコ。マンガがテーマの冠番組も抱え、様々な場所でマンガ愛を語ってきた3人に、審査のポイントや人生で影響を受けたキャラクターなどを聞いた。
『マガデミー賞2022』受賞者と「受賞コメント」はコチラ(外部サイト)

キャラの魅力や推しポイントは様々…議論は白熱「審査基準はめちゃめちゃ悩みました」

──マンガをこよなく愛する3人ですが、『マガデミー賞2022』での審査員という立場はいかがでしたか?

菊田竜大いやー、順位をつけるのがこんなに難しいとは…。正直、僕は1点ずつしか点差を付けられなかったです。マンガの登場人物とわかってても、あんまり厳しい点を付けると傷ついちゃうんじゃないかって…。『M-1』の審査員の気持ちがよくわかりましたね。

岡部大たしかに! たとえば同じ「主演男優賞」部門のノミネートキャラでも、『ブルーロック』の潔世一くんと、『女の園の星』の星三津彦さんでは、魅力や推しポイントが全然違うしね。「何を基準に採点するべきか?」というのはめちゃくちゃ悩みました。

秋山寛貴僕はわりと素直に、自分の好みで採点しましたね。結局、僕ら一般の読者はどうしても好きなジャンルに偏りがあるし、そこはプロの書店員さんが的確な視点で審査してくれるだろうと信頼していたので。その上で、『BLUE GIANT EXPLORER』の宮本大が主演男優賞に決まって、個人的にも前から好きだった作品なのでガッツポーズでした。
岡部大とにかく一生懸命なんですよね、彼は。世界一のジャズプレイヤーになるという夢に向かって、人に笑われても「無理だよ」と言われても。その姿に背中を押される読者は多いと思います。

菊田竜大それで言ったら、主演女優賞の『メダリスト』の結束いのりもそう! フィギュアスケートで金メダルを獲ることを目指して、ひたすら努力する。小学生の女の子にこれほどまでに胸を打たれるとはって、自分でも驚いたんですけど、それってマンガのキャラクターならではじゃないですか。

秋山寛貴王道のザ・主人公の要素として「応援したくなる」って確実にありますし、文句なしの主演男優賞、主演女優賞が選ばれたんじゃないかと思いますね。
──審査が難航した場面はありましたか?

菊田竜大『名探偵コナン』の灰原哀が、「助演女優賞としてはどうなのか?」という議論は白熱しましたね。ようは、彼女ほどのレジェンドキャラを「助演」に収めてしまっていいのか…という問題提起だったんですが。

岡部大最終的に「これだけの長期連載にも関わらず、近年ますます魅力が増してるキャラとして、ここで表彰するのは大いにアリ」という結論になったんですよね。

秋山寛貴長く続いてる名作ほど「今さら」という感じで意外と触れてない人も多いので、そんなキャラクターを改めて今表彰できるというのは、意味のある受賞だったと思います。一方で、新しい作品に脚光を当てたい気持ちもあるし、かと言って各部門1人ずつしか選べないし…。将来的には、「殿堂入り名優」みたいな部門が『マガデミー賞』にあってもいいんじゃないかと思いました。

岡部大1人しか選べないジレンマは、助演賞ほど大きかったですね。『東京卍リベンジャーズ』も魅力的なサブキャラがいっぱいいて、その中から「松野千冬だけ表彰していいのか」という。最終的には主人公を一番支えてたキャラとして、という落としどころにはなったんですけどね。
──新人賞は、『ガチアクタ』のルドが受賞しました。

岡部大マンガアプリのオススメにしょっちゅう出てきて、気になってた作品でした。「今後もっと人気が出るはず」という書店員さんの期待を込めての受賞だったので、これからの盛り上がりが楽しみですね。

秋山寛貴今回、審査に参加させてもらって、改めて書店員さんのみなさんのマンガの読み込みは、質量ともにすごいなって思いました。芸人もマンガ好きは多くて、芸人同士でマンガをオススメし合うことはよくあるんですけど、これだけ幅広く満遍なく読んでる人はいないです。

岡部大本当にすごい読んでるよね! みなさんの“推し”の熱もすごくて、書店員さんってこんなにマンガ好きなんだって伝わってきました。こんな人たちがオススメするんだから、全部面白いんだろうなって思いますよ。だからお店でマンガを選ぶときも、今まで自分の好みで選んでたんですけど、書店員さんオススメのコーナーとか、サイトの特集コーナーとか、注目するようになりました。

秋山寛貴たしかに書店員さんの紹介文とか、めちゃくちゃ信用できます。こんなにマンガを愛してるんだって。

称賛と批判が飛び交う? 「マンガ界で魅力的な“嫌われ者”決める『ヴィラン賞』も提案したい」

──審査員という機会がなかったら、手に取らなかったマンガとの出会いもあったのでは?

