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ゆるくないのに?海洋堂作”鬼王丸”がゆるキャラ参戦「ブーム下火の今だからこそ」
「本人が“ゆるい”と言っているので…」 自称ゆるキャラの鬼王丸
「みなさん、口をそろえて“どこがゆるキャラだ!”と言われますね。本人もそれに返答するのが面倒になっているようですが、お腹や発言、その他にもいろいろ隠れたゆるい部分があります。ただそれ以上に一番は、本人が“ゆるい”と言っているので、それでいいと思っています」(森の三角ぼうし代表取締役社長・松本周作さん。以下同)
どうやら“ゆるくない”ことへの指摘は御法度のようで、『ゆるキャラグランプリ』の投票を呼び掛けるポスターにも”わしがゆるいって言ってるんだから、ゆるキャラでええやろ?”とビジュアルに対する疑問を牽制するメッセージが添えられている。ただし、最近では発言のゆるさに拍車がかかっているそうで、「お金ですむことなら…」が口癖になっているという。
7億円を呼んだ鬼力 ラムちゃん似の母鬼が唯一気にするものは…
7億円を呼ぶ鬼力、恐るべし…。先の口癖も納得だが、それにしても気になるのはエントリーに対する周囲の反応だ。遠方からも観光客が訪れる“神キャラ”だけに、“ゆるいマスコットキャラクター”という位置づけはイメージを損ないかねない。
「彼ももう数百年生きている立派な大人ですから、プライベートな事は彼自身に任せてもおります。何卒その件に関しては温かい気持ちで見守ってあげてください」
参加は本人の意志で決定し、エントリーはいたってスムーズに運んだと松本さん。どんなポジションでも許されるのは、地元の人々に「鬼王丸」が愛され、身近な存在である証かもしれない。唯一、「鬼王丸」の母鬼で鬼北町日吉夢産地にいる「柚鬼媛(ゆきひめ)」が「大会に賞金があるかどうかを気にしている」のが松本さんたちの心配事とのこと。
「柚鬼媛」は2016年、家内安全・縁結び・安産祈願を叶える「鬼王丸」の母として誕生し、一部で「ラムちゃんに似ている」とその美貌が話題になっていたはずだが…今回の取材で彼女についても意外な一面が明らかになった。
ライバルは菅田将暉!? 人智を超えた鬼の世界に生きる愛すべき“迷”キャラ
人智を超えた鬼の世界、相手もまた強敵だが、ぜひ持ち前のユニークさを発揮し健闘してほしい。最後に、『ゆるキャラグランプリ』への意気込みと今後の活動予定を聞いた。
「ご存知の通り、先日の西日本豪雨がこの辺りを襲いました。隣の宇和島市や西予市は甚大な被害を受け、当鬼北町も亡くなった方や家屋・農地に被害を受けた方がおられます。少しずつ復旧し町も元気を取り戻そうとしているので、これから“がんばってます!南予”“がんばってます!鬼北”のスローガンのもとプロモーションを行ってまいりますので応援よろしくお願いします」
かつて全盛期には、あらゆる意味で“完成された”キャラであふれていた“ゆるキャラ界”。しかしながら「鬼王丸」のように愛すべき“迷”キャラこそ、ゆるキャラの原点なのかもしれない。ブームが落ち着き市場が縮小傾向にある今こそ、そんな地元密着のキャラクターたちにエールを送りたい。