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山田洋次監督、故市川崑監督へ感謝の「ダンケシェン」 ベルリン国際映画祭特別功労賞授賞式

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 ドイツ・ベルリンで開催された第60回ベルリン国際映画祭が20日(日本時間21日)に閉幕し、クロージングセレモニーで日本の山田洋次監督の特別功労賞授賞式が行われた。同映画祭のディレクター、ディーター・コスリック氏に「この巨匠は、すでに7回ベルリン映画祭に出品している日本の名監督です」と紹介された山田監督は、1600人が詰めかけて満席となった会場の拍手に出迎えられて晴れやかに登場。「会場の皆さん、どうもありがとう。ダンケシェン(ありがとう)」とトロフィーを高々とかかげた。

第60回ベルリン国際映画祭で最新作『おとうと』のクロージング上映、特別功労賞(ベルリナーレ・カメラ賞)の受賞に感無量の山田洋次監督(写真:若山和子) 

第60回ベルリン国際映画祭で最新作『おとうと』のクロージング上映、特別功労賞(ベルリナーレ・カメラ賞)の受賞に感無量の山田洋次監督(写真:若山和子) 

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 山田監督は授賞式のスピーチで、この後にクロージングフィルムとして上映される最新作『おとうと』(公開中)について、「エンドクレジットに、この映画を市川崑監督に捧げるというオマージュが出てきます。実は市川崑監督が50年前に作られた同じタイトルの作品をヒントにこの映画を作った」とベルリンの観客に説明。さらに、「市川崑監督は今から10年前にこのホールで、ベルリナーレで、この賞を受賞しています。だから僕は、今は亡き市川崑監督に『市川さん、僕もあなたと同じ賞をもらいました』と報告したいと思います」と万感の想いを語った。

 また、上映後に行われた舞台挨拶には山田監督と主演女優の吉永小百合が登壇し、吉永はなんとドイツ語で「ベルリンの皆様、こんばんは。このベルリン映画祭に3度目の参加をすることができまして、私はとても幸せです」とスピーチして観客を喜ばせた。

 同映画祭での行事を終えた山田監督は、「あんなに凄い歓声、拍手は想像していませんでした。この受賞は一生の記念になると思います。長年の功労に対して贈られたのであれば、みんなでもらった賞だと思う。寺島さんの銀熊も良かったと思う。決して順調とはいえない日本映画だが、これを機会に日本の時代が来たらいいなあと、今日の拍手を聞いて思いました」と手応えに満足げ。

 吉永は「私にとって市川崑監督は“師匠”、山田監督は“先生”。この尊敬するお二人が同じ賞を受賞されたことは、生徒として、弟子として、とても嬉しいことです。きっと、市川監督も天国で喜んでおられると思います」と笑顔で話した。

 映画『おとうと』は、主演に吉永・笑福亭鶴瓶を迎えて山田監督が10年ぶりに手がけた現代劇で、家族という厄介な、でも切っても切れない絆とその希望を描く。幅広い層に受け入れられ、観客動員130万人を突破する勢いで大ヒット上映中。

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