動画配信サービス「Netflix」で昨年12月22日より配信中のNetflix映画『REBEL MOON − パート1:炎の子』。本作の監督・脚本・製作・原案を手がけたザック・スナイダーに、本作が“どこから来て、どこへ行くのか”聞いた(インタビューは2023年12月12日、都内で実施)。
本作は、2部構成でつづられる壮大なSFスペクタクル巨編。舞台となるのは、巨大帝国“マザーワールド”が支配する銀河。主人公のコラは、過去を捨て、マザーワールドの支配を受けていない平和なコロニー(衛星ヴェルト)に身を隠し、ひっそりと暮らしていた。しかし、その星にもマザーワールドの侵略が及び、罪なき住民たちが犠牲になっていく。コラはヴェルトの人々を守るため、自身の過去と向き合い、因縁のあるマザーワールドにリベンジすること決意。惑星を巡りながら共に戦ってくれる有能な仲間<レベルズ(反乱者)>集めの旅へ出る。
ザック・スナイダーは、1966年生まれのアメリカ人映画監督、脚本家、プロデューサー。2004年、『ゾンビ』(1978年、ジョージ・A・ロメロ監督)のリメイク作品『ドーン・オブ・ザ・デッド』で長編監督デビュー。スローモーションを駆使し、スパルタの戦士たちを絢爛たる映像美で描き出した『300<スリーハンドレッド>』(2007年)、スーパーマンの原点を圧倒的なスピード感とアクションシーンで描いたDC映画『マン・オブ・スティール』(13年)、ワンシーンが絵画のように美しい異色のゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』(21年、Netflix)など、こだわり抜いた多彩な映像スタイルで人気を集める。
本作のアイデアの発端は、1977年まで遡ることができるという。「11歳の時に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』を観て、衝撃を受けました。その時、“自分もこのような作品を作ることができるかもしれない”と思ったんです」とスナイダー監督。映画愛に目覚めた少年は、それからさまざまな作品を観て、美的センスを磨いていった。
スナイダー監督が10代の頃に影響を受けた作品として、『スター・ウォーズ』のほかに、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』 (1981年)、ジョン・ミリアス監督の『コナン・ザ・グレート』(1982年)、ボブ・フォッシー監督の『オール・ザット・ジャズ』(1979年)、デヴィッド・リンチ監督の『ブルーベルベット』(1986年)などのタイトルとともに挙げたのは、黒澤明監督の『七人の侍』(1954年)や『蜘蛛巣城』(1957年)。
「初めて黒澤映画を観たのは13歳の時。『蜘蛛巣城』でした。私のクリエイターとしての土台を作ったのは『スター・ウォーズ』に始まり、黒澤明監督の作品でした。基本的にアンダードッグ(勝利の見込みが少ないとされる者やグループ)が最後に勝利する、『七人の侍』のようなワケアリの者たちが集結して決死の使命に挑むといったドラマに、人一倍強い思い入れがあるんです」
映画制作を始めた大学時代にすでに、「いつか、ヤバめの奴らがチームを組む宇宙映画を作る」と公言していたそう。それを実現させたのが、この『REBEL MOON』だ。スナイダー監督の頭の中だけにあった物語を映像化するのは「大変ではあったけれど、戦う相手は自分自身なので、この挑戦を楽しみました」と話す。
本作を「ザック・スナイダー版『スター・ウォーズ』と評する人もいるだろうね」と監督は言う。『スター・ウォーズ』と比較されることは容易に想像がつく、と。事実、10年以上前、ディズニーがルーカスフィルムを買収し、新しい“スター・ウォーズ映画”を作り始める直前、本企画をルーカスフィルムに売り込んでいたという経緯もある。「しかし、同時に、この作品は全く独自の異なる体験を与えるとも信じている」と、スナイダー監督は語っていた。
Netflixで世界配信が始まり、スナイダー監督がこどもの時に『スター・ウォーズ』の洗礼を受けたように、“今”と“未来”のこどもたちの中には“初めて観た映画が『REBEL MOON』だった”という子もいることだろう。
「そういうことになるかもしれない、ということはうすうす感じています。本企画が本格的に動き出した時に一つ考えていたことは、今まで自分が影響を受けてきたものを全部持ち込んで、それを凝縮させて、熟成させて作った映画が、感性豊かなローティーンたちに響くのか、何かしらのインパクトを与えることができるのか、といったことを見てみたかった、という気持ちもあったんですよね」
配信中の『REBEL MOON − パート1:炎の子』は、「この後どうなるの!?」と展開が気になるところで終わる。続く『REBEL MOON − パート2:傷跡を刻む者』は4月19日より配信開始。
