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(更新: ORICON NEWS

【めちゃイケ・リレーインタビューVol.4】 雛形・紗理奈・重盛 アイドルが挑み続けた“笑いの聖域”とプロ意識

 今年3月をもって22年の歴史に終止符を打つフジテレビ系バラエティー番組『めちゃ×2イケてるッ!』(毎週土曜 後7:57)。数々の人気企画を生み出し、日本のバラエティー史に名を刻んだ人気番組の最後の花道を盛り上げるべく、ORICON NEWSではメンバー全員にインタビューを行い、リレー形式で毎週掲載していく。

 第4回に登場するのは、1996年の番組スタート時はアイドルとして参加し、現在は女優として活躍する雛形あきこと鈴木紗理奈、そして2010年に新メンバーとして加入し、ほんわかした柔らかいオーラと圧倒的な“おバカっぷり”で番組に新しい風を吹き込んだ重盛さと美。異なる分野から、「土8」という“バラエティーの聖域”に挑み続けた3人に、これまでの思いを語り合ってもらった。絆を感じさせる熱い話で盛り上がったが、後半は紗理奈の天然ボケと重盛のナチュラル毒舌が飛び出す展開に……。

テレビでは見えない“温度”まで徹底するのが『めちゃイケ』のこだわり

紗理奈 番組が終わるって決まってから、収録現場の空気がすごくいい気がします。それまでが悪かったわけではないのですが、みんな楽しそうに現場に来ている感じが伝わってきます。
重盛 初期から参加している先輩たちが、特に楽しそうにしているのを感じます。今まではプロ集団という感じだったんですけど、今はただの別れを惜しむオジさんとオバさんみたいです(笑)。限られた時間を味わっておきたいという雰囲気が出ていて、イイですよね。
雛形 終了が決まってから、メンバー全員で何かに取り組む企画も多くなったから、初期の頃に近い感じになって、空き時間にみんなでゲームをしたりしています。でも、最後の最後に「シンクロナイズド・テイスティング」に挑戦することになるとは、思ってなかったですね(笑)。
紗理奈 (小声で)ホンマに冷たかった……。始まる前から怖くて、落ちる直前も本当に怖くて、落ちたらすっごく冷たくて。
雛形 こういうのも久々だったなという気がします。ジャルジャルの後藤(淳平)さんから「冷たいと覚悟していても、“ヒャッ!”ってなるくらい冷たいです」って言われていたのに、その予想を遥かに上回るくらい冷たかった(笑)。
紗理奈 エンディングに全員で氷水に入る流れになったときに、絶対に入りたくないからバレないように後ろに隠れてたんですよ。全員は入らなくていいなら逃げたいと思って。で、横を見たら光浦さんもいて(笑)。
雛形 でも、最終的に全員がプール沿いにキレイに並べたから、みんな入ることになっちゃって。ちょっと我慢すれば耐えられる冷たさじゃなくて……、
雛形紗理奈 (声をそろえて)本当に冷たいんですよ!
紗理奈 ぶっちゃけ、テレビで見ている方には本当の温度は伝わらないじゃないですか。それなのに本当に冷たくするのが、『めちゃイケ』のこだわりなんですよね。

山本圭壱の復帰で重盛が感じた“『めちゃイケ』の歴史と絆”

  • 極楽とんぼ、加藤浩次(左)と山本圭壱(右)

    極楽とんぼ、加藤浩次(左)と山本圭壱(右)

