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ニッチ系もいつしか主流に? アイドル戦国時代を生き抜くために多様化する“コンセプト”の行く末とは
インパクトを残しすぎて事務所を解雇? ステージで“利き虫”を披露したアイドル
「“雨”というメンバーはサバイバルに興味があり、自然食(焼いたバッタなど)を口にすることがあるそうで。じゃあステージの上でやってみたらおもしろいんじゃないかと思い、目隠ししながらなにを食べたのか当てる“利き虫”を行いました。決して、カブトムシを食べることがメインのアイドルではありません(笑)。それと、解雇になった件は、それだけが原因ではないんです。事務所の考える方向性と、『かみつき!MAD-DOG』が目指す方向が違ったということです。引き金になったのは間違いないのですが」とのこと。
雨のTwitterのフォロワーは約200人から800人以上へと、約4倍に。YouTuberとしても活動している彼女たちだからこそ、“インパクトのあるステージパフォーマンスを“という思いが、思いがけず話題に。ただ、それで大きな爪痕を残したことは間違いない。“結果的に”大いに話題を呼んだ奇抜なアイディアとなった。
飛び道具だけではない “狙い”で奇想天外なコンセプトを掲げるアイドルも
まずは、“呪い”がコンセプトだという『じゅじゅ』。「メンバー候補たちとご飯を食べているとき、“復讐したい人がいる”、“見返したい人がいる”というキーワードを聞いたのが発端です」と語るのはプロデューサーの大生氏。最初は“復讐系アイドル”にしようかとも思ったと言うが、「“呪い”なら“まじない”に通じるし、いい呪いもあるから」ということでこの名になったとのこと。ライブではコンセプトに沿ったステージを作ることに注力しているが、「コールを入れにくい」、「野外ライブが似合わない(作り込んだ世界観が表現しにくい)」などとファンに言われてしまうことが課題だとか。
「人なら誰しも抱く嫉妬の心や不安や絶望など、“負の感情”を『じゅじゅ』というアイドルのフィルターを通して感じてもらいたい」という彼女たちのライブの世界観は独特だが、ファンたちはノリノリなのだそう。たしかに色白、ゴスロリチックな衣装は、一般人が見ても可愛らしく、ときおり見せる笑顔が“ギャップ萌え”なのか、輝いて見えるのだった。
ちなみにライブに来るファンたちにも病んでいる人が多く、「病んでて何が悪い」、「病んでいても前向きに」といった歌詞も共感されるが、病んでるがゆえにライブ当日にメンバーがそろわない、自立、卒業、脱退が多いというのが悩みだとか。
今は日本よりも海外からの反響のほうが大きく、世界からはすでに共感を得られているので、ゆくゆくは海外公演も視野に入れているという。たしかに日本よりは海外のほうが仮想通貨に対する抵抗感は少なそうだ。話題性を重視し、一過性なものであっても突出できればいいとも見える謎のコンセプトだが、意外とマジな使命感を持って活動しているようだ。
楽曲の中では、オフィスあるあるを表現したり、MVをオフィスで撮影するなど、「カプ主」の中心をなすサラリーマンたちも共感できるような内容。それが癒されたいお疲れサラリーマンのハートをつかんでいるようだ。しかし、“カプ券”や“名刺”の制度など設定にこだわったがゆえに、新規の人に伝わりづらいことが課題だという。
今や主流な“「会いに行けるアイドル」というコンセプト”も、当時は突飛だった
こうした流れはAKB48が作ったと言っても過言ではないだろうが、そもそも「会いに行けるアイドル」というコンセプト自体、当時は「そこまでアイドルがファンに近づかなければならないのか…」という突飛なものでもあったのである。それが今や“正統派”と呼ばれるわけだから、アイドルグループ間競争の激化ぶりがわかるというもの。
AKB48の指原莉乃は、自身がプロデュースする、代々木アニメーション学院とコラボした声優アイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ)の囲み取材で、「あえて普通を狙いました(中略)逆に今、普通のアイドルがいないんじゃないかと思って」と発言したが、そういうことができるのも、それなりの“資本”があってこそ。
現在の横並びの飽和状態が続くアイドルグループ界においては、いかに奇抜系の“飛び道具”を駆使してコンセプトの“違い”を見せられるのか、そこにブレイクスルーを賭けるしかないのかもしれない。