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声優初挑戦・榮倉奈々ד黒ネコ”役・劇団ひとり 人見知りの初共演



 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を手掛け、“鬼才”と称されるヘンリー・セリック監督の最新作『コララインとボタンの魔女』。本作で初の声優挑戦にしてヒロインを務めた女優・榮倉奈々と、ストーリーの鍵となる黒猫を演じた劇団ひとりが、作品の見どころや作品から受け取ったメッセージを語ってくれた。


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“どこまでできるのか?”と負けず嫌いな気持ちが芽生えた――榮倉奈々


榮倉奈々「自分の周りには幸せが溢れていると気付かせてくれる作品」と感想を述べた(C)ORICON DD inc.

――本作で初共演となったお2人ですが、お互いの印象は?
【劇団ひとり】 実は、今日の取材で初めて会ったんですよね(笑)。僕は人見知りなので、どこに目を合わせていいのかわかりませんでした。


【榮倉奈々】 そうですね。目合わないな…と。私も全く人見知りをしないわけではないので(笑)。


――声優初挑戦となった榮倉さんは、最初、どんな風に役作りを始めましたか?
【榮倉】 最初は台本の読み方もわかりませんでした。でも、収録前に監督と話し合って“11歳らしい好奇心旺盛な女の子”、そしてその好奇心で見つけたものにすぐ飛びつく・・・そんなイメージを2人で決めました。何度かテストを重ねて、段々(自分の中で)出来上がったと思います。


――一方、今回は“黒ネコ”という、人間ではない役に挑戦した劇団ひとりさん。その役作りは?
【劇団】 まずは、原作を参考にしました。ただ、過去の声優の経験から、自分では「ちょっとやり過ぎたかな?」と思って演じていても、完成を観ると“もうちょっとやれたな〜”と思うことがあって。だから今回は、最初からフルスイングでいきました。監督に注意されたら、その都度スイングをコンパクトにしていけばいいかなって思っていたんです。だけど、そのままで納得してもらえたので良かったです。


――榮倉さんは、今回の作品でママ役の戸田恵子さんからアドバイスがあったと伺ったのですが、どんなアドバイスを?
【榮倉】 「何かあったらすぐに言いなさい」と言っていただきました。その言葉にすごく安心して、“自分はどこまでできるのか?”そんな負けず嫌いな気持ちが生まれました。結局撮り終えてからお礼の電話をしました。



徐々に初対面の緊張がほぐれていった榮倉奈々と劇団ひとり(C)ORICON DD inc.

――アニメの作り手側に立ち、感じたギャップはありますか?
【榮倉】 観ているだけだと、どうやって作ってるのかな?なんて、考えたことは無かったんです。だから実際は「こんな狭い所で、動かずに声録りをやってるんだ!」と驚きました(笑)。コララインの世界は広々としていて、走り回ったり飛んだりしている絵を思い描いていたので、この狭いボックスの中で合わせられるのか? と不安になりましたけど、いつもよりも想像力をかきたてて、未知の世界に飛び込みました。


――今回の作品を経て、今後どんな役に挑戦してみたいですか?
【榮倉】 ひとりさんが「男の子の声があっている」とおっしゃってくださったので、ぜひ挑戦してみたいです。


【劇団】 僕は人ではない、メーターを振り切ってる役だったので本当に楽しめました。普段、ドラマや映画では絶対できない役だったから。同じしゃべり方をして、猫の耳つけて舞台に立っても何か違う。声優だからこそできた楽しみに触れて、今後は人間以外の月や虹など、いろいろ経験してみたいです。


子どもに現実を突きつける作品――劇団ひとり


ヘッドホンをしてアフレコを再現(C)ORICON DD inc.

