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25年“潜伏”しているつぶやきシロー、芸能人の選択肢の多さを心配「みんなが先に行くなら、僕は後退していってもいい」

再ブレイクは否定、「今の芸能人の方々は選択肢が多すぎ」

 Twitterでの活躍により、巷では“再びプチブレイク”と言われたこともあった。だが彼にしてみれば、「再ブレイクしてないですよ。ちなみにその巷ってどこにあるんですか?」と、まるで気に留める様子もない。

 また、Twitterではバズりたいと考える人も多くいるが、つぶやきは「その気持ちが僕にはわからない」と首をひねる。

 「だって、You Tubeだったら登録者が多いとお金になったりするんでしょ。僕はTwitterでお金儲けもしていないし、そもそもアナログ人間だから、LINEもクレジットカードも使ってない。LINEは、『誰かにやり取りをさらされると怖いよね』っていう認識で止まってる。カードも『裏でスキミングとかされちゃうよね、あれって怖いよね』で止まってるんです(笑)」

 「その点、Twitterはシンプルですよね。今の芸能人の方々を見ていると、You Tubeとか選択肢が多すぎ。僕はいいんですよ、これで。もちろんテレビだけで勝負する人がいてもいいし、僕みたいに書籍を出したりしてもいい。デジタル社会だといっても、皆さん自分に合うものを探したほうがいいんじゃないですかね」

働き盛りに潜伏しても焦りはなし、「歳のわりにはいけるねっていう“肩”をしてるの(笑)」

 このようにマイペースに生きるつぶやきだが、「僕はテレビには向いてなかったね」と振り返る。90年代後半、『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)で一気に人気が爆発したのも、「あれは完全に運」と謙虚。「僕は新人で腕もなく、当時はふわふわして地に足がついてないような状況で。人見知りでタレントさんとうまくお話できないし、人付き合いが下手だから、大勢の中で楽しくできないんですよね」。

 その後、『ボキャブラ』終了とともに露出が減り、25年もの間「潜伏したような状況」にいるが、「怠け者だから全然焦らないんですよね」と前向き(?)に捉えている。「一番の働き盛りに潜伏していたから、野球で言えば、いい年齢になっているのに“肩”を壊してないんですよね(笑)。だから、『あれ、意外にまだ面白い』という声ももらったりする。歳のわりにはいけるねっていう“肩”をしてるの(笑)」。

 近年は、インターネットの影響もあり、多くの芸能人がテレビだけではなく、SNSやYou Tube、生配信アプリなどでも活躍するようになった。キャンプ動画で再ブレイクしたヒロシをはじめ、小梅太夫もTwitterで「毎日チクショー!」ネタを続け、ネット世代が盛り上がっている。これについてつぶやきは、「いいんじゃない」とニコリ。

 「ただ、僕は天の邪鬼ですからね。今回も書籍を出しましたが、それもアナログ。デジタルとは逆に、アナログの方面に行っちゃうんだよね。みんなが先に行くなら、僕は後退していってもいいんじゃないかな」。

 肩の力の抜けた飾らない言葉と思考法で、自分の道を突き進んでいるつぶやきシロー。技術は進歩しているが、追随しなければならないという決まりはない。つぶやきの言葉でいえば、「選択肢が広がっただけ」。そうした中で、どう自分らしく生きるかが、人生においては重要なのかもしれない。

(取材:衣輪晋一)

著書『3月生まれあるある』

さくら舎刊
著:つぶやきシロー

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