紗理奈 22年の番組の中で一番印象深いシーンを挙げるなら、私は極楽とんぼの山本圭壱さんが戻ってきた回です(2016年7月放送)。メンバーの誰も口にしないけど『めちゃイケ』って、2006年に山本さんが突然いなくなったことを全員がすごく背負ってきたいうか、いつか山本さんが戻ってこられるように番組を続けようって、みんな頑張って来たと思うんです。それがついに実現した日に、メンバーの思い、監督(総合演出の片岡飛鳥氏)の思い、相方の加藤さんの思いがあふれてきて、あの回こそが最も『めちゃイケ』らしいと感じました。6〜7時間くらい収録していたのですが、私はずっと涙が止まりませんでした。
雛形 私も山さん復活の回は印象深くて、1日でいろんな感情になりました。忘れられない回ではあるんですけど、すごく楽しくて思い出深いのは、濱口(優)さんのドッキリ企画です。スタッフさんがくだらない大きな仕掛けを用意して、それだけでも面白いのですが、濱口さんの人の良さが予想を超える展開を生んで、すごくステキで面白いなって毎回楽しみにしていました。出演しているのにテレビを見ているような感覚だったから、また見たかったですね。
紗理奈 最後までにやるかもしれないよ(笑)。
重盛 私も山本さんの回は心に残っています。私が番組に入ったときには山本さんはいなかったのですが、昔からやってるコントとか久々にやると「山本はこう言ってたよな」って思い出話で皆さんが爆笑していて。それを聞いて、みんな山本さんが大好きで、そんな面白い人と私も会える機会があればいいなと思っていました。
 復帰の回は、「先輩の皆さんが大好きな山本さんにやっと会えるなんて、今日はなんていい日になるんだろう!」って考えていたら、あんなに泣いてる先輩たちの顔を見るのが初めてだったから、すごくビックリしちゃって。『めちゃイケ』は、“歴史と絆”がすごい番組だと改めて知って、メンバーとしての重みも感じました。

女性メンバーもさまざまな企画に挑戦した

女性メンバーもさまざまな企画に挑戦した

紗理奈 重盛といえば、テスト企画じゃないの?
重盛 あれはいつもバカになるたびにショックなんですけど、それを4回も味わって…。でも、これを15年くらい一人で背負ってきた濱口さんは、どれだけメンタルが強いんだろうってメッチャ尊敬しました(笑)。そんな濱口さんのバカという重荷を少しでも分けて持たせてもらうことができたなら、とても光栄なことです。
雛形 そんな気持ちだったんだ(笑)。ショックということは、いつもビリにならない自信があったの?
紗理奈 それなんですけど、去年12月にやった「ネバーエンディングバカ」の時に、重盛がテストの合間に「今回はすごくできたので、紗理奈さんに勝てるかもしれないです!」って言ってきたんですよ。ニュース番組にも出てて、時事問題にも詳しくなったみたいだから「重盛すごいな〜」って期待していたんですけど、フタを開けてみたら普通にビリだったから「何も変わってないやん!」って(笑)。
重盛 問題がスラスラ解けたけので、テスト中に「ヤバイ、できてしまった! バカじゃなくなったら事務所が悲しむかな」とか、「今年で30歳になるからバカは卒業でイイかな」って考えていたんですよ。キャラチェンジできるかと思ったけど、できんかった(笑)。
雛形 普段からバカ扱いされたりするの?
重盛 普通にされます。呼ばれ方も最初は「重盛さん」だったけど、途中から「重盛ちゃん」になり、今では小学生からも「重盛」って(笑)。でも、「重盛さんで笑いました」ってファンレターをくださる方もいたし、沖縄で会った人にいきなり泣きながら「私が自殺しようとした時にテスト企画を見て、こんなバカでも頑張って生きているんだから、私ももう一度頑張ってみようと思えました」って喜ばれたことも(笑)。知らないところで誰かの命を救えたと思ったら、私もバカになって良かったです。

いい話でまとめようとするも…紗理奈がまさかの“ど忘れ”

