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もはや頭打ち!? “ハーフタレント”乱立の是非
限定された“枠”と“需要”の中でポジション確立の難しさ
これらハーフタレントの共通点といえば、やはりルックスだ。国籍はともかく、「日本人ではないが、完全な外国人でもない。でもかなり外国人っぽい」という、そのルックス自体が大きな魅力となっていることはまちがいない。その最たる例がモデル出身の“ハーフタレント”というわけだ。ただ、ローラ以降、これだけ多くのハーフタレントが登場すると、名前は知っていても顔が浮かばないという人も多いだろう。名前はみな似たようなカタカナだし、見た目もみな“外国人”っぽい。ハーフタレントたち全員に、いつまでも活動場所を与えられ続けるはずもない。ローラの話し方を確信犯的に模倣!? した水沢アリー(ワンエイス/曽祖父がドイツ人)や、ベッキーとキャラがかぶりながらも、ある程度ベッキーのポジションを奪い取ったかに見えるSHELLYなどを見ても、限定された“枠”、“需要”の中で自分のポジションを確立するために、それぞれが必死になっているように見える。
“ハーフタレント”の枠が広がりジャンルの細分化も
ある種“バブル状態”にあるともいえる“ハーフタレント”界。今後、どうなっていくのだろうか。ハーフタレントの枠自体はなくならないだろうが、ある程度淘汰されていく、というのが妥当なところだろう。しかし、幼稚園や保育園のクラスにひとりはハーフの子どもがいるという現在、かつてはハーフ自体が珍しい存在だったのが、今やなんの不思議もなくなってきたし、子どもたちも普通に受け入れている。今でこそハーフタレントが重宝されているが、今の子どもたちが成長する10年後には、ハーフたちがもっと増え、“ハーフタレント”という枠自体、意味がなくなっていることも考えられる。あるいは逆に、ハーフタレントの枠がもっと広がり、またはもっと細分化されていって、“ハーフ子役”“一発屋ハーフタレント”“女お笑いハーフタレント”などのジャンルが誕生する日も、そう遠くはないのかもしれない。
(文:五目舎)