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「敵役に夢中になる」背徳感 ザクを作り続けるモデラ―の偏愛「愛すべきメカ」

バイク1台分の費用をかけ、3Dプリントパーツを使用

―――数あるザクのなかでもお気に入りの作品は?

MA-SHOP 1971基本的にどのザクも気に入っていますが、しいて挙げるなら2019年作の「量産型ザク」と「シャア専用ザク」です。これらのザクは言うまでもなく最も基本的なザクですが、2011年に最初の雛形として完成した「自分の納得したザク」のシルエットをそのまま継承してディティール追加や構造のアップデートを施したものです。作品名は「大気圏突入」。使用キットはHGUCザク及びHGUC高機動型ザクです。またこの作品は自作の3Dプリントパーツを多用した最初のものです。

―――3Dプリントパーツを組み込むところにこだわりを感じますね。

MA-SHOP 19712011年版のプロポーションを原則なぞるのみでしたのでイメージ構築の部分での労力はかかりませんでしたが、3Dプリント全般が初めての経験でしたのでデータ作成とプリント結果の関係性を体得するまでに何ヵ月も悪戦苦闘した上に、費用もバイク1台分ぐらい飛んでいきました(笑)。因みに3Dプリントをチョイスしたのは、拡張性は言うまでもありませんが、近年急速に値段が手ごろになっていることと、基準となるザクを今後も個人で正確に複製する上では非常に強力なツールになると考えたからです。
 こだわりという点では、テレビ版『ガンダム』第5話に登場するザクということで、それぞれテレビ版の物語に準じた武装を装備させるようにしました。あとは機体の所属部隊、階級、役割などを表すマーキングを自分なりに決めたルールに基づいて施しています。
―――「大気圏突入」以外にもたくさんのバリエーションのザクを制作されています。そこまで魅せられるザクの魅力とは?

MA-SHOP 1971統一フォーマットで無数のバリエーションを愉しむという形をとるキャラクターは今では珍しくないかもしれませんが、MSV(モビルスーツバリエーション)、特にザクバリエーションは、そういった遊びを数十年先取りしていたと思います。MSVはどれも基準となる設定画を忠実にトレースして整理されており、機体ごとの違いが一目瞭然です。当時これ全部集めたい、作ってみたい〜と思った少年は自分だけではなかったと思います。
 もう一つはこれだけ多くの種類が発売されているガンプラで、現在において未だにアップデートされたザクバリエーションがコンプリートされないという現状への不満があり、それならばとこの隙間は自分で埋めようという動機になったのだと思います。
 ザクそのものの魅力についてはなにより、まずデザインそのもののインパクトが凄いこと。手塚治虫的な線密度にヤマトをはじめとしたアニメブーム当時のSF味が加味されてる所、それらがフィクションなんですけど確かな「世界」を感じさせる存在感。兵士としての宿命を全身にまとった狂暴でありながら虚無な表情や佇まい、それはつまり組織で運用される機器であるが故の漫画的なやり過ぎ感が抑えられている所、それでいてけれん味のあるナンセンス要素(カメラが発光したり、パイプの機能が謎だったり)といった所ですね。後は弱いところ、少々弱すぎる気はしますが…。

―――すごい愛を感じます。MA-SHOP 1971さんにとって、ザクとは?
MA-SHOP 1971自分の見たいもの欲しいモノをこれでもかと泉のように湧き出る刺激で魅せてくれる愛すべきメカです。このガンプラさえあれば他に何もいらないかも?ですね。

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