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吉岡里帆インタビュー『女優として燃費がすごく悪い(笑)』

 昨年の朝ドラ『あさが来た』以降、4期続けての連ドラ出演。前期『カルテット』(TBS系)での演技が高い評価を受けるなど、瞬く間に若手実力派女優としてのポジションを確固たるものにした吉岡里帆。そんなブレイク中の吉岡にとっての芸能活動とは、あの名ゼリフの通り「人生、チョロかった」!? 女優業への向き合い方や意識の変化について聞いた。アニメ声優への初挑戦となった『名探偵コナン から紅の恋歌』についても語る。

オファーをいただけるジャンルではないと思っていた

――『名探偵コナンの』大ファンだそうですが、いつ頃から観ていたんですか?
吉岡里帆小3のときに漫画から入って、1巻からずっと読んでいました。途中からはアニメしか観ていませんけど、これだけ長く接した初めての作品で特別な想いがあります。

――声優の仕事にも興味があったんですか?
吉岡里帆まったくお仕事としての視野に入っていなかったです。オファーをいただけるジャンルではないと思っていたので、「私が『コナン』で声優ですか?」と聴き返しました。今回は大阪と京都が舞台で、私は関西弁がネイティブだからかな?

――声優の演技はいつもの芝居とは違いました?
吉岡里帆まったく違うものでした。いつもは自分の身体や表情ありきで観てもらいますけど、アニメはキャラクターが主役。自分の声が未来子にハマるように、自分のほうが変わる気持ちでした。チョコレートを型に流し込むように。そこが新鮮な挑戦でした。

もっと勉強して自信を持てたときの声優業はすごく意味がある

――未来子のキャラクターを踏まえて意識したことは?
吉岡里帆メガネをかけた真面目そうな子ですけど、関西人独特のハツラツとしたところと熱量があって。未来子がいて不自然でないところはどこか、すごく意識しました。役をめちゃくちゃ作り上げていくのではなく、みなさんの世界観に溶け込むことに重きを置きました。

――レコーディングでは苦戦しましたか?
吉岡里帆スタッフさんたちに「あっというまに録り終わった」とおっしゃっていただきました。でも、スッといくところはいきつつ、思わぬところで戸惑いもありました。ちょっと涙声の「そやけど」のひと言が、何回やっても涙ぐんでいるように聴こえなくて。さり気なく声を震わせる技術がすごく難しかったです。

――チャンスがあれば、またやりたいですか?
吉岡里帆そうですね。先日、『千と千尋の神隠し』で湯婆婆役をされた夏木マリさんから「声優は役者が必ずやるべき仕事」という話を聞きました。なぜかと言うと、声優さんたちはイントネーションを半音下げたり上げたり、声を音符として聴く能力がある。私たちが普通にお芝居しているだけだと、その能力は身に付かないから。もっと勉強して自信を持てた時点でやる声優業は、すごく意味があると思います。

自分のなかにイヤな過去を作れたら、ああいう顔になれるんです(笑)

――女優業では『カルテット』の来杉有朱役が大反響だったのでは?
吉岡里帆ありがたいことに反響がありました。でも役のイメージで怖がられたりして、支障も来たしました(笑)。私のラジオ番組に大塚愛さんが来てくださったとき、『カルテット』を観てくださっていて「怖くて何を話していいかわからない」と言われたり(笑)。

――そのときは目が笑ってなかったわけではないですよね(笑)?
吉岡里帆ちゃんと心から笑っていたんですけど、役って怖いと思いました。

――でも、女優冥利に尽きる話かと。
吉岡里帆そうですね。役柄でインプットしてもらえるのは、すごく嬉しいです。演じた意味があると思います。
――有朱を演じている最中は大変でしたか? 演技を楽しめていましたか?
吉岡里帆楽しく感じるまでに時間がかかりました。4人の空気感があって、私はそれをクラッシュする役。つまり異物なわけです。最初は作品の温度感も掴めてなくて、どれぐらい斬っていいのか、刺しにかかるしゃべり方をしていいのか、加減がわからなくて。ずっと怖かったんです。あんなにキャリアのある方々とお芝居ができて、もっと踏み込めるはずだったのに、ちょっと尻ごみしたシーンもありました。試行錯誤でしたけど、第1話が完成してからは求められている役割がわかって、振り切ってやりました。

――たとえば「大好き大好き殺したい」が出る第5話の松たか子さん、満島ひかりさんとの長い会話シーンは、どんな準備をして臨んだんですか?
吉岡里帆台本をいただいてから半月、あのシーンのことだけ考えて毎日を過ごしました。たとえば、どの言葉で松さんを刺しにいくのか、どれが満島さんに刺さるのか、ちゃんと把握していないと狙って刺せないので。そういう脈絡を意識しつつ、そんな感情になってしまうバックボーンを自分のなかにいくつも作りました。「私はあんな想いをした」とかイヤな過去を作れたら、ああいう小憎たらしい顔になれるんです(笑)。そんな経験をしてこんな人間になったんだと、自分に思い込ませることに時間をかけました。

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