岡部大そうですね。僕はお姉ちゃんがいたんで、もともと少女マンガはけっこう読んでたんですけど、『山田くんとLv999の恋をする』の山田くんには、久しぶりにキュンキュンする感じを味わせてもらいました。

菊田竜大僕は、主演女優賞にノミネートされてた『スキップとローファー』の岩倉美津未ちゃんを推してました。初めて読むタイプのマンガかつヒロインだったけど、こんなに「出会えてありがとう」という気持ちになったマンガは滅多にないです。7巻の衝撃展開で、思わず「行ったァーーーッ!」と立ち上がって叫んでしまいましたよ。

秋山寛貴僕の出会いは、審査員特別賞の『ちいかわ』ですね。審査員さんが「特別枠として推したい」と提案した途端、全書店員さんが大きく頷いていて、中には「マンガキャラクターの真骨頂だ」とまで言う方も…。プロの書店員さんをそこまで惹きつける『ちいかわ』ってなんなんだ? と気になって仕方がないです。

──マンガの賞は様々ありますが、今回2度目の開催となった『マガデミー賞』に今後期待することは?

秋山寛貴マンガのキャラクターにフォーカスするところが、とても面白いし魅力的ですよね。今後は、同じ作品から何人ものキャラクターが各賞で受賞したり、作品はわりとマイナーなのにキャラだけは飛びぬけて人気で受賞したり。そんなことも起こりそうで楽しみです。

岡部大キャラクターではないんですけど、『アカデミー賞』で撮影賞や美術賞があるように、『マガデミー賞』にも作画とか扉絵とか背景とか、作品そのものに注目する部門があってもいいのかなって思います。それも盛り上がりそうですよね。

菊田竜大それもいいね! もっと部門が増えるのも面白そう。アメリカで毎年『ゴールデンラズベリー賞』ってやってるじゃないですか、最低の作品とか俳優を選ぶ映画アワードの…。

秋山寛貴この1年最も“最低”だったマンガのキャラクターを選ぶ(笑)? でもたしかに、芸能界でも「嫌いなタレントランキング」ってあるし、「マンガ界で一番嫌われてるキャラクター」っていうのは、あながちナシじゃないかも。それだけ「嫌い」という感情を揺さぶったって、すごいことですからね。

菊田竜大嫌われてナンボのキャラはいるし。悪役とかライバルって、確実に物語を面白くしてくれる。だから、魅力的な敵にフォーカスした賞もあっていいんじゃないかな。僕は『マガデミー賞』に、「最優秀ヴィラン賞」みたいな部門を提案したいですね。

岡部大審査会でも、キャラクターへの称賛とともに批判が飛び交うという。ある意味、めちゃくちゃ盛り上がりそう(笑)。

野球マンガ『タッチ』をネタ振りにしたことも、三者三様の“人生に影響を受けたキャラ”

──みなさんは普段、どんなときにマンガを読みますか?

菊田竜大僕は飛行機が苦手で眠れないので、マンガが欠かせないんです。今はスマホにダウンロードできるから、持ち運びもしなくていい。めちゃ便利になりましたね。

岡部大僕もよく新幹線の移動中に、欲しいものリストに入れておいたマンガを買ったりします。マンガがすごい身近になったというか、今が人生で一番マンガを読んでるかもしれないですね。

秋山寛貴昔はよく友だちと、単行本の貸し借りとかしましたけどね。紙袋に入れて、重たい思いして学校に持ってって。

菊田竜大やった。懐かしいな。

岡部大読んだ巻から小分けにして返したりとかね。

秋山寛貴クラス中で回しすぎて、誰が何巻を持ってるかわかんなくなったり(笑)、あれはあれで楽しかったけど。そういう意味では、今も電子で読んだ後に、紙で買うマンガもあります。その基準は…やっぱり家族とか友だちに「読んでもらいたい」とかですかね。

──マンガをネタづくりの参考にすることもあるんですか?

