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(更新: ORICON NEWS

芸能人予備軍的な立ち位置に批判も、“読モ”のあり方とは?

 読者モデル、いわゆる“読モ”がバラエティ番組など多方面で活躍するようになってから久しい。男性で言えばJOY、女性では益若つばさや小森純などがその代表格だったが、最近ではハーフモデルなどの台頭もあるせいか、以前ほどの活躍が見られないのも事実。『men’s egg』(大洋図書)出身のJOYは、「もう3年以上、本業である雑誌の仕事の依頼がない。本当はミラノコレクションとかに呼ばれてみたいけど、モデルって認識ももうない」といった主旨のことを発言し、話題となった。読モの需要はもうなくなってしまったのか、そもそも読者モデルとは何か? 読モの歴史と今後について検証してみたい。

“読モ”の歴史は古く、元横綱・若乃花の元夫人・花田美恵子がルーツ

 読者モデルとは、ファッション雑誌などに登場する、肩書きが“モデル以外”のモデルのこと。『CanCam』(小学館)などの若い女性向けのファッション誌ならOLや女子大生、子ども向けファッション誌なら小学生や中学生、『小悪魔Ageha』(ネコ・パブリッシング)ならキャバクラ嬢、といったような“素人”のモデルのことだ。厳密に言えば、モデルプロダクションに所属した時点で“読モ”ではなくなるはずで、鈴木奈々や最近バラエティ番組に出まくっている藤田ニコルなども、事務所にスカウトされてモデルになったので“読モ”ではないということになる。しかし実際は、事務所に所属しながら“読モ”の肩書きを使うモデルは多く、そのあたりの線引きはあいまいだ。

 特徴としては、いかにもモデル的な“高身長・スタイル抜群”ではなく、読者に親しまれやすい“等身大”であることが大きなポイント。素人であるだけにギャラも安く、強烈なイメージがないぶん、その雑誌の“色”にも染めやすいということもあり、ファッション誌からはずいぶんと重宝された。

 また、その歴史も意外に古く、元横綱・若乃花の元夫人・花田美恵子(当時は栗尾美恵子)が、1980年代の『Olive』の読者モデルで人気になったのがルーツとされる。その後、『東京ストリートニュース』(学研パブリッシング・現在は休刊)が読者モデルとして、妻夫木聡、降谷建志(Dragon Ash)、高島彩(フリーアナウンサー)などのそうそうたるメンツを輩出し、2000年代後半になると、“100億円の経済効果を持つ”といわれた益若つばさや小森純がバラエティ番組に登場。JOYなどとともに“ひな壇読モ”として活躍、芸能界でも読モは一大勢力となり、読モ全盛期を迎えることになる。

読モは、一般人から芸能界への入口で“次期タレント予備軍”

 その他、読モ出身の芸能人は非常に多く、叶姉妹から木村カエラ、小雪、さらに中野美奈子、本田朋子、青木裕子といった女子アナから、最近ではきゃりーぱみゅぱみゅや、蛯原友里とともにモデルブームを牽引した“モデル中のモデル”とも言うべき押切もえさえも、実は読モ出身。つまり読モは、一般人から芸能界への入口とも言えるし、制作側にとっても、ある程度の“数字”やポテンシャルを持った“次期タレント予備軍”だったのである。

 しかし現状としては、読モを取り巻く環境はけっしてよいものとは言えないだろう。そもそも読モの活躍の舞台であるファッション誌自体が、厳しい構造不況の中、休刊を余儀なくされている。また、一般人側のムーブメントとしても、雑誌デビューを経ずして、Instagramなどのネットメディアから自己発信し、GENKINGなど芸能界デビューするパターンが増えている。

 こうして見ると、今後は読者モデルという“種族”自体が減少していき、将来的に困難を迎える可能性も十分に考えられる。ただ、読モの存在によって、プロとアマチュアの間の意識的な壁が低くなり、誰もが個性をアピールできるのだという希望をもたらしたこともたしかだ。ましてや、雑誌以外にネットメディアが進化し、一般人からの発信装置が増えていくなか、そうしたマインドは確実に受け継がれていくと思われる。そういう意味では、形や呼び名を変えながらも“読モ的な”スター自体は、今後も存在し続けていくのだろう。

(文:五目舎)

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