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橋本祥平をつくった“5つの舞台” ミュージカル『薄桜鬼』、舞台『刀剣乱舞』…心も体も張り続けた7年間

【KING OF PRISM〜Over the Sunshine! (2017年〜)】真っ白な主人公への葛藤……“お尻出し”に込めた役者魂

――『KING OF PRISM〜Over the Sunshine!』では初のアイドルものに挑戦。主人公の一条シンを演じました。
舞台『KING OF PRISM-Over the Sunshine!-』
原作:タカラトミーアーツ/シンソフィア/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ
脚本:青葉譲
演出:宇治川まさなり
音楽:石塚玲依
公演期間:2017年11月2日〜5日(梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)、11月8日〜12日(AiiA 2.5Theater Tokyo)
劇場版『KING OF PRISM by PrettyRhythm』『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』の初舞台化作品。最新技術を駆使した舞台ならではの演出で劇場版アニメを忠実に再現し、劇場版で話題になった“応援上映”の演出を引き継いでいる。
橋本祥平シンは真っ直ぐで、“ザ・主人公”という感じの男の子でした。太陽みたいにキラキラしてるんですが、(ほかの作品でも)主人公って色で例えると意外と真っ白で、他のキャラクターのほうが色が濃かったりしますよね。シンくんも何色にも染まれるような純粋なキャラクターで、ここに来てこんな純粋な役を演じられるのかといううれしさがありました。それと同時に「オレはまだこの役イケるのかな?」と葛藤しながら演じましたね。

――確かに『KING OF PRISM〜』はシンを取り巻く人たちのほうが強烈です。その中で“普通”のシン君を演じてみていかがでしたか?
橋本祥平すごく楽しかったです。シンという役ができたこともそうですが、『キンプリ』は、エーデルローズというプリズムスタァ養成スクールに所属する7人の男の子たちが一つになるお話なんです。だからみんなでお芝居するのが楽しかったし、劇場版のアニメは応援上映の先駆けのような作品で、舞台でも応援上映をやってみようということになりました。もしかしたら本番では予想外のことが起きるかもしれないけど、そこはやってきたことを信じて突き進んでいこうという気持ちで本番を迎えたんですが、まあお客さんが本当に優秀で!(笑) 応援するタイミングもバッチリで、舞台上の会話プラス客席とも会話している感覚があり、新しい演劇の形を見たと思いました。

――お客さんの声援や掛け声は、演者のモチベーションに繋がりそうですね。
橋本祥平繋がりますね。本当に背中を押してくれます。どんなに疲れていても、みなさんの声を聴いたら120%の力が出てしまうくらい。お客さんと一緒に作った作品だと思います。みなさんの声が救いになりました。
――この作品ではお尻を出していらっしゃいますね(笑)。
橋本祥平最初はもう少し肌面積を少なくするはずだったんです。「でもな……『キンプリ』といえばお尻のインパクトが強いな」と思って、全部出していいですかと(笑)。もう相談もせずに、場当たりの時に出してしまって、そこでOKをいただいたので「よし、じゃあこのままいきます!」と。当時マネージャーさんともお話しして、「役者としてやるなら全然いい。でもDVDが出たら映像が残ってしまうよ、それでもいいの?」と言われたんですけど、「全然いいです、もう覚悟を決めたので、やらせてください」とお願いしました。それが今では、平気で写真集でお尻を出すくらい慣れました(笑)。

【ひとりしばい (2020年)】コロナ禍であふれた“芝居したい欲”をぶつけた新境地

――今年の6月には、俳優・声優さんがオムニバスで出演する配信の一人芝居シリーズ『ひとりしばい』に挑戦されました。
いまさらキスシーン
演出:中屋敷法仁
公演期間:2020年7月26日(ビデオ会議システムZoomにて配信)
講談社とOffice ENDLESSの共同プロジェクト「ひとりしばい」シリーズの第4弾として上演。部活! 勉強! そして恋愛! あらゆるものに心奪われながら天才女子高生は今日もひとり国道4号線をひた走る! 爆走系青春喜悲劇!
橋本祥平はい。(新型コロナウイルスにともなう)自粛期間が終わって一発目の演劇で一人芝居に挑戦しました。でも最初にお話をいただいた時は、「やります」とすんなり言えなかったんです。一人芝居は生半可な気持ちじゃできないなと思っていたので。もちろん興味はありました。でも果たして最初から最後まで自分一人の力で芝居を保たせることができるのかなという不安と、今までのお芝居は人との会話で成り立っていたし、自分がミスったとしてもフォローしてくれる信頼できる人がいた、そこを一人でやれるのかと。なので一度持ち帰っていろいろ考えました。でも自粛期間中にいろんな作品を見て、自分の中の“お芝居したい欲”を今にも溢れ出そうなくらい溜め込んでいたので、それを吐き出す良いチャンスじゃないかと思い、「やらせてください」と返事をしました。

――内容についてはどんなふうに詰めていったのですか?
橋本祥平演出家は『文豪ストレイドッグス』でご一緒した中屋敷(法仁)さんでした。やることを決めてから一人芝居をいろいろ見て、いろんな形があるんだなと思ったんです。自分はどんな方向性でやりたいのか考えて、自分の中に溜め込んだものを発散したいと。そこで「中屋敷さんとゴリゴリな演劇がしたいです」とお願いして、タッグを組ませていただくことになりました。中屋敷さんとご一緒するので、文豪関連で芥川龍之介さんの作品をやろうかという話も出ましたが、中屋敷さんから「僕が昔書いた一人芝居の戯曲がありまして」と提案があり、脚本をいただいたらめちゃくちゃおもしろくて! 「これだ!」と思いました。それが『いまさらキスシーン』という、(中屋敷さんの劇団)「柿食う客」で玉置玲央さんもやられた一人芝居でした。正直、めちゃくちゃハードルが高い作品だし、自分がどこまで通用するのかなと思いましたが、中屋敷さんの「これをやってほしい」という想いも感じたので、やらせていただくことにしました。

――実際に一人芝居をしていかがでした?
橋本祥平セーラー服を着て女子高生の役を全力でやりました(笑)。セリフはこれまた中屋敷ワールドな作品で、女子っぽくもあり、武士っぽくもなったり。間を与えないテンポ感でどんどん進んでいくんです。今思うと、セリフを覚えるのも非常に大変で、初めてあんなに台本と向き合ったかもしれないなと。起きてから寝るまで、ご飯とお風呂の時間以外は台本と向き合って、受験勉強のごとくセリフを覚えました(笑)。気分が沈んだ時は、妹に「なあ、お兄ちゃん頑張ってるよな?」と助けを求めました。妹が「うん、頑張ってるよ」って軽く返してくるので、「OK! じゃあ頑張るわ」とまた脚本に向き合う、そんな日々でしたね(笑)。
―― 一人芝居をやったことで、カンパニーのありがたさを改めて感じたのでは。
橋本祥平はい。会話できる人がいるだけで素晴らしいことなんだって思いました。音響さん、照明さん……スタッフさんはいましたが、孤独感はありましたから。でも結果として、やって良かったなと思いました。一人芝居をやって、これからはどんな現場に行っても臆さずできそうだなって思えるくらいの度胸は付いたのかなと思います。お芝居ももっと好きになりましたし、単純に自信に繋がった作品になりました。……でも、またすぐやりたいかって聞かれると、ちょっと考えたいなと思います(笑)。

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