本作は、2部構成でつづられる壮大なSFスペクタクル巨編。舞台となるのは、巨大帝国“マザーワールド”が支配する銀河。主人公のコラは、過去を捨て、マザーワールドの支配を受けていない平和なコロニー(衛星ヴェルト)に身を隠し、ひっそりと暮らしていた。しかし、その星にもマザーワールドの侵略が及び、罪なき住民たちが犠牲になっていく。コラはヴェルトの人々を守るため、自身の過去と向き合い、因縁のあるマザーワールドにリベンジすること決意。惑星を巡りながら共に戦ってくれる有能な仲間<レベルズ(反乱者)>集めの旅へ出る。
ザック・スナイダーは、1966年生まれのアメリカ人映画監督、脚本家、プロデューサー。2004年、『ゾンビ』(1978年、ジョージ・A・ロメロ監督)のリメイク作品『ドーン・オブ・ザ・デッド』で長編監督デビュー。スローモーションを駆使し、スパルタの戦士たちを絢爛たる映像美で描き出した『300<スリーハンドレッド>』(2007年)、スーパーマンの原点を圧倒的なスピード感とアクションシーンで描いたDC映画『マン・オブ・スティール』(13年)、ワンシーンが絵画のように美しい異色のゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』(21年、Netflix)など、こだわり抜いた多彩な映像スタイルで人気を集める。
本作のアイデアの発端は、1977年まで遡ることができるという。「11歳の時に『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』を観て、衝撃を受けました。その時、“自分もこのような作品を作ることができるかもしれない”と思ったんです」とスナイダー監督。映画愛に目覚めた少年は、それからさまざまな作品を観て、美的センスを磨いていった。
スナイダー監督が10代の頃に影響を受けた作品として、『スター・ウォーズ』のほかに、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』 (1981年)、ジョン・ミリアス監督の『コナン・ザ・グレート』(1982年)、ボブ・フォッシー監督の『オール・ザット・ジャズ』(1979年)、デヴィッド・リンチ監督の『ブルーベルベット』(1986年)などのタイトルとともに挙げたのは、黒澤明監督の『七人の侍』(1954年)や『蜘蛛巣城』(1957年)。
「初めて黒澤映画を観たのは13歳の時。『蜘蛛巣城』でした。私のクリエイターとしての土台を作ったのは『スター・ウォーズ』に始まり、黒澤明監督の作品でした。基本的にアンダードッグ(勝利の見込みが少ないとされる者やグループ)が最後に勝利する、『七人の侍』のようなワケアリの者たちが集結して決死の使命に挑むといったドラマに、人一倍強い思い入れがあるんです」
映画制作を始めた大学時代にすでに、「いつか、ヤバめの奴らがチームを組む宇宙映画を作る」と公言していたそう。それを実現させたのが、この『REBEL MOON』だ。スナイダー監督の頭の中だけにあった物語を映像化するのは「大変ではあったけれど、戦う相手は自分自身なので、この挑戦を楽しみました」と話す。
本作を「ザック・スナイダー版『スター・ウォーズ』と評する人もいるだろうね」と監督は言う。『スター・ウォーズ』と比較されることは容易に想像がつく、と。事実、10年以上前、ディズニーがルーカスフィルムを買収し、新しい“スター・ウォーズ映画”を作り始める直前、本企画をルーカスフィルムに売り込んでいたという経緯もある。「しかし、同時に、この作品は全く独自の異なる体験を与えるとも信じている」と、スナイダー監督は語っていた。
Netflixで世界配信が始まり、スナイダー監督がこどもの時に『スター・ウォーズ』の洗礼を受けたように、“今”と“未来”のこどもたちの中には“初めて観た映画が『REBEL MOON』だった”という子もいることだろう。
「そういうことになるかもしれない、ということはうすうす感じています。本企画が本格的に動き出した時に一つ考えていたことは、今まで自分が影響を受けてきたものを全部持ち込んで、それを凝縮させて、熟成させて作った映画が、感性豊かなローティーンたちに響くのか、何かしらのインパクトを与えることができるのか、といったことを見てみたかった、という気持ちもあったんですよね」
配信中の『REBEL MOON − パート1:炎の子』は、「この後どうなるの!?」と展開が気になるところで終わる。続く『REBEL MOON − パート2:傷跡を刻む者』は4月19日より配信開始。
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2024/01/07