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Snow Man岩本照、デビュー1年目の勢いにも満足せず「安全な道はつまらない」
『滝沢演舞城』として2006年に誕生して以降、人気を博してきた舞台シリーズは昨年、滝沢秀明からSnow Manへと座長が受け継がれた。コロナ禍の今年は劇場公演ではなく、縁の深い東京・新橋演舞場ほかでの撮影を行い、舞台の世界観をそのまま映画作品として構築。名物の和太鼓や激しい殺陣やアクロバット、白塗りや女形での歌舞伎演目、そして笑いあり、人情ありの時代劇『鼠小僧』パートに加え、洋装のままSnow Manとして魅せる息のあったダンスなど、息もつかせぬパフォーマンスが繰り広げられる。
舞台作品を映画に。新たな形での『滝沢歌舞伎』には「純粋にうれしい以上に『映画になるんだ』と…。そこはみなさんと同じ第一印象でした。そこから、どういう内容になっていくのかという、うれしさの反面、やっぱり観ていただく人たちの度肝を抜くクオリティーに仕上げるには…という考えにシフトチェンジしていきました」と、すぐに作り手として意識を切り替えた。
一番大変だったのは“歌舞伎”の演目。「舞台だと10分、15分で終わるシーンを5、6時間かけて撮る。さっきは汗をかいてなかったのに、次のシーンで汗をかいていたらダメ。気持ちも切らさずに、白塗りもしてますから、汗もかかずに…あの感じは味わったことがなかった。刀投げも舞台ならよくも悪くも1回で終わりなのが、手にカメラが寄ったり、普段なら見えない角度があったり、新しい緊張感がありました。舞台と違って『OK』と思うのは、こちらでなく、監督やスタッフさん。『今のでOKなんだ』と次のシーンにいってしまい後悔が残るのが嫌なので、常に切り替えて対応する。そのスピード感は面白く新鮮でもあり、難しかったです」。
「僕自身、ラストの「WITH LOVE」の踊りが一番好きなんですよ。言葉にして伝えたい感情を、歌で表現するか、踊りで表現するか、立ち回りで表現するか…気持ちは全部一緒なので。自分たちの熱量、気迫みたいなのをその人が受け取りやすいシーンで受け取ってくれれば『もう一回みたい』という熱が広がるのではないかな」と“みどころ”は映画を観るそれぞれへと託している。
今年、CDデビューという大きな区切りを経たことで、昨年と比べての“成長度合”には「ラウールはいろんな意味で成長した。サイズが成長してる(笑)」と冗談めかしつつ、「『滝沢歌舞伎』が映画になるという点は、全員が“はじめまして”だったので、良い経験をさせてもらった。でも、これを思い出として終わらせるのはもったいなさすぎる。という感情がまだまだ残ってます。
『誰が成長した』と言う余裕があるなら、俺がもっと何かをやらないと、と思ってしまうタイプ。ジャニーズJr.の子たちを含めて、自分が引っ張っているという思いはない。『よっしゃ、やろうぜ!』というのも得意じゃない。『なんで、これができないの?』と言うよりも自分ができるとことまでやって、その姿勢をみせてケツを叩く。そこはまだ成長、と言えるほどの感じはみえてないかな」。ストイックかつどっしりと構えるその言葉は、メンバーの“大黒柱”と呼ばれる所以かもしれない。