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袴田吉彦、相次ぐ不倫報道の中で何故か勝ち組 “ウルトラC”で株を上げた逞しさ

 先ごろ音楽界引退を発表して世間を驚かせた小室哲哉、もはや禊もすんだ感のあるベッキー&川谷絵音、最近では池谷直樹に鈴木雅之、桂文枝、松居一代、藤吉久美子、斉藤由貴、フジテレビ・秋元優里アナなどなど、相変わらずメディアを賑わす不倫報道において、唯一“不倫勝ち組”かと思わせる男がいる。“アパ不倫”俳優・袴田吉彦だ。不倫報道から離婚にまで至りながら、なぜかテレビ出演が増え、昨年大晦日の『笑ってはいけないアメリカンポリス24時』(日本テレビ系)をはじめとするバラエティ番組にも出演。もはや再ブレイクとも言える状況だが、なぜ袴田だけが世間の批判を上手くかわせたのだろうか?

カッコ悪い「アパ不倫」ネタで再浮上

 日本中を驚愕させた小室哲哉の不倫会見からの引退。小室が涙ながらに語った妻の介護疲れや自身の突発性難聴、さらには男性機能がないことまで晒して肉体関係を否定するなど、見ているほうも苦しくなるような会見から、ついに小室ファンならずとも“文春砲”に対する批判まで巻き起こりはじめた。多すぎる不倫報道に読者や視聴者が辟易してきた感もある。いずれにせよ、ここにきて数年来の“不倫(報道)ブーム”に転換期が訪れたようである。そんな不倫報道があった芸能人の中で異彩を放つのが俳優の袴田吉彦だ。不倫が発覚した昨年の1月以降、テレビ番組出演が続く。

 袴田の不倫は『週刊新潮』により「10回ホテルに行ったが、そのうち7回はアパホテルだった」、「しかも、ポイントカードを貯めていた」などと報じられると一躍“アパ不倫”としてメディアを駆けめぐり、SNSでも「セコイ!」「ケチ不倫」といった意見が相次いだ。そして9月に妻・河中あいと離婚することになるのだが、週刊誌に暴露した不倫相手のグラビアアイドル・青山真麻が報道の直後に『バイキング』(フジテレビ系)に出演したり、『FRIDAY』で「次はアパじゃなく、もう少し高級なホテルに連れて行ってくれる人がいい」などと発言。売名行為に利用されたという見方もあり、実に“カッコ悪い”内容だったのである。

 そして昨年大晦日の『笑ってはいけないアメリカンポリス24時』(日本テレビ系)の出演を皮切りに、2018年に入っても『サンデー・ジャポン』(TBS系)、『ナカイの窓』(日本テレビ系)や『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)といったバラエティ番組に出演。不倫発覚から1年が経ってなお不倫ネタで番組出演が続き、共演者から批難されたり、自虐ネタを披露したり“エンタテインメント”としていじられているのだ。

イケメン俳優のイメージを捨て、自虐ネタで視聴者も“バカ負け”

 袴田自身は離婚直後に『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に出演し、当初は強く否定していた“ポイント貯め”も、「ポイントは…貯めておいたほうがいいかなと…」と自虐ネタに変換して笑いをとり、昨年12月2日放送の『IPPPONグランプリ』(フジテレビ系)に観覧ゲストとして出演した際には、写真でひと言のお題を振られると「ポイントカード5倍だ!」とアパホテルのポイントカードを連想させる珍回答を披露。松本人志から「アホやこいつ」と笑いを取った。そして先述の『笑ってはいけない〜』では、取調室で「何をやったんだ」と問われると、力強く「アパ不倫です!」と回答し、俳優の原田龍二とともにほぼ全裸姿で熱演するまでに突き抜けた姿を披露。「月に数回ホテルで不倫をし、ポイントカードを貯め歩き、浮気相手に売られてしまった最強のだらしなさ!! 不倫仮面・袴田!」とのたまったのだ。そして最後は、原田の「今年は忙しくなるぞ!」という言葉で締められたのである。