雛形 22年の間にみんな結婚や出産とかいろんな変化があるのに、メンバーの関係性は何も変わっていないよね。それに、他の番組だと年相応に扱ってもらうのですが、『めちゃイケ』だけは番組が始まった16歳の感じのままで扱われます。何も変わっていないけど、唯一変わったのが光浦(靖子)さんの体の痛いところが増えてきたくらいですね(笑)。
紗理奈 その変わらないところが、私の考える「いい芸能界」というイメージです。収録が終わってご飯に行くこともほとんどないんだけど、みんな深いところでつながっていて、本番では常にそれぞれの性格や考えを理解しようとしている。みんながプロで、そんな番組って他にないですよ。
重盛 本当にプロの集団だから、私は途中から入るのが最初はすごく怖かったんです。一人ひとりの個性が強いから、『ワンピース』の麦わらの一味に入っちゃったみたいな感覚で。自分がちっぽけだと感じていたけど、すごい人たちに囲まれているうちに「自分も無敵なんじゃないかな」って思えるようになってきました(笑)。
紗理奈 私は『めちゃイケ』が始まる時、バラエティーという芸人さんの場所に入っていくことをすごく怖く感じていたんです。時間をかけて慣れていったんですけど、新メンバーに同じ印象を与えたくなくて、迎える立場が緊張させないようにしたいと思って。そしたら濱口さんも同じように考えていたから、2人でけっこう話しかけるようにしていました。特に重盛は若い女の子だから心配したけど、ハートが強いからすぐにみんなと仲良くなっていましたね。

2010年、新メンバーとして『めちゃイケ!』に参加した重盛さと美

2010年、新メンバーとして『めちゃイケ!』に参加した重盛さと美

重盛 自然に受け入れていただけるよう、紗理奈さんと濱口さんが橋渡しをしてくれたことを覚えています。
雛形 でも、もうすぐ終わってしまうという寂しさはみんな持っていると思うけど、22年間も顔を合わせていた人たちに急に会わなくなる感覚が、リアルに感じられていなくて。ずっと会わなくなる人もいるかもしれないし、逆にプライベートでご飯に行くようになるかもしれない。
紗理奈 私が思うのは、番組が終わってもみんながそれぞれに仕事を頑張って、別の現場とかでまた会いたいなって思います。遊ぶ約束をして会うっていうよりは、みんながそれぞれ頑張って、別の現場で会って「きょうは家族みたいな人がいる」って安心できるみたいな。だから、これまで以上に仕事を頑張って、自分の姿を見てもらいたい。22年間、誰のこともクビにせずやってきてもらったこの番組の絆を、ずっと大事にしていきたいです。
重盛 (小声で)三ちゃん……。
紗理奈 あ……、本気で完全に忘れてた(笑)。今まで誰のクビも切らず、山さんを待っててあげる温かい番組だと思い込んでいました。いい話でまとめようと思ったのに、これはダメだ(笑)。
雛形 三ちゃんはクビじゃなくて、再オーディションの国民投票で卒業が決まったんだから、ね。
重盛 スタッフにクビにされるより、国民に判断される方がツラくないですか(笑)。私にとって『めちゃイケ』の先輩は偉大すぎるし、終了後もきっと私はまったく成長しないから「大きくなったな」って絶対に言われないので、なるべく会いたくないです。早くいい人を見つけて結婚します(笑)。
紗理奈 結婚式は呼んでよ!
重盛 呼びません(笑)。式の写真だけ送ります!
雛形 『めちゃイケ』メンバー全員集合で行きますよ!

◆雛形あきこ(ひながた・あきこ)1978年1月27日生まれ、東京都出身。92年に女優としてデビュー後、雑誌のグラビアで大ブレイク。現在は実力派女優として多数のドラマ・映画・舞台に出演。『めちゃイケ』では、名物企画「ヨモギダ少年愚連隊」の発端となったほか、「ノンストップママ」などで活躍。

◆鈴木紗理奈(すずき・さりな)1977年7月13日生まれ、大阪府出身。女優・タレントとして活躍しながら、レゲエアーティスト・MUNEHIROとしても活動。昨年には映画『キセキの葉書』で、マドリード国際映画祭最優秀外国映画主演女優賞を獲得した。『めちゃイケ』では、自身の子どもが出演したり“元カレ”たむらけんじと共演するなど、プライベートをさらけ出しながら笑いに変えてきた。

◆重盛さと美(しげもり・さとみ)1988年9月4日生まれ、福岡県出身。2010年に『めちゃイケ』新メンバーとして加入。16年には音楽ユニットLLSを結成、昨年末にはソロ名義でシングルをリリースした。『めちゃイケ』では4回参加した「バカテスト」でいずれも最下位となり、「ネバーエンディングバカ」に輝いた。

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