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元祖プレイボーイ・火野正平に見る、芸能人モテ男のスマートな“火消し術”
”天性の人たらし”火野正平とは何者?
「火野さんは同番組で60年代に放送されていた生トーク番組『女性専科』(TBS系)に出演していた当時の野際さんについて『この人いいなぁって。当時、俺、中学か高校だったんだけど、野際さんが俺の××ペットになりまして』と話し始め、これには野際さんも苦笑い。『今更!』とたしなめられましたが『野際さんとドラマで夫婦を演じたい。終わってから飲みに行きたい』とラブコールを送り続けていました」(衣輪氏)
そんな彼の名は“モテの代名詞”となり、DA PUMPのISSAが結婚したときも、「“平成の火野正平”ついに身を固める」などと報道。このほか菅田将暉、手越祐也、ロンブー淳、玉置浩二など女性遍歴が華麗な男性はほぼ“平成の火野正平”と形容されており、火野をよく知らない若い世代も「名前は聞いたことがある」という人は少なくないだろう。
『国盗り物語』から『anone』まで…役者としての確固たる立ち位置
『新・必殺仕置人』(1977年、テレビ朝日系)では、藤村富美男、藤田まこと、山崎努、河原崎健三、中村嘉葎雄といったそうそうたる名優と競演。『服部半蔵 影の軍団』(1980年、関西テレビ制作)、『ひまわりの歌』(1981年、TBS系)、『長七郎江戸日記』(1983-1991年、日テレ系)などのほか、『土曜ワイド劇場』(テレ朝系)ではレギュラー級に。役者としての確固たる地位を築いていく。
ここ最近でもNHK連続テレビドラマ小説『芋たこなんきん』(2006年)、映画『終戦のエンペラー』(2012年)、『夫婦善哉』(2013年、NHK)、『かぶき者慶次』(2015年、同局)、映画『空海』(2017年)、『anone』(2018年。日テレ系)など映画ドラマに幅広く出演。コンスタントに俳優活動を続け、それぞれの作品に深い味わいを残している。
モテ男たるゆえんは悪評を吹き飛ばす“かわいらしさ”
交際した女性から恨まれそうなものだが、不倫同棲で芸能生命を失った小鹿みきは「私はただ、あの人と一緒にいるだけでよかった」と。望貝真理子も「あの人が真理子という女と暮らして、よかったと思ってくれるだけでいいんです」と肯定的。これについて火野は『さんまのまんま』(関西テレビ制作)出演時に「変な女がいなかった」と話しており、「火野やったらしゃあないやろと皆から思われていた」とも話している。また同番組では、ネットで噂になった「俳優の濱田岳が火野正平の息子説」についても言及。それがデマだとしながらも「でも(濱田岳は)かわいいから。息子やったらええなぁ」とはにかむ、“かわいらしさ”も見せた。
「この“かわいらしさ”は現在出演中の『こころ旅』でも発揮。道中では『あの駅員さんかわいかった』というスタッフの声に反応。一度通り過ぎていたが、駅員さんがいる位置まで戻りナンパしたり、握手を求めてきた女性に対して『俺と握手すると妊娠するよ?』と冗談を。このやんちゃな少年のような言動にSNSでは『火野正平さん愛しい』『火野正平にしか出せない味がある』などの反響が。先日の北海道胆振東部地震の際にも地震当日に北海道ロケをしており、震災者を気遣うコメントも。BSでは『こころ旅』の放送前、『半分、青い。』を放送。ちょうど東日本大震災を扱っていたときだったので2つの番組の扱い方の違いについて視聴者の間では話題になりました」
「そもそも火野さんは、下の毛の白髪を染めようとして失敗した話を自らするなど、おもしろい話であれば自身でもネタに。交際女性を振ったことがないことも有名で、女性からすべて“振られた”としている。“自分という人間は、こんな人間ですよ”とあっけらかんと飾らず話すタイプで、だからこそ憎めないし、“オイタ”をしても“しょうがない”と思わせてしまう」(衣輪氏)
大御所なのにある意味ユルく、自分(の欲望??)に正直で、おおらか。それでいて男気もあり、仕事に対してはプライドとこだわりを持って臨む。だからこその“モテ”であり、平成の時代になっても脈々と受け継がれる理由ではないか。俳優として根強い高感度を持つ火野正平。今度はどんな“オイタ”をするのか、どんな活躍を見せるのか、期待したい。
(文/中野ナガ)