――今回の物語の鍵となるのはパラレルワールドへの小さな扉。もし、お2人の前にそんな扉が現れたら、どうしますか?
【榮倉】 (入る)勇気は無いかな・・・。もしあるとしたら、年中春の世界で。いくら食べてもお腹いっぱいにならない世界(笑)。


【劇団】 僕は年齢によると思います。今なら入らないです。でも60歳とか過ぎてたら、入ってもいいかなと思います(笑)。ある程度この世を見たし、万が一、向こうの世界が大変でもある程度納得いくかな〜(笑)。ただ、僕は動物が話せる世界があるなら覗いてみたい。中学のとき、飼ってた犬が死んじゃったんですけど、最後の2分でいいから、最後に話してみたかったです。


――実際に完成した作品をご覧になって、好きなシーンはどこですか?
【榮倉】 車の中でお母さんと言い合うシーンは、すごく分かるなって想いました。妙にリアルな気がしました。


―――劇団ひとりさんは、どんなシーンが印象的でした?
【劇団】 ストップモーションアニメーションとして“すごい”と想ったのは、パラレルワールドが少しずつ崩れていく瞬間。CGを活用せず、一本一本の枝や線が徐々に消滅していく様子は、手作業でどうやって作っていったのか? すごく興味深いシーンでした。


――では、この作品でご自身が受け止めたメッセージは?
【劇団】 現実は辛いんだけど、じっと耐えることでいつか雨は上がるんだって言いたいのかなと思いました。まず最初に夢のような世界を広げてくれるけど、その後ろには恐ろしい世界が待っている。子どもにとっては酷なことだけど、1歩先にある辛い現実を突きつけている感じがしました。


【榮倉】 私も「もっと、こうだったらいいのに」と思うことはたくさんあって、無いものねだりは尽きないんです。だけど、もっともっと自分を取り巻く身近な環境を見渡せば、幸せってたくさんあるんだなと気づかせてくれる作品だと思います。


榮倉奈々
1988年2月12日生まれ、鹿児島県出身。雑誌『セブンティーン』専属モデルとして絶大な人気を誇り、ドラマ『ジイジ〜孫といた夏〜』(2004年)で女優デビュー。その後、『危険なアネキ』(2005年)、『ダンドリ。〜Dance☆Drill〜』(主演、2006年)、『プロポーズ大作戦』(2007年)などの人気ドラマに次々と出演し、2008年にはNHK連続テレビ小説『瞳』のヒロインに抜擢され国民的人気を獲得する。2009年は『セブンティーン』の専属モデルを卒業、主演映画『余命一ヶ月の花嫁』(廣木隆一監督)公開、ドラマ『メイちゃんの執事』で新境地を開拓、本作で初の声優にも挑戦した。

劇団ひとり
1977年2月2日生まれ、千葉県出身。幼少時代をアメリカで過ごす。1992年芸能界デビュー。2000年、劇団ひとりを“旗揚げ”。お笑いピン芸人として数多くのレギュラー番組に出演中。俳優としての評価も高く、映画『嫌われ松子の一生』(2006年)、『パコと魔法の絵本』(2008年)、『イキガミ』(2008年)のほか、テレビドラマ『電車男』(2005年、フジテレビ系)、NHK連続テレビ小説『純情きらり』(2006年)、『魔王』(2008年、TBS系)などに出演。2007年にはエランドール新人賞、ゴールデン・アロー賞放送賞を受賞した。岡田准一主演で2008年に映画化された小説『陰日向に咲く』の原作者でもある。
『コララインとボタンの魔女 3D』

【ストーリー】
 家族で新しい街に引っ越して来たコラライン(榮倉)は、仕事に追われる両親から一切構ってもらえず、寂しい日々を過ごしていた。そんなとき、近所に住むワイビーから自分にそっくりな人形を贈られる。寂しかったコララインは退屈しのぎに人形を連れ、築150年の新居を散策。そこで、レンガで封印された不可解なドアを1つ見つけるのだが・・・。

 パラレルワールドに迷い込んだヒロインの、子どもらしい探究心と心の成長を、幻想的かつ、ダイナミックな世界観で描いたストップモーションアニメーション。

 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』で知られ“鬼才”と称されるヘンリー・セリック監督が手掛けた本作は、人間の“幸せ”に対する、彼らしいダークな切り口が盛り込まれている。今回3D映像で公開。

監督・脚本・製作・プロダクションデザイン:ヘンリー・セリック
原作:二ール・ゲイマン
コンセプトアート:上杉忠弘(第37回アニー賞最優秀美術賞を受賞)
日本語吹き替え版翻訳:小寺陽子
日本語吹き替え声優:榮倉奈々 劇団ひとり 戸田恵子  その他
配給:ギャガ
2010年2月19日(金)より全国ロードショー

(C)Focus features and other respective production studios and distributors.

公式サイト予告編
 

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