 そして実際、原田の言葉とおり、その後の袴田の活躍は目を見張るばかり。1月3日放送の『ナカイの窓 新春拡大SP』(日本テレビ系)に覆面を被って出演すると、「ドラマで共演したことがある」というヒントを出されるも、MCの中居正弘は「誰?」とわからず。袴田がひと言「アパ」と発すると、中居は「アパ俳優? 袴田君!」と即答し、袴田もマスクを脱ぎながら「勘弁して下さいよ〜」というやり取りが繰り広げられた。1月18日に再度『ダウンタウンDX』に出演すると、「(オファーを受けるか)1カ月くらい悩んだ」と告白し、しまいには松本に「(『笑ってはいけない〜』に出るために)不倫したんじゃないの?」とまで言われてしまうのである。

 このように俳優らしからぬ突き抜けっぷりを見せる袴田だが、本来は“二枚目”として知られる存在だ。袴田は1991年、イケメンタレントの登竜門である『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞(ちなみに原田龍二は同年の準グランプリ)。トレンディドラマなどの数々の映像作品に出演する。そんな二枚目俳優とのギャップのせいか、一躍バラエティ映えしはじめたのだ。不倫報道というマイナス要素を“突き抜けて”切り抜けた、いわば視聴者も“バカ負け”したのである。当事者である元妻の河中あいですら、自身のブログで「きちんと謝罪もして頂いてますし、バラエティに出て良い方向にいくのであれば私も大賛成です。振り切ってて、逆に私も笑ってしまえるということはもう過去のことといいますか…」と寛容なコメントを寄せている。

不倫を“こじらせない”ことが、叩かれるかどうかの分かれ目?

 不倫報道は、叩かれる芸能人とうまく乗り切る芸能人にきっぱり分かれる。袴田の場合は、不倫で評価を下げるどころか、俳優ながらバラエティ番組で再ブレイクを果たすという稀有な例だと言えよう。そんな“ウルトラC”を可能にさせたのは、不倫報道を“こじらせなかった”ことにありそうだ。過去を振り返れば、不倫謝罪会見を笑いで乗り切った三遊亭円楽がその好例と言える。

 円楽は会見で着用したスーツを「妻が用意してくれた」と言い、「(スーツが入っていた)袋の下に頑張れてって書いてあった」と告白。さらに「身から出た錆ですって言ったら、『錆も味になるわよ』って言ってくれた。うまいよね」と夫婦のやり取りを明かすと、ファンや関係者に向けて目に涙を浮かべながら「高座で返していきたい」と誓ったのだ。そして「今回の騒動とかけまして、東京湾を出ていった船と解きます。(その心は)コウカイの真っ最中」と謎掛けを披露。すべての責任が自分にあることを認めながら、ちゃんと笑いまでとったことで、まるで“見本”のような謝罪会見だと一部マスコミからは称賛されたのである。

 一方、叩かれるほうの不倫と言えば、たとえばベッキーの質問をいっさい受け付けない謝罪会見や、藤吉久美子の号泣すっぴん会見など、傷を浅くしようと策を講じたり、がんばりすぎる謝罪をしたり、つまりジタバタすると批判の対象となるということだろう。一連の松居一代の“劇場型不倫会見”騒動にしても、本人が不倫をしたわけではないのだが、そのジタバタぶりが見るものをドン引きさせたのである。

 そうした意味では、袴田の“すべてを認め、自虐ネタにまでする”という戦略は、不倫報道を鎮静化する最善策なのかもしれない。考えてみれば、ホテルのポイントを貯めていたのかどうかという問題にしても、実にどうでもいいことであり、視聴者のほうもいわば“バカ負け”した格好だ。今後も写真週刊誌がこぞって追いかけるであろう不倫報道だが、これからやり玉に挙げられる芸能人は、袴田の「変に否定せず折れずに振り切る」というたくましさを見習うといいかもしれない。

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