• ホーム
  • 映画
  • 玉森裕太インタビュー「自分の歌声はいつまでも聴き慣れない」

玉森裕太インタビュー「自分の歌声はいつまでも聴き慣れない」

 9月9日に公開する映画『キング・オブ・エジプト』で、初の声優に挑戦したKis-My-Ft2の玉森裕太。これまでにない体験に学ぶことも多かったというが、自分の声に違和感があるとも語る。グループとしてはもちろん、ドラマ、映画、舞台と、多岐にわたり活躍する玉森。彼の理想の“声”、そしてこれからの展望とは?

何か気合を入れる時はよく裸足になるので、今回も靴を脱いでやりました

――玉森さんから見て、映画『キング・オブ・エジプト』はどんな作品だと思いますか?
玉森裕太すごく新鮮だなと思いました。エジプトの神話と、現代のCG技術が融合していて、それぞれに信念を持って戦う神様たちがすごくカッコ良く見えました。

――今回、初めての声優挑戦ですが。
玉森裕太難しかったですけど、冒険のお話なので、やっていくうちに自分の中でも盛り上がりました。ベックという役柄に入り込めて、最終的には物語を楽しめたかな、と思います。特に難しいと感じたのは、アクションシーンのちょっとした声や息遣いですね。アクションのひとつひとつに細かい呼吸音とか、「ウッ」「クッ」「ハッ」みたいなちょっとした声が重なるんです。セリフじゃなくて、思わず出ちゃう声、みたいな。ぶつかったときのリアクションだったり、殴る前の力みだったり、本当にいろいろあって。それがまた秒数で区切られていたので、そこはものすごく苦戦しました。

――吹き替えを担当した監督からはどんな指示がありましたか?
玉森裕太最初にキャラクターの説明をしていただきました。監督によれば、ベックは『ONE PIECE』のルフィみたいなイメージなんですって。お調子者で明るくて、怖いもの知らず。相手が神でもひるまずに、いつもの調子で話せる、みたいな。たしかにお調子者ではあるけど、勇敢でもあるし、愛する人のために危険を顧みず頑張ってる姿とか、その辺はリアルに出せればいいな、と思ってました。

――何か自分なりの工夫をしたりは?
玉森裕太声のお芝居とはいえ、実写版の役者さんの動きに合わせて、自分でも動いてみたりはしましたね。あと僕、何か気合を入れる時……たとえばレコーディングの時とかは、よく裸足になるので、今回も靴を脱いでやりました。あとは、とにかく声を張りましたね。僕は普段、そんなに声を張る方ではないですけど、他の声優さんたちがすごく声を張っていらしたので。僕だけ普通の声だと全然バランスが取れないから、いつもよりテンションを上げました(笑)。でも、ひとつわかったのは、声を張っている方が明るさのテンションは出しやすいってこと。声の通りもいいし、声に感情がつられていく……みたいな感じで、それは発見でした。

宮田は「一緒にやったの!?」って完全に声優さんにロックオンしてました

――ジャニーズの先輩から、アドバイスをもらうことはありました?
玉森裕太特になかったですね。Kis-My-Ft2のメンバーにも、「この仕事をやるんだ」とかは報告してはいないし(笑)。ただ、メンバーの宮田(俊哉)は、別の現場でパンフレットを見つけたのかな? それで超食いついてきましたね(笑)。「この声優さん、○○の人だよ! あ、この人も出るんだ! すごい豪華!!」とか言って、めっちゃ食いついてるのが面白かった(笑)。僕が声優をやったことを羨ましがるのではなくて、「え? 一緒にやったの!?」「会った?」とか、完全に声優さんにロックオンしてました。

――アニメの吹き替えは先輩方もやっていますが、実写版の吹き替えはなかなかないですよね。
玉森裕太KinKi Kidsさんが、F1の映画『ラッシュ/プライドと友情』(2013年)でふたりで吹き替えをされていたのは知ってます。今回いただいたお仕事だったので、“吹き替えの勉強をしなきゃ!”って慌てて『ファインディング・ニモ』(2003年)を観たんですけど。そのときは実写版だってことが頭の中から抜けてたのか、あとで「アニメだった……」って気づいて(苦笑)。失敗しました。

――玉森さんは洋画好きな印象がありますが、吹き替えで観ることは?
玉森裕太アニメ系は吹き替えで見ますけど、実写は字幕で観ることが多いです。

主人公的なキャラクターと、僕自身が合わないってことなんですかね?

