「第48回 日本アカデミー賞」授賞式が14日、東京・グランドプリンスホテル新高輪にて開催され、最優秀アニメーション作品賞を『ルックバック』が受賞した。プレゼンターを務めたのは、昨年同賞を受賞した『君たちはどう生きるか』の宮崎駿(※崎=たつさき)監督の代役のスタジオジブリの西岡純一氏。『ルックバック』の制作に入る直前まで『君たちはどう生きるか』の制作に参加していた押山清高監督は「この賞をスタジオジブリさんからいただけたことが感慨深い」と喜びもひとしおだった。 『ルックバック』は、藤本タツキ氏の読み切り漫画を原作とする、58分の中編。学年新聞で4コマ漫画を連載する小学生の藤野と不登校の同級生・京本は、漫画へのひたむきな思いによってつながるが、ある日、すべてを打ち砕く事件が起こる。 押山監督自身が半数以上のカットを手掛け、8人の凄腕アニメーターのみで作画した作品ながら、口コミで好評が広まり、封切り時の119館から拡大公開されて、興行収入20.4億円の大ヒットを記録した。 授賞式には、押山監督のほか、アニメーターの井上俊之氏、声優を務めた河合優実が登壇。押山監督は「栄誉ある賞をありがとうございます。井上さんをはじめ、本当に優秀なアニメーターの皆さんに心から敬意を表します。アニメーションという表現は、技術によって支えられており、それなくして映画を作ることはできません。この作品に携わってくれたスタッフはもちろんですが、日本のアニメーション業界を支えてくださっている多くのアニメーターやスタッフの皆さんのおかげで、こうして作品を生み出すことができました」と感謝。
2025/03/14