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SFアクション超大作『SEOBOK/ソボク』公開、コン・ユ、パク・ボゴムが“人類の欲望”に立ち向かう

 韓国の人気俳優コン・ユ、パク・ボゴムがW主演を務める韓国映画『SEOBOK/ソボク』が7月16日(金)に全国公開となる。韓国初となる“クローン人間”を扱った本作は、『建築学概論』のイ・ヨンジュが監督を務め、コロナ禍の難しい状況のなか、すでに公開された韓国では初登場1位を記録し話題に。SFやアクションの要素がふんだんに盛り込まれ、“人間の欲望”や“死生観”についても考えさせられる『SEOBOK/ソボク』の魅力を紹介する。

韓国初“クローン人間”を題材にした、SFアクション超大作

 物語は、国家の極秘プロジェクトで生み出された人類初のクローン人間“ソボク”の護送の任務を、元情報局エージェントのギホンが引き受けるところから始まる。ギホンは余命宣告を受けており、自らの病の治療と引き換えに任務を引き受けたのだが、輸送途中でソボクを狙う組織から襲撃され危機的状況に陥ってしまう。2人は行く先々で衝突を繰り返しながら次第に心を通わせていき…という“死なないクローン人間”と“明日の生を切望する男”の逃避行を描いたSFアクションエンタメムービーとなっている。

 10年もの間一度も研究所から出ることなく、日々実験を繰り返す生活を送ってきたクローン人間のソボクをパク・ボゴム、過去のトラウマに苦しみ、余命わずかの元情報局エージェントのギホンをコン・ユが演じており、人気俳優2人の共演は公開前から韓国でも大きな話題となった。また、“クローン人間”を題材にした映画は韓国初ということもあり、韓国では初登場1位を記録するなど今年公開された韓国映画の中で最多観客数を記録している。

作り込まれた世界観に、コン・ユ「映像化するのは大変だろうと思いました」

 人気俳優の主演作となると、前評判ではどうしても“役者”に注目が集まりがちだが、本作の場合は“物語の世界観”にも説得力が。序盤でコン・ユ演じるギホンは、パク・ボゴム演じるクローン人間・ソボクが生活する研究施設に連れていかれる。その施設は“ノアの箱舟”をコンセプトに、“船の中にある”という設定に。
 船内では得体の知れない動植物の研究が行われていたり、ソボクが生活するエリアでは室内でも外にいるかのように自然を感じることができる。メイキング動画には、施設のセットが1から作り出される様子がおさめられ、コン・ユも「映像化するのは大変だろうと思いました」と振り返っていた。それほどしっかりと作り込まれているからこそ、“クローン人間”というテーマ性や物語の世界観にすぐさま入り込むことができたのだと思う。

絆の深まり感じる本格アクション、一息つける“コミカル”な掛け合いも

 本作では多様なアクションシーンも見どころの一つ。車が吹っ飛ぶほどの激しいカーチェイス、制限された場所での銃撃戦、素手での本格アクションも。『サスペクト 哀しき容疑者』でも激しいアクションを見せていたコン・ユの立ち居振る舞いは、息をのむほどだった。

 パク・ボゴムは、ソボクが敵の攻撃を防ぐシーンを飄々とした表情と少ない動きで表現している。ソボクは重力と圧力をコントロールできる能力を持ち、敵に襲われてピンチの状況に陥ると、銃弾をよけ、一気に大勢の敵を吹き飛ばす。コン・ユの存在が“動”であれば、パク・ボゴムは“静”。アクションシーンでは、そのコントラストを楽しんでほしい。

 どこまでも追いかけてくる敵との攻防シーンには常に緊張感が伴う。その中でホッと一息つくことができたのは、2人が市場で買い物をするシーン。ギホンに新しい衣服を買ってもらったソボクからは、一気に“少年らしさ”があふれ出す。

 初めて食べたカップラーメンを気に入り、ギホンに「もっとくれ」とソボクが目で訴える場面も。「まだ食うのか?」とソボクのためにラーメンを作り「俺は何をやっているんだ…」とギホン自身も呆れてしまう掛け合いは、思わずクスっと笑ってしまう印象的なシーンだった。

 初めは利害が一致して行動を共にしていた2人に“信頼関係”が芽生え、中盤以降はお互いを守り合うように敵と戦っていく。その心情の変化もアクションシーンのなかで丁寧に表現されている。

観たあとに大きな余韻「作品とじっくりと向き合ってみたくなる」

 SFエンターテイメント作品という側面もあるが、劇中で描かれるテーマは深く、観たあとに大きな余韻を残すのも本作の特徴。例えば、冒頭ではソボクを護衛することで自分の命が助かる可能性があったからこそ任務を受けたギホンが、ソボクと出会ったことで過去や「生きること」、「死ぬこと」と深く向き合い、変化していく。その姿を見ているうちに、自分自身の死生観もじっくりと考えさせられたりするのだ。二度、三度と鑑賞して、よりこの作品とじっくりと向き合ってみたくなる、本作のような映画は多くないように思う。

 少しずつお互いの存在が大切になっていく“絆”を感じさせる二人の逃避行と、ハラハラドキドキのアクションシーン、違和感を感じさせないSF設定、そして深く考えさせられる秀逸な台詞とストーリー展開が見事な本作を、是非劇場の大きなスクリーンで堪能して頂きたい。

(文:奥村百恵)

『SEOBOK/ソボク』

7月16日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー
公式HP:seobok.jp

出演:コン・ユ『新感染 ファイナル・エクスプレス』 パク・ボゴム 「青春の記録」
監督:イ・ヨンジュ『建築学概論』
2021年/韓国/カラー/シネマスコープ/DCP5.1ch/114分
(C)2020 CJ ENM CORPORATION, STUDIO101 ALL RIGHTS RESERVED
配給:クロックワークス

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