(更新: ORICON NEWS

大躍進のあいみょん サブスク全盛期の時代に伝えたい「CDで届けることの大切さ」

新作において「産みの苦しみ」はなかった

――新譜についてお聞きしたいんですけど、当然のように期待値が高まっている中、前作とやり方を変えた点はありますか?

あいみょん今回、書き下ろしの曲が多かったんですが、書き下ろしって、今の自分が出せる精いっぱいの良い曲なので、全てをシングルカットにする意気込みで作りました。でも「産みの苦しみ」っていうのは全く無かったです。

――多忙の中でも……すごい。

あいみょん曲自体はいつでも作れます。去年は40曲だったんですが、年間100曲作っていたこともあるから、40曲“しか”作れなかったと思っています。理想を言えば、月に2曲作るというのがあって。以前インディーズからデビューするにあたって、事務所から「50曲くらい書いてみて」って言われて、その時は「無理そうだな……」と思ったんですけど、わりとすぐ書けちゃったんですよね。そのときに「曲作り、もしかしたら得意なのかな」って気づいて。

――歌詞は40曲だったら40通りのテーマを考えていたりするんですか?

あいみょん書き下ろしだと「いつまでに」って期限がありますし、歌詞にもテーマはあるんですが、普段は朝起きました、ちょっと時間あります、ソファの横にあるギターを持って弾いて適当に歌ってみました……それで曲ができていくので特にテーマを設けていません。もう日記を書くような感じで作っています。

紅白出場でも語った「家族」への思い そして今後の目標

――6人姉弟の次女と大家族の中で育ったあいみょんさんですが、紅白が決まったときに、「親孝行ができる」というコメントを残していました。「家族」への思いを語るのは、やはり自分にとって密接な存在だったからこその発言ですか。

あいみょんそんなこともなかったんですよ、仲悪い時期もあったし。お母さんは「親孝行はせんくて(しなくて)良い」って言うんですけど、好きなことを学生時代からやらせてもらって、お金もかかったことを思うと、私としては親孝行したい。テレビに出ることが親孝行かっていったら、わかんないんですけど、何せ紅白だし(笑)。少しでも恩返しが増やせるなら出ようと。

――おばあちゃんが昔歌手になりたかったこともあって、特に感激してくれたんですよね。

あいみょんそうなんです。「夢を叶えてくれてありがとう」って言われましたね。私もその言葉を聞いてすごく感動して……でも最近は味を占めたのか、「ばぁばはなあ、女優にもなりたくてなあ、お笑い芸人にもなりたかったんや」って次々と要望を言われるようになりました。「それだけは叶えられへんわ」って早めに話を終わらせて(笑)。

――著名な音楽番組に出たり、2月18日に初の武道館ライブがあったりと達成項目が増えていますが、何年後かに描いている目標はあるんですか?

あいみょんあまりないですね。昔よくそういう質問されて、「10年後はこのぐらいのキャパのライブ会場で演奏して……」って言ってましたけど、今はもう、明日できることを考えたいなって。もちろん、「太陽の塔の前でライブをしたい」「お父さんにPAやってもらいたい(※父親はPAエンジニア)」って大きい夢は持ちつつも、それが何年後かっていう風にしてしまっては「まだまだ時間あるやん!」って先延ばしして余裕を持ってしまうので。

――プライベートでも?

あいみょんあ、音楽以外のことであれば結構考えていますね。30代で結婚して、子どもも2人、3人ほしいとか。うちはお姉ちゃんや妹がやけに妊娠・出産が早い分、感覚がおかしいのか、25歳で結婚は遅いみたいになってるんですよ。でも「世間では遅くないから!」と(笑)。お姉ちゃんと妹が早めに子ども産んで親孝行してる分、私は音楽でゆっくり親孝行しながら、家族はまだ先でも良いかなみたいな。

(取材・文/東田俊介 写真/飯岡拓也)

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索