――このお話が来たとき、“どうして自分なんだろう?”と思いましたか?
玉森裕太いろいろ、“?”は飛んでましたけど(笑)、何もわからないから、いい緊張感と気合で乗り越えられた。それが逆に良かったのかなとも思います。声優という仕事に対して、変な先入観も気負いもないから、ただ全力でできました。

――玉森さん自身と、役柄のベックに共通点はありますか?
玉森裕太まったく似てないですね(笑)。それ、映画やドラマに出演するときにもよく聞かれるんですけど、いつもほとんど役柄と自分の共通点がない。“なんでこんなに共通する部分がないんだろう?”って思います。主人公的なキャラクターと、僕自身が合わないってことなんですかね?(苦笑)。

――ベックはホルスと共に、恋人を救うために戦いますが、玉森さんだったら……。
玉森裕太無理です、立ち向かえないです(笑)。もちろん、大事な人を守るために命をかけて戦うっていうのは、理想ではありますよ。でも実際に直面したら、絶対にひるむ(苦笑)。こういう冒険って、ファンタジーだからいいのかなと思います。

――映画の舞台である古代エジプトに行けるなら、どんな立場に就きたい?
玉森裕太奴隷にはなりたくないな……。ちょっと地位が上の人、神様に仕える召使とかがいいです。神とか王になっちゃうと、やること多くて大変だし、責任もあるし。そういうのはちょっと……(苦笑)。

――では、玉森さんのお気に入りのシーンはどこでしょう。
玉森裕太個人的にすごく好きだったのは、セトに奪われたホルスの“神の眼”を取り返しに行くところ。“神の眼”が隠された場所には、いろんな罠が仕掛けてあるんです。ベックはちゃんと予習していくんですけど、やっぱり不安だし、怖い。でも「大丈夫だ」って声に出して言い聞かせて、ノンストップで罠をかいくぐっていく。観客として観ていてもワクワクするし、吹き替えをやっていても汗をかいたシーンでした。ベックの動きに合わせて自分も動いていましたね。

自分の声はそんなに好きじゃない。なんか“気持ち悪い”って思う

――今回は初の実写版吹き替えですが、玉森さんはご自分の声は好きですか?
玉森裕太そんなに好きじゃないです。自分の歌声を聞くと、音程が狂ってるわけじゃないのに、なんか“気持ち悪い”って思う。いつまでも聴き慣れないんです。自分の中で、理想の声があるのかな。

――たとえば、どんな声が?
玉森裕太歌だったら、黒人さんの声が好きです。強くて伸びやかで、でも優しくも聴こえる。たとえばリアーナさん、ブルーノ・マーズさん、好きな声のアーティストはいっぱいいます。あ、マイケル・ジャクソンさんも!

――声優の経験、これからのお芝居に生かせそうですか?
玉森裕太舞台とかにはすごく役立ちそうですよね。アクションシーンにこんなに声が絡んでくることに、今まで気づけなかった。声にここまでフォーカスできたのは初めてなので、次に出演する舞台とか、何か今回の経験を生かせることがあるんじゃないかと思います。

――洋画の吹き替えを経験したことで、海外作品への出演にも興味は?
玉森裕太それには英語喋れなきゃだめですもんね……。あ、ただ外国人の俳優さんのお芝居の仕方はナチュラルだし、ボディーランゲージも大きいので、外国の方とお芝居を経験できたらいろいろ吸収できそうかなとは思いました。

――仕事の幅が広がることで、この仕事を始めたばかりの頃に描いていた理想に近づけてるな、という実感はあるんでしょうか。
玉森裕太僕、そういう理想は持ってないんです。漠然と、“将来こうなってたい”とかはありますけど、“そのために俺はこれをやる、あれをする”ってことはない。もちろん将来のために努力していることはありますよ。でも、目標を細かくは決めてない。いただいたお仕事に、その都度その都度集中するだけです。
(文/菊地陽子)

『キング・オブ・エジプト』

 神と人間が共存する古代エジプト。天空の神・ホルス(ニコライ・コスター=ワルドー)は、暴君と化した砂漠の神・セトにより王座を奪われ、国民はセトの支配に苦しめられていた。セトに恋人ザヤ(コートニー・イートン)を奪われた盗賊の青年ベック(ブレントン・スウェイツ)は、ホルスと共に“神の眼”を取り戻すために立ち上がる。

監督:アレックス・プロヤス
出演:ブレントン・スウェイツ、ニコライ・コスター=ワルドー、コートニー・イートン ほか
日本語版吹き替え:玉森裕太(ベック)、永野芽郁(ザヤ) ほか
2016年9月9日(金)全国ロードショー
(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
(C)Photo Courtesy of Lionsgate.
【公式サイト】(外部サイト)

【プロフィール】
たまもり・ゆうた。1990年3月17日生まれ、東京都出身。Kis-My-Ft2の一員として、2011年にデビュー。最新シングル「Sha la la☆Summer Time」が発売中。9月3日より舞台『DREA BOYS』に出演。

オリコンニュース公式SNS

Facebook、Twitterからもオリコンニュースの最新情報を受け取ることができます!