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猫ひろしやオードリー春日、芸人の“アスリート化”なぜ?
引退のないお笑い界で“兼務”は必須、その挑戦もいつしか芸の肥やしに
また、オードリーの春日とじゅんいちダビッドソンは、バラエティ番組『炎の体育会TV』(TBS系)の企画で、足ひれを着用する競泳“フィンスイミング”に挑戦。両者らがチームを組み、今年6月に出場したチェコ・プラハでのW杯マスターズ「4×100メートルリレー」では見事、銀メダルを獲得した。春日もじゅんいちも、日本大会を正式に勝ち抜いた立派な“日本代表選手”であり、チームで力を合わせて銀メダルを獲得する姿には、視聴者も素直に感動させられたことだろう。
「番組内の企画で挑戦したらハマってしまった…というパターンもありますが、ストイックな練習(稽古)や実力(芸)で勝負するなど、芸人さんとアスリートには共通する部分が多いんです。また、芸能界には引退がなく、まだまだベテラン勢が頑張っていますから、人材が飽和状態気味のお笑い界では、なかなか若手や中堅の活躍の場がありません。新たな芸の一環として活動の幅を広げたいという思いが強いと思います。今では昔のように、芸人が本業以外の“副業”に手を出すのはいかがなものか…といった風潮も薄れていますし、仕事としてネタが増えるなら別に悪いことじゃないと考える芸人さんや、また視聴者も多くなっています。しかも、片手間でやっているどころか、真剣に取り組んで実績を残しているんですから。それに実際、そういう芸人さんたちは、芸人としても確かな腕を持っているんですよね」(エンタメ誌編集者)
そもそも“芸能”と“スポーツ”は親和性が高い?
小説『火花』(文藝春秋)で芥川賞を獲得し、作家先生としても話題のピース・又吉直樹など、今や“芸能人”も兼任や副業が当たり前の時代。今後は若手の芸人のみならず、タレントや俳優、歌手といった、ほかの分野からもアスリートとして一目置く存在が現れる可能性だってあるかもしれない。