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「ド貧乏でおもちゃ買えず…」母の愛詰まった手作り“ライダーベルト”のクオリティに特撮ファンも感嘆
100均で材料をそろえ、番組に間に合わせるために1週間で制作
驚きの一言です。「こんなくたびれた手製おもちゃに反応してくださるなんて、特撮ファンは凄い!」と思ってました(笑)。「Twitterに上げてみようよ」と言ってくれた知人の先見の明にも驚きでした。
――手作りのライダーベルト等を製作されるようになったきっかけを教えてください。
当時、ド貧乏でしたので子どもたちのおもちゃを買ってあげることが出来ず…苦肉の策で作り始めました。すると、子どもにとても好評だったので継続したという感じです。これまでたくさんのヒーローグッズを作りましたが、すべて子どもたちのリクエストです。
――2000年代の幅広いヒーローをモチーフに制作されていますが、それぞれ放送当時に作られていたのでしょうか。
意外と反応をいただきました「ギギの腕輪(仮面ライダーアマゾン)」と「アイスラッガー(ウルトラセブン)」以外、リアルタイムで制作しています。
当時は『てれびくん』などの幼児向け月刊ヒーロー雑誌の付録に、紙製ライダーベルトがついていました。しつこいですがド貧乏だったので、そのときだけ雑誌を購入して、型紙作成の見本にしていました。
――1つ作るのに、どのくらいの値段と時間がかかるのでしょうか。
フェルト、ベルト用幅広テープ、留め具バックル、あとはアイロン熱で布を接着できるテープなどすべて100円ショップ購入なので、1個1000円もかかっていません。型紙作りと実際のベルト制作時間は、1個につきそれぞれ1週間弱、子どもの昼寝時間や早朝に仕上げていました。なるべく、新番組当初からベルトを装着して視聴できたら、親も子も嬉しいじゃないですか。なんにせよ、上記の熱接着テープはミシン工作の最強時短グッズです。布の伸び防止になりますし、仮縫いも待ち針も不要で、細かい造形がしっかりキマるので重宝していましたね。
手作りなのにギミックも満載、製品版を超える“布製”がゆえのメリットとは
アップで見ると油性ペンで絵柄を書き足していたり、ギミックも仕込んでいて変身に応じてベルトの色が変えられたり、カードが入れられたりします。例えば、『仮面ライダー響鬼』のベルトでは、中央にある太鼓がマジックテープで取外し可能になっており、作中ストーリーに合わせて変えられるようにしました。
――お子様はどのように遊んでおられますか?
兄弟でお揃いのベルトを着けてバトルしたり、雑誌付録の仮面ライダーのお面と一緒に身に着けて、変身ごっこをしたりして遊んでいました。
――Twitterでは「仮面ライダーならオーズ、ウルトラマンはゼアスとダイナが至高」と明かされておりましたが、それはなぜでしょうか。
実はわが家は三人兄弟でして、三男はライダーではなく、ウルトラマンに惹かれるタイプでした。彼が好きなのがダイナ、ゼアス、セブン。だからアイスラッガー(ウルトラセブンの頭にくっついているブーメランのような武器)も作りました! そして、2010年の仮面ライダーオーズ。世のお母さんたちは同意くださるでしょうが、いわゆるヒーロータイム(特撮もの放送時間帯)は、子どもたちがTVに釘付けで、その間ママは邪魔されずに家事ができるというゴールデンタイムです。それが、私も三兄弟と一緒にヒーロータイムを視聴が出来るようになったのがこの頃…ということで、思い出もひとしおな作品です。
――価格以外で、手づくりだからこそのメリットはありましたか。
ド貧乏ゆえに誕生した布製ライダーベルトですが、安全性は本当に誇れるものでした。市販のおもちゃでは、幼児が遊ぶには少し危ないと感じる瞬間もあるのですが、この布製ならどんな扱い方をしても危険がなく、子どもたちが1日中付けても心配なかったです。だから、あれだけ薄汚れています(笑)! 精巧で効果音が出るベルトもかっこいいですが、小さい子もヒーローになれる布ベルト。もし、公式さんが布ベルトを作ってくださったら、公式さんはパパママのヒーロー確定です!