秋山寛貴マンガのセリフやシーンからコントがひらめくことはありますし、ネタ帳はけっこうマンガ関係のメモも多いですね。野球マンガの『タッチ』の好きなシーンをネタの振りにして、コントを作ったこともありますよ。「タッチじゃね?」って気づいてる人もいました。
──そんなマンガ好きのみなさんが、人生に影響を受けたマンガのキャラクターはいますか?

岡部大僕は小中高とバスケ部のキャプテンをやってて、『スラムダンク』がバイブルでした。中でも赤木剛憲からは、多くのことを学びました。一時期、僕があまりに熱くなりすぎて孤立したことがあって、まさにチームが揃う前の赤木と同じ境遇になったんです。赤木からは、キャプテンはときに弱くてもいいとか、仲間を信頼する大切さとか、本当に多くのことを教わりました。

秋山寛貴僕は『ちはやふる』の桜沢翠先生の、「『これ』と決めた道で知らないほうがいいことなんて一つもないわよ」というセリフをことあるごとに思い出します。ジャンル問わず色々な方に質問したいんだけど、つい遠慮しちゃうときとかに「いやいや、知るチャンスを逃しちゃダメだ」って自分を奮い立たせたりします。

岡部大たしかにマンガは名言の宝庫だよなー。

菊田竜大僕は、ベジータ(『ドラゴンボール』)の「がんばれカカロット…お前がナンバー1だ!!」と言ってるシーンがずっと心に残っていて、スマホでいつでも読めるようにしてますよ。あのプライドの高いベジータが、ライバルの悟空を「ついに認めたーッ!」っていう、あの関係性が震えるほど好きなんですよね。

岡部大で、ベジータから受けた影響という質問の答えは?

菊田竜大いや、特にエピソードはないんだけどさ。

秋山寛貴ないのかよ(笑)。

菊田竜大いいだろ! あの時のベジータに何度も会いたくなるんだよ。マンガのキャラクターへの愛って、それだけで十分でしょって言いたいですね。

プロフィール
ハナコ/秋山寛貴、岡部大、菊田竜大からなるお笑いトリオ。2014年結成。『ワタナベお笑いNO.1決定戦2018』2年連続優勝(2018/2019年)。2018年9月、『キングオブコント2018』優勝。大人から子どもまで、幅広い層に愛されるクオリティの高いコントに定評がある。現在、バラエティー番組『新しいカギ』(フジテレビ系)、『有吉の壁』(日本テレビ系)などに出演中。

⇒『マガデミー賞2022』特設サイト(外部サイト)

『マガデミー賞2022』
毎日の勇気や感動、そして豊かさを与えてくれるキャラクターたちを讃えることを目的に設立されたアワード。
マンガを「作品」として讃える賞は数多くあるが、マガデミー賞は「キャラクター」を讃える文化をつくりたいというマンガ好きの想いから2021年に創設し、今年は2回目の開催。

【選考対象】推薦されたキャラクターのうち、2021年12月1日〜2022年11月30日までに単行本が発売されたマンガ作品のキャラクター
【受賞部門】主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、新人賞、審査員特別賞の6部門で受賞者を決定予定
【受賞発表】2023年3月15日(水)

【主催】ブックライブ
【協力】三省堂書店、TSUTAYA、honto電子書籍ストア、丸善ジュンク堂書店

【審査員(敬称略)】
特別審査員:ハナコ
審査員:
すず木 (ブックライブ 書店員)
えい子 (ブックライブ マーケティング担当 書店員)
近西 良昌(三省堂書店 コミック担当 書店員)
虎澤 佑紀(三省堂書店 コミック担当 書店員)
三宅 理恵(TSUTAYA 馬事公苑店 コミック担当 書店員)
荻野 晶(honto電子書籍ストア コミックジャンル・ティーンズラブジャンル担当 書店員)
小磯 洋(丸善ジュンク堂書店 営業本部 コミック仕入統括担当 書店員)
八木 泉(丸善ジュンク堂書店 東西コミックジャンルアドバイザー統括チーフ 書店員)
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