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浜辺美波、「最初は芝居が楽しくなかった」 悔しさをバネにしてきた7年間

 『君の膵臓をたべたい』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、その演技力と美少女ぶりから「正統派ヒロイン女優の登場」と大きな注目を集めている浜辺美波。ドラマ『賭ケグルイ』でギャンブル中毒の狂気の演技を見せた一方、現在放送中の『崖っぷちホテル』では空気の読めない天真爛漫な新人パティシエを好演し、女優としてのふり幅の大きさを見せている。そんな次世代の女優として期待を集める浜辺が映画『となりの怪物くん』に出演。ヒロインのイメージが定着しつつある浜辺だが、脇役ならではの“うまみ”があるようで…? 清楚な見た目とは裏腹に、チャレンジ精神溢れる浜辺美波の“女優魂”について迫った。

主役は影響を受ける役で、脇役は影響を与える役。だから脇役は“美味しい”(笑)

――今回、現役高校生である浜辺さんが演じた大島千づるは主人公の春(菅田将暉)と雫(土屋太鳳)の同級生役という設定です。今回の役で難しかった点は?
浜辺美波 みんなとの距離感ですかね。原作では大島はみんなより1週間遅れて登校したという経緯もありますし、春くんのグループとは異なるので、その距離感を掴むのに苦労しました。そういう雰囲気は原作を参考にしましたね。漫画を読み込んで勉強して臨みました。

――『君の膵臓をたべたい』などのヒットの影響により、近年の浜辺さんにはヒロインのイメージが定着していますが、今回は脇を固める役です。主役と脇役での役柄への解釈や、演技への取り組み方の違いなどはあるのでしょうか?
浜辺美波 物語の中の役割において、主役は“影響を受けるもの”で脇役は “影響を与えるもの”ということを意識していました。脇役は主役に比べるとセリフは多くありません。その少ないセリフの中にも周りへ影響を与える言葉が潜んでいるので、発するセリフ1つ1つをとても大切にしていました。それに役者として脇を固めさせていただけるのもありがたいことですし、むしろ脇役のほうが演技でも遊べたりできるのである意味“美味しい”ポジションだと聞いていたので(笑)。そういうことも楽しみながら演じました。

浜辺美波を“変えた”のは…“前向きに作品と向き合う”気づきをくれたひと言

――月川監督とは『君の膵臓をたべたい』以来ですね。今回はどのようなやりとりを?
浜辺美波はい。ちょうど『君の膵臓をたべたい』から1年ぶりぐらいに一緒にお仕事をさせて頂きました。監督からは「大島は人の目を直視できなかったりする。そういう“必死感”を出してほしい」と言われていたので、想いを伝えるシーンとかはその辺をよく意識していました。
――現役高校生の身で高校生役を演じられましたが、共演者は年上の方ばかりでしたね。そうした現場で緊張したりしませんでしたか?
浜辺美波すごくドキドキしました! 特に最初のシーンは緊張しまくりで今までにないぐらいに汗をかいてしまって(笑)。菅田さんとのシーンが他の共演者の方より多かったのですが、YouTubeの話や弟さんがちょうど私と同い年ぐらいという話をさせて頂きました。でも、撮影に入った当初はなかなか周りの輪に入っていけず、何て言うか“入学式から1カ月ぐらい後に登校してきた生徒”みたくなってしまっていて(笑)。けど皆さんのほうから少しずつ話しかけてくださって、いつの間にか溶け込むことができました。おかげで楽しい現場になりましたね。

――『となりの怪物くん』は、心に響く”名言”がたくさん出てくる部分にもファンが多い作品だそうですが、浜辺さん自身がこれまで影響を受けた言葉ってありますか?
浜辺美波『咲-Saki-』 という映画でご一緒させて頂いた小沼監督から「どんなにお芝居が苦手な俳優さんでも経験して何度も作品を重ねるうちに絶対うまくなるんだよ」って言葉をかけてもらったことがあって。その言葉を聞いて心がホッとしたのをよく覚えています。
浜辺美波当時は焦ったりすることも多くて、作品に入ってからは「何で私はこんなにできないんだろう?」「これ以上何もできなくなるんじゃないのか。もしかしたら私はずっとこのままなんじゃないか」とすごく悩んでいたんです。そんな時に言葉をかけてもらい「前向きに向き合っていれば、いつかすごくうまくなっていくものなんだ」とアドバイスも頂けて。経験を重ねている監督からそう言ってもらえたことは、自分とっての糧になりましたし励みになりました。

初期は芝居が楽しくなかった、「辞めたい」と思うことも…悔しさをバネにした7年間

――2011年にデビューされて以来、『君の膵臓をたべたい』などのヒット作に恵まれ、日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞されました。順調に正統派ヒロイン女優の道を進んでいますが、振り返ってみてどのような7年間だったと思いますか?
浜辺美波本当によく続けてきたなと思う7年間でした。振り返ってみると子役の頃はお仕事もあまり頂けていませんでしたし、本当に“できないこと”ばかりでした。学校に行っても同級生から芸能のお仕事について、心無い質問をされて傷ついたこともよくありました。そんな思春期真っ只中に芸能活動をしていると、「仕事を辞めたいな」と思う機会はやっぱりたくさんありました。でも、結局辞めずにここまで続けられています。自分でもつくづく不思議だなと感じますが…今になってみると”辞めなくてよかった”と思える経験ができた7年間ですね。

