翻訳家の吉原豊司氏が30日、東京・新宿の紀伊國屋ホールで行われた『第五十八回 紀伊國屋演劇賞』の贈呈式に出席し、個人賞を受賞した。
劇団俳小公演『マギーの博物館』『これが戦争だ』、名取事務所公演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人ブッチャー』、まつもと市民芸術館プロデュース『ハイ・ライフ』などによる、カナダ演劇の日本への紹介の功績に対しての受賞となった。
審査員を代表し、演劇評論家の大笹吉雄氏は「カナダ演劇の日本への紹介の功績に賞を贈るというのは、今までにないこと。吉原さんの功績をたたえるために、今回我々が考えたものです。そういった意味でこの演劇賞の間口を広げてくれたとも言えます」とコメントした。
吉原氏は、商社の駐在員としてカナダへ渡った際、「カナダ人の英語にまったくついていけなかった」と言い、「当時は学習用のテープなどはありませんから、思いついたのが舞台でした。ヒアリングの練習として毎日劇場へ行き、話がわからなければ次の日にもう一度…と繰り返していました」と、カナダ演劇との出会いを明かながら、「10回くらい見た芝居もありました。そうしているうちに、カナダの舞台が面白いと思うようになっていた」と振り返った。
翻訳業をスタートさせるが「いくら本を書いても、上演されなければただの徒労」と、苦汁をなめた日々についても回顧し、自身の作品を初めて上演した劇団文化座に感謝。そして吉原氏の作品を世に放つキーマンとなった文化座出身の演出家・貝山武久氏とのやりとりにも言及し、「普段は感謝なんて伝えたことはありませんでしたが、この場を借りて。どうもありがとうございました」と感謝の言葉を送った。
同賞は1966年に創立され、毎年東京で上演された演劇公演を対象に選出。個人賞にはこのほか篠井英介、阿知波悟美、藤原章寛、三浦透子が選出された。団体賞はJACROWが受賞した。
■『第五十八回 紀伊國屋演劇賞』受賞者
▼団体賞
・JACROW
▼個人賞
・吉原豊司
・篠井英介
・阿知波悟美
・藤原章寛
・三浦透子
劇団俳小公演『マギーの博物館』『これが戦争だ』、名取事務所公演『慈善家-フィランスロピスト』『屠殺人ブッチャー』、まつもと市民芸術館プロデュース『ハイ・ライフ』などによる、カナダ演劇の日本への紹介の功績に対しての受賞となった。
審査員を代表し、演劇評論家の大笹吉雄氏は「カナダ演劇の日本への紹介の功績に賞を贈るというのは、今までにないこと。吉原さんの功績をたたえるために、今回我々が考えたものです。そういった意味でこの演劇賞の間口を広げてくれたとも言えます」とコメントした。
吉原氏は、商社の駐在員としてカナダへ渡った際、「カナダ人の英語にまったくついていけなかった」と言い、「当時は学習用のテープなどはありませんから、思いついたのが舞台でした。ヒアリングの練習として毎日劇場へ行き、話がわからなければ次の日にもう一度…と繰り返していました」と、カナダ演劇との出会いを明かながら、「10回くらい見た芝居もありました。そうしているうちに、カナダの舞台が面白いと思うようになっていた」と振り返った。
『第五十八回 紀伊國屋演劇賞』受賞式に参加した(左から)三浦透子、藤原章寛、NLT・小川浩氏(阿知波悟美代理)、篠井英介、吉原豊司、JACROW・中村ノブアキ氏 (C)ORICON NewS inc.
同賞は1966年に創立され、毎年東京で上演された演劇公演を対象に選出。個人賞にはこのほか篠井英介、阿知波悟美、藤原章寛、三浦透子が選出された。団体賞はJACROWが受賞した。
■『第五十八回 紀伊國屋演劇賞』受賞者
▼団体賞
・JACROW
▼個人賞
・吉原豊司
・篠井英介
・阿知波悟美
・藤原章寛
・三浦透子
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2024/01/30