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ちょっとしたひと言が招く“心へのいじめ”


 相次いで発生している小中学生の自殺。その理由の大半は“いじめ”によるものだという。暴行や虐待など表だって肉体的苦痛を強いるものの場合は、その原因が火を見るよりも明らかなのだが、厄介なのは心に無数の傷を負わせる“精神的暴力”のケースだ。

 何と言っても、相手を傷つけている言葉を口にしている本人がそれを“いじめ”とは思っていないのだから始末が悪い。ちょっとしたひと言が招く“心へのいじめ”。では、具体的にどんな言葉に人々は傷つくのだろうか。10代から40代までの男女に「子どもの頃に他人から言われて傷ついた一言」というテーマで調査を行った。

 最も多かったのは容姿に対する“からかい”。「あごがしゃくれてる」(愛知県 20代女性)、「オデコが広い」(秋田県 20代女性)、「きつね目」(宮城県 30代女性)、「たらこくちびる」(長崎県 30代女性/他)、「ほくろが多い」(茨城県 大学生男性/他)、「歯がでてる」(長野県 30代男性)、「馬面」(北海道 30代男性)など顔の“パーツ”を取り上げての一言から、「毛深い」(福岡県 20代男性/他)、「ちび」(大阪府 中高生女性 他)、「短足」(東京都 20代女性)など“コンプレックス”に直接つながってしまうような指摘までさまざまだが、その中でも圧倒的な回答数となったのが「でぶ」(広島県 30代女性/他)。いつの時代もダイエットが“ブーム”である理由がここにある。

 とはいえ、見た目への“ちょっかい”だったら気持ちの持ちようで克服することも十分可能だが(とは言え、言われた本人にとってはきついことだろう)。明らかな“悪意”を持ったひと言の場合は、当事者でなければそのつらさはわからない。「うざい」と回答した大学生女性(埼玉県)は傷ついた理由として「改革の余地がないからどうしようもない」と答えている(「うざい」には他多数の回答)。わずか3文字の理不尽な中傷が、相手の存在そのものを否定してしまうのだから恐ろしいというほかない。これがエスカレートすると「死ね」(岡山県 中高生男性/他)となる。ここまでいくと“いじめ”ではなく、立派な“強迫”だ。これで傷つかないわけがない。

 罵声は本人に向けられるものばかりではない。「○○の弟」(大阪府 30代女性)というケースもある。どういうことかというと「女の子なのに、姉の意地悪な友だちから○○(姉の名前)の弟とからかわれた」とのこと。本人ではなく肉親に悪口を言う。同様に「家族の悪口」(京都府 大学生男性/他)、「お父さんいなくてかわいそう」(茨城県 大学生女性/他)なども心をズタズタにする言葉だ。

 ところが、そんな信頼を置いている親からの信じられない言葉も寄せられた。「お姉ちゃんは勉強できるのに」(福岡県 中高生女性)、「子どものあなたには関係ない」(神奈川県 40代女性)も子どもへの配慮が足りないひと言だが、どうしようもないのが「あんたなんか産まんといたらよかった」(京都府 40代男性)。近年親子の殺傷沙汰が増えているが、その要因の一つを垣間見た気がする。

 加害者の範囲は教師にまで広がる。「邪魔だなあ」(千葉県 20代女性)、「うそつき」(鹿児島県 40代女性)なんて、断じて教育者の吐く言葉ではない。

 また、「しっかりしてるね」(大阪府 専門・大学生)というほめ言葉や、「親に似ているね」(愛知県 30代女性)って言葉に傷つくなんて回答もあった。その回答に親も十分に傷つくと思うけど・・・。言葉って難しい。そして、子供の頃に言われて傷ついた言葉は、けっこう澱のように心の中にくすぶっているものだ。




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(2006年10月20日(金)〜10月24日(火)、中高生、大学生、20代社会人、30代、40代男女の各セル100人、計1000人にインターネット調査したもの)
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