――つらいことがあっても乗り越えられた理由は何だったのでしょうか?
浜辺美波「お芝居をしたい」という気持ちが根底に生まれたからだと思います。始めたばかりの頃は正直…「楽しくない」って思うことが多くて。でも、レッスンを重ねて少しずつお仕事を頂けるようになりだしてからだんだん演じることがクセになってきて。気づいたら「また次の作品も関われたらいいな」と思うようになって、続けてきました。
――浜辺さんがお芝居の楽しさに目覚めたターニングポイントは?
浜辺美波作品でいうと『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』ですね。出来上がった作品を観た時に本当に悔しくて悔しくて。「もっとうまくなりたい!」と感じたと同時に「もう1度撮り直したいな」と、そんな風に思ったのは初めてでした。だから悔しさをバネにして、そこからさらにお芝居にのめり込んでいきました。

――子役時代から芝居を続けてきて、脇役・主役の大切さもそれぞれ体験し、今は“ヒロイン”のイメージを持たれていると思います。浜辺さん自身はどんな女優像を目標にしていますか?
浜辺美波今ではヒロインをやらせていただけることも増えてきましたが、色々な作品に出させてせていただいて、やっぱり“役者さんの力”をすごく感じています。私も、脇をしっかり固められる女優になっていきたいと常に思っています。同じような役ばかりやらないで、第一弾発表で出演者が発表された時に「え、この配役違うんじゃないの?」って思われるような役にもチャレンジしたい。そして、本編を見ていただいて「やっぱり良かった」といってもらえる、そんな女優になりたいですね。

――以前アカデミー賞の時のインタビューでも浜辺さんは「“欲深く”チャレンジしていきたい」ともコメントされていましたね。ズバリ、浜辺さんが今後チャレンジしたいことは?
浜辺美波お仕事だともっともっといろんな作品に関わっていきたいなとワクワクしているので、好奇心旺盛の赴くままにたくさんのジャンルに挑戦していきたくて。あと、プライベートだといろんな所に行ってみたいというのと、車の免許を取りたいっていうのがあります(笑)。今年で免許を取れる年齢になるのでやっぱり取っておきたいですし、言っておかないとずっと取れないままで過ぎていっちゃいそうなので…。ちゃんと実行に移すためにもここで口に出しておくことにします!

“声”を活かして…大好きなアニメや漫画の仕事にも興味津々!!

――映画もドラマも絶好調、高校生にして権威ある賞も受賞されました。芝居のフィールドがメインの“生粋の女優”として注目度も上がって、周囲からの期待も大きいと思いますが、プレッシャーはありますか?
浜辺美波基本そういのってすぐに忘れちゃうタイプなんです。それよりも今は役と向き合うことに必死ですし、集中してしまうとずっとそのことばかり考えてしまうので…そうするとプレッシャーもそこまで感じなくなってきます。というより、プレッシャーを感じられるのは器用で繊細な方な気がするんです。自分はすごく不器用な人間なのでその分、プレッシャーも感じないのかもしれないですね(笑)。

――そういう部分って女優活動をしていく上でものすごい強みですよね!
浜辺美波どうでしょう(笑)。でも、他に自分の強みって言ったら何だろう…声は褒めて頂けることが多いし、アフレコも得意なほうだと思います。お腹から声を出したり、喉から声を出したり、出し方次第で声質を変えられるので、その役に合わせた声の演技ができるのが自分の強みなのかなと感じています。私はもともと漫画やアニメが大好きなので、自分の声を活かしながらそうやって好きな作品に関われたら素敵だなって思うんです。もし叶ったら相当テンションが上がるはずです!(笑)
――口に出すと夢は叶うと言いますからね(笑)。もしかしたら叶うかも…!?
浜辺美波だといいですね(笑)。口にして叶わなかった時に恥ずかしくて、今までは夢とかあってもあえて口に出さず黙っていました。でも、今年からはちゃんと口に出して発信していく方向で頑張っていきたいと思います!

――Twitterを始めたことが話題になっていましたが、ひょっとして“発信”の一環として…?
浜辺美波そうですね。Twitterはずっと気になっていましたし、2カ月に1回くらいのペースで「やってみたいな〜」という思いに駆られていたんです。それに「今の時代、やっぱりSNSって大事だよね」って気持ちも強くなりまして、この度やらせて頂くことになりました。でもこれって私にとってはすごく大きな第一歩なんですよ。だからTwitter含めて、これからの活動を温かく見守ってもらえると嬉しいです(笑)。

(文/kanako kondo 写真/RYUGO SAITO)

浜辺美波『となりの怪物くん』インタビュームービー

映画『となりの怪物くん』

2018年4月27日(金)公開
イケメンで成績優秀なのに超問題児の春(菅田将暉)とガリ勉&冷血な雫(土屋太鳳)は恋人はおろか、友達もゼロ。2人はある日、雫が春の家にプリントを嫌々届けに行ったことで出会う。それ以来、春は雫を“友達”と認定し、「シズクが好き」と告白! はじめ無関心だった雫も、次第に春に心惹かれていく。そして春と雫の周りには個性的な友達が増え、春のライバル・ヤマケン(山田裕貴)の登場など2人の世界は変わっていくが…。

監督:月川翔
原作:ろびこ『となりの怪物くん』(講談社「KCデザート」刊)
出演:菅田将暉、土屋太鳳、古川雄輝、山田裕貴、池田エライザ、浜辺美波、佐野岳、佐野史郎/速水もこみち
主題歌:西野カナ「アイラブユー」(SMEレコーズ)
オフィシャルサイト:http://tona-kai.jp/
(C)2018 映画「となりの怪物くん」製作委員会 (C)ろびこ/講談社

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