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藍井エイルの“エペ熱”語り 『Apex Legends』の魅力と伝説のマッチを振り返る

――ここからは、テレビアニメ『15周年 コードギアス反逆のルルーシュ』第2クールオープニングテーマで、2月16日にリリースされたニューシングル『PHOENIX PRAYER』についてお伺いしていきます。大ファンである『コードギアス』シリーズのOPを担当できる心境を、改めて聞かせてください。
デビュー前にアニメを見ていたのですが、『コードギアス』の主題歌を歌わせてもらえる未来が訪れるなんて、あの当時はまったく考えられませんでした。その頃は漠然と「歌手になりたい」という夢だけでしたから、OPを歌わせてもらえるなんて思ってもみなかったので、過去の自分に教えてあげたいくらいうれしかったです。

――その喜びの大きさを例えるとしたら?
地球ですね(笑)。

藍井エイル『PHOENIX PRAYER』MV

――伝わってきました(笑)。『PHOENIX PRAYER』は作詞・作曲がCo shu Nie(コシュニエ/oの正式表記はウムラウト付き)の中村未来さん、アレンジはCo shu Nieが担当していますが、とてもステキな楽曲で、何回でも聴きたくなります。
私も毎日聴いています(笑)。個人的な印象としてはAメロ、Bメロ、サビが全て違う曲に聴こえるような展開を持っている楽曲。最初聴いたときは、不思議な感覚を持つ楽曲だと感じましたが、聴いていくほど、どんどん染み込んでいきますね。

――ファンの間では歌詞の目線の解釈が、カレン派とC.C.派で分かれているようですね。
期間生産限定盤のジャケットがカレンなので、そういう意味ではそちらが“正解”になるのでしょうか。でも確かにC.C.にも当てはまるなとは思います。

『PHOENIX PRAYER』期間生産限定盤

『PHOENIX PRAYER』期間生産限定盤

――そう考えると『PHOENIX PRAYER』の歌詞に「運命に理由があるのならば」とあり、Co shu Nie担当のEDテーマ『SAKURA BURST』の歌詞に「運命に理由などないのさ」とあるのは、やはりルルーシュとカレンの関係性を……?
そうです! 対になっているんです。未来は、(物理学の)「シュレーディンガーの猫」と「ラプラスの悪魔」を題材にしている部分もあると言っていました。『PHOENIX PRAYER』の歌詞「運命に理由があるのならば」が「ラプラスの悪魔」であり、『SAKURA BURST』の歌詞「運命に理由などないのさ」が「シュレーディンガーの猫」ということなのかなと。

Co shu Nie『SAKURA BURST』MV

――SNSに「新しい藍井エイルを表現できた1曲だと思う」と投稿されていましたが、今作で心がけたことがあれば教えてください。
レコーディングでは、突き進んでいく強さもありつつ、包容力もあるということを意識しました。Aメロ、Bメロ、サビでまったく世界観が変わる感じがあるので、Aメロはクールに歌いたいと思い、Bメロはワッと広がる感じがあって、未来が「Bメロはすごくポイントになっている」と話していたので、一気に開けていく感じをすごく大事に歌っています。

――全編通してステキな歌詞ですよね。アニメの世界観ともぴったりだと思います。
未来独特の表現だなと思ったのが、「どこまでも高く飛べるわ」など「〜だわ」という表現。私からは出てこないので、藍井エイルの中でも珍しい歌詞になっているのではと思います。

――そのあたりが「新しい藍井エイルを表現できた」という部分につながっていくのですね。
そうですね。あとはCo shu Nie×藍井エイルの化学反応が起きて、今までの藍井エイルの曲とは違うタイプの楽曲が出来上がったと思います。新しい世界観も皆さんに楽しんでもらいたいですね。

あと、歌詞の「Blackout, blackout」と「Flashback, flashback」の部分は、ファンの方とコールアンドレスポンスできるように、「できれば同じような歌詞にしてほしい」と私からリクエストしました。状況的にいつ叶うかはわかりませんが、絶対みんなで一緒に歌いたいと思っています。

Dメロも掛け合いがあるので、そこも一緒に歌えたらいいなって。この間、寝ていたら夢の中で『PHOENIX PRAYER』を歌っていて、みんなでコールアンドレスポンスをやっていました。楽しかったです(笑)。

歌詞や歌い方に込められた“今”の藍井エイルが思うアーティスト観

『PHOENIX PRAYER』

『PHOENIX PRAYER』

――2曲目の『蝋燭メトロノーム』はご自身で作詞されましたが、どのような経緯で誕生したのでしょうか?
いつも歌詞を書くときはテーマから考えるのですが、今回はテーマに時間がかかり、1週間ぐらい考え続け、その間、仮歌詞に引っ張られないようにガイドメロディーのデモを何回も聴きました。

ちょっとダークでポップだなと感じたのですが、しばらく経った後、ダークな響きとはちょっと違い、少し妖艶さもある“グロポップ”なのかなと思って。どこかいたずらっぽいピアノのイントロや、かわいらしいけどメロディーもシリアスなイメージだったりするので、“グロポップ”というところからヒントを得ようと思いました。

――方向性が見えてきたところで、実際の作詞はどのように進められたのでしょうか。
主人公はどんな人にしようかなと考え、理性的だった女性が本能に抗えなくなっていき、本能的な自分に支配されてしまうという内容にしようと思い至りました。抑えられない本能を持った女性のお話みたいなものを歌詞に書きたいと思い、ちょっと妖艶なワードや攻撃的なワードを入れてみました。

