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自己アピールが諸刃の剣に? テレビ局アナウンサーとSNSの親和性
“個人”である前に“報道人”? 発言のスタンスが不透明なアナウンサーのSNS
青木アナはアナウンサー界イチのアイドルファンであり、メンバーたちとの親交も深い。その趣味自体が青木アナの大きな“ウリ”でもあったことも広く知られているところ。“無責任発言”に対する青木アナのつぶやきも理解できなくはない。
一般企業の公式Twitterでも、発言の内容はどんどん親しみやすくなる傾向があるなかで、青木アナが自身の“公式”アカウントで発言すること自体は不思議ではない。ただ、青木アナのTwitterアカウントは本業“以外”の話で盛り上がることが多く、いわば“サブ垢”(サブアカウント。趣味などに個人的なことに関してつぶやく用のアカウント)的なニュアンスもあったので、今回は賛否両論が巻き起こる結果となった。“アナウンサー”であるのか、“個人”であるのか、そのすみ分けは非常に不透明であることが今回の一件により明るみになったのである。
SNSでの発信により、“アナとしての強み”が深まるケースも
その他、徳島絵里香アナや尾崎里紗アナなど後輩アナたちからも相談を受けており、森アナの信頼の厚さぶりがうかがえると同時に、フォロワーからも「毎日読んでる」、「涙出る」、「頑張ろうと思える」等々の声が挙がっている。森アナと言えば、メインでMCを張るというよりは、それこそ“縁の下の力持ち”という印象だが、SNSで見せた“人間味”によって『スッキリ』(日本テレビ系)でも取り上げられるなど、しっかりと株を上げた格好となった。
裁量に任されるSNS、今後求められるスキルは?
当初は、「あざとい」イメージが先行して“同性に嫌われる”タイプのアナウンサーだと見られていたが、闇キャラを全開にした“キャラ変”ぶりや、美容関連書籍での発言は注目され、度々メディアに取り上げられている。コスプレ姿や休憩のほっこりする一コマがSNSにアップされたとしても、発信元はファンアカウントや、番組・テレビ局の公式アカウントから。“ラジオ”というテレビでもSNSでもない発言の場を築き上げ、異性はもちろん同性からの高い共感を得ている。本来のアナウンサー“以外”の活動で脚光を浴びることで、今回の退社報道もおおむね好意的に捉えられているようだ。
アナウンサーがSNSアカウントを持ち発信することの是非とはいかがなものか。こうして見ると、SNSは使いようによってはアナウンサーの仕事の幅を広げてくれる。ただ、個人としての裁量が求められるがゆえに、ユーザー(視聴者)との“距離感”を保つことも重要。近くもなく遠くもなく、ユーザーとの“共犯関係”をいかに上手に結ぶことができるかが成功のカギのようだ。
現在、Twitter界隈では、SHARP、タニタ、キングジム、タカラトミー、NHK等々、企業アカウント=法人の立場でありながら、中の人(個人)の個性を活かし、ユーザーを巻き込んで楽しませているケースが多く見られる。先日、『SNS公式アカウントNight』というイベントが開催されたが、そこでNHKのアカウントを運営していた「中の人」が、「公式アカウントに大切なのは、一人ひとりとの“深度”“熱量”」という言葉を残していた。アナウンサーのSNSにおいても同じことが言えるだろうし、今後はその“塩梅”がますます重要になってくるのではないだろうか。