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思い込みや勘違いが多すぎる…日本で育ったアフリカ人の漫画作者が一番伝えたかったこと

 『アフリカ少年が日本で育った結果』という漫画が、Twitter上で注目を集めている。作者である星野ルネさんは、4歳直前で母親の結婚を機に日本にやってきた。日本育ちのカメルーン人として、日本と海外の文化や考え方を比較したり、気づいたりしたことをユーモア溢れる漫画で描いている。自身の漫画を通じて読者にどういったことを伝えていきたいのか、星野さんに話を聞いた。

「アフリカの子が徒競走で3着?」社会には偏見が満ち溢れている

 アフリカ育ちの日本人である自分が見た世界観・日本観などを、自身の言葉で楽しく伝える手段を模索していたという星野ルネさん。幼少期から慣れ親しんでいた「漫画」を使って、Twitterに日記感覚で投稿を始めた。それが話題となり著書『まんが アフリカ少年が日本で育った結果』(毎日新聞出版)を発売するまでに。SNSで披露される体験エピソードは、おもしろいものであると同時にハっとさせられることもある。

 例えば、運動会の短距離走。星野さんは3着だったが、周囲からは「アフリカの子が負けた?」「調子が悪かったのかな?」という反応があったという。「黒人全員が超人的に運動神経がいいわけではないんです!」という星野さんのコメントが漫画のオチになっていたが、このようなことは日常茶飯事。周囲の人々が無意識のうちに抱く“思い込み”や“偏見”に常に向き合ってきたという。

――星野ルネさんの漫画には、入学式に民族衣装で登場する母、アフリカ人の母以上にアフリカ事情に詳しい父など、強烈な個性を持つ人物たちも登場します。漫画のネタは、どのように考えているんですか?
【星野ルネ】漫画のネタは基本的には思い出などのメモから選ぶので、能動的にネタ探しはしていません。でも、僕の漫画の反響を知った両親が、自らネタを提供しようと躍起になって電話やメールをくれることが、自分の中ではおもしろいですね。…そんな協力してくれるんやって。

――文化や発想の違いの受け止などを漫画で発信されていますが、どんなことを一番に伝えたいですか?
【星野ルネ】基本的なテーマとしては、「僕たちの社会は思い込みや勘違いで満たされている」ということを、さまざまなエピソードを通して伝えています。そして、それを知ることによって、救われる人、救える人がいるということもわかってきました。あと、単純に関西人である僕は、何よりも楽しいお話をシェアすることに快感を覚えるのです。

母親からもらった大切なメッセージ「漠然と信じていく」ということ

――Twitterでは読者とやり取りもされていますが、読者からの声を聞いてみて印象的だったものはありますか?
【星野ルネ】最初に想定していた読者は同年代前後の日本人でしたが、いざ描き始めてみると、ハーフのお子さんをお持ちの親御さんや海外の人、学者さん、小学生などなど、かなり幅広い人々からご支持をいただいたので、そのことに驚いています。また、この漫画を、学校や病院、図書館などに持ち寄ってくださる方が多いのも、嬉しい驚きです。

――漫画にも登場するお母さんは、とても人気のキャラクターのようですね。おもしろく強烈に印象に残ります。お母さんからの教えや言葉の中で心に響いたものがあったら、ぜひお聞かせください。
【星野ルネ】母親からもらったメッセージの中で、一番自分の身になっているのは、「漠然と信じる」という姿勢や言葉です。クリスチャンである母は、祈りによって将来の希望を信じていて、その態度が自分を楽観的にした要素の1つであると思っています。

――今後はどのような活動を行っていきたいですか?
【星野ルネ】僕は直感型のコツコツ人間なので、自分が「面白い」「これは意義がある」と思う活動を引き続き行っていきたいです。漫画はもちろん、それ以外の媒体でも、直感を信じてコツコツとやっていこうと思っています!
PROFILE/星野ルネ
1984年カメルーン生まれ。4歳直前で母の結婚に伴い来日し、以降、兵庫県姫路 市で育つ。まったく言葉がわからない頃、コミュニケーションの手段として「お絵かき」を始める。高校卒業後、工務店に就職。転職後、飲食店店長として店を人気店に育てるなかで、自分のこれまでの生い立ちが人々の共感や耳目を集める ことを発見する。これをさらにメディアの力を使って広めることを目指し、25歳 で上京。現在は、タレント活動の傍ら、幼い頃からの武器であった画力を生かし、 SNSを使った表現活動を展開している。毎日小学生新聞にて連載中(毎週月曜日)
Twitter:@RENEhosino(外部サイト)
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC_AqGJtxF40giZVNt6L13bw(外部サイト)
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