曲の最初のほうはまだちょっと理性が残っているのですけど、最後になると「変わり果てたと言われてるけれど」とか「これが私 ただ本音を隠してただけなの」といったように、もう別人のようになってしまっているという、理性と本能をテーマに書きました。

――一方で「キラキラ光る」や「夢の時間」という真っ直ぐなワードが散りばめられているのも印象的です。
サビのメロディーを聴いたときには、ドロッとした感じではなく煌びやかなイメージやさわやかなイメージを感じたので、ここだけはちょっとさわやかにしたいと思いました。それ以外は結構好きにやっていますけどね(笑)。Dメロなんて最高に好きなようにやっています。
――3曲目の『Discord』はイントロからピアノとベースが印象的です。
まさにピアノロックを作ってもらったという感じですね。メロディーに90年代感があるのですが、アレンジはピアノロックで今っぽくて、そのバランスを考えたときに、どういうボーカルで、どういう歌い方で向き合っていったらいいのだろうという悩みはありました。

――その点はどのように解消されていったのでしょうか。
荒幡亮平さんにレコーディングのディレクションをお願いしたのですが、熱量がある感じだと楽曲のイメージと違うので、余裕のある感じというか。Aメロは今までの藍井エイルの歌い方を全部無視した感じで、すごく息多めでいつもとは全然違うボーカルの向き合い方をしています。サビも声を張って歌うというよりは、鼻腔共鳴(鼻の奥にある空間を響かせ、伸びのある声を出す歌唱法)させて体で鳴らして歌う、ロック歌いはしないことを意識しました。

最近は特に、大きな声では歌っていないんです。喉を壊さないように、激しい歌い方はできるだけしないことを心がけていて、まさにその練習の成果が生きたのが『Discord』だと思っています。サビも体を鳴らして歌う感じで向き合いましたね。

デビュー10周年 成し遂げたいのは「アリーナツアー」

――3曲どれも表情が異なる楽曲で聴き応えがありますね。ニューシングル発売タイミングで、2月17日からはライブハウスツアー『藍井エイル LIVE TOUR 2022〜PHOENIX PRAYER〜』も行われています。楽しみにしていることはありますか。
セットリストを“攻め攻め”にしました。ライブハウスだからこそやりたいというものがありまして。ここのところ、「クラップができるように」とか「ファンのみんなは歌えないからコール&レスポンスの曲は避けよう」とやってきましたが、今回はそういうことは全部取っ払ってセットリストを考えました。

ファンの方には、歌えない代わりに何か別で音を出せるようなものを考えているので、そこで一体感を生み出せるようなツアーができたらいいなって思っています。

――アーティストの方にとっても、応援するファンの方にとってももどかしい状況が続きますが、新たな盛り上がり方に期待が持てそうですね。
今回は3ヶ所しか回れないのですが、せっかく「来る」という選択をしてくれた方たちが来たことを後悔しないように、そして「来てよかったな」と思ってもらえるような空間を作れたらいいなと思いながら、セットリストの打ち合わせをしました。気遣い一切なしのセットリストになっています(笑)。

――とても楽しみですね。昨年10月にはデビュー10周年を迎えられましたが、心境はいかがですか。
デビュー10周年というのは自分でもびっくりですね。しっかり自分のことを育てていく、私自身が「藍井エイル」をしっかり育てて感謝を伝えられるようにして、もっともっと歌で感謝を伝えていきたいと思っています。もうすでにたくさんの人たちから、感謝してもしきれないぐらい、いろんなものをもらっているので、そこは絶対ブレないようにしていきたいです。
――節目の年を機に新たに挑戦したいこと、成し遂げたいことがあれば教えてください。
成し遂げたいことでいうと、わがままを言わせてもらえるのであれば、アリーナツアーをやりたいです。もちろん叶えるために、いろんなことを勉強したり鍛錬したりしなきゃいけないなと思っています。

そして、そのときは半分のキャパじゃなくてフルでやりたいですね。やっぱり私はみんなでワイワイ騒げるライブが好き。自分自身も藍井エイルっていう人のライブはそういうところから生まれていると思うので、やっぱり恋しいなと思いますね。
プロフィール

藍井エイル

藍井エイル(あおい・えいる)

11月30日生まれ、北海道札幌市出身。動画サイトへの投稿をきっかけに、2011年10月TVアニメ『Fate/Zero』のエンディングテーマ『MEMORIA』でメジャーデビュー。その後、『機動戦士ガンダムAGE』『ソードアート・オンライン』『キルラキル』など多くの人気作品アニメの主題歌を担当してきた。海外での支持も大きく、各国イベントに多くの出演経験を持ち、これまで全世界15ヶ国・地域でライブパフォーマンス。SNSの総フォロワー数は150万を超える。大のゲーム好きでも知られ、プロゲームチーム“魚群”のメンバーに加入することを発表するなど活動の幅を広げている。
作品情報

ニューシングル『PHOENIX PRAYER』(2022年2月16日発売)

表題曲はTVアニメ『15周年 コードギアス 反逆のルルーシュ R1』第2クールオープニングテーマ。同アニメのエンディングテーマを担当するCo shu Nie(oの正式表記はウムラウト付き)の中村未来さんが作詞作曲を手がけた。カップリング曲として、自身が作詞した『蝋燭メトローム』や、ピアノロック曲『Discord』を収録。2月17日からは自身初のZeppツアー『藍井エイル LIVE HOUSE TOUR 2022〜PHOENIX PRAYER〜』を東名阪で開催する。
この記事について
この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
俳優・歌手・芸人・タレントらの趣味嗜好を深堀りしつつ、ファンの「好き」を応援。今後、さらに気になる人の「これまで」と「これから」をお届けしていきます。
⇒この記事をオリジナルページで読む(2月15日掲載)

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