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レモンブームを受け、果汁のポッカがついに“果実”を商品化 その狙いは?
加速するレモンブームに 使用シーンと需要拡大を目指し開発
「ここ数年、レモンサワーやレモネードなど、レモンを活用した外食メニューや商品が多く見受けられるようになりました」と眞島さんが言うように、健康ブームやインスタ映えなども相まって、昨今の“レモンブーム”が加速している。
今回の『冷凍ポッカレモン〜』の商品化に至った経緯を聞いてみると、「当社が調べたところ、青果レモンの国内輸入量は約120億規模。特に需要が高まる夏場は価格が上昇傾向にあるのに加え、国産レモンの旬は冬なので、年間通して安定的にレモンをお使いいただける機会を創出したいと考えました」との答えが。
レモンブームの盛り上がりに大きな役割を担ったのは“レサワ女子”と呼ばれるレモンサワー好きの女性との説もある。近ごろは写真映えするオリジナルのレモンサワーを出すお店も増えているが、家飲み派にはレモンは必須。「『必要な分だけ新鮮なレモンを使いたい』『レモンの香りを楽しみたい』『レモンの健康・美容を体感したい』といったニーズにお応えすべく、フレッシュパックされた便利な冷凍カットレモンを開発しました」
また、ブームだけに終わらない狙いもある。「この商品を通じて、家庭内におけるフードロスの低減をサポートし、『レモンまるごとのおいしさ・健康・簡便』をお届けしていきます。量販店などの売り場で接点を広め、レモンの使用シーンやメニューの幅を広げ、需要拡大に努めていきます」
果肉も果汁も 冷凍でもおいしさ最大限に引き出すこだわり
「スライスよりもくし切りの方が、果実感あふれる果汁のおいしさと、健康成分であるポリフェノールや爽やかな香り成分『リモネン』が多く含まれる果皮などレモンまるごとを体感いただけると考えました。ドリンクからフード、スイーツまでさまざまなメニューでそのままご利用いただける上、くし切りカットだからこそ果皮を削って香りづけとしてもお楽しみいただけます」
しかも、レモンのおいしさを最大限に引き出すために、同社独自の『ポッカレモンスマイルカット』を採用。「どの個体も房が分かれたきれいなカット面なのでレモンが搾りやすく、果肉部も出る果実感あふれるレモン汁を実現しています。これは通常のくし切りカット方法とは異なる、当社独自の『22.5°カット製法』(特許・意匠出願中)によるものです」
人気のレモンサワーへの使用はもちろんのこと、それ以外で想定する使い方を聞いてみた。
「お肉に冷凍カットレモンを一緒に炒め、軽く火を通すことで爽やかな酸味と香りで風味がアップし、お肉料理をさっぱりおいしくお召し上がりいただけます。冷凍カットレモンをご飯、具材と一緒に炊飯器で炊き込むだけで簡単にできるレモンピラフもおすすめです」
また、冷凍カットレモンの果皮部分をグレーター(食材を細かくおろすための調理器具)などで削るだけで、家庭で作っていたスイーツもプロ仕様にアップできる。生のものを使うのではなく、凍っているからこそ削りやすく、手軽に挑戦できそうだ。
60年以上にわたり追求 レモンが消費者に「寄り添う存在」に
「当社は1957年から60年以上にわたり、お客様ニーズにお応えする幅広いレモン商品のご提案と、レモンという素材が持つ機能性などの価値について発信してきました。レモンのある生活で社会が潤い、健やかで明るい幸せな日々が過ごせることを願い、レモンまるごとの価値を追求し続け、お客様のニーズに応えられる他にはない強みを構築していきます」
『レモンでおいしく健康に』を合言葉に、レモンを追求し続けてきた同社。鮮やかな色味と彩りで元気を与えてくれたり、さわやかな香りでリラックスできたり…「食材」以上に私たちの身近な存在といえる。
「レモンのおいしさを引き出すだけでなく、健康的な食生活を応援する調理機能や健康志向に応えるさまざまな力にあふれたレモンをより使いやすい、便利な形にしてお客様へお届けしていきたいと思います」