歌舞伎俳優の市川團十郎(46)、市川ぼたん(12)、市川新之助(10)が5日、新橋演舞場で初春歌舞伎公演『平家女護嶋 恩愛麻絲央源平− SANEMORI PART II』の公開舞台けいこを実施。それに先駆けて取材会を開いた。
今年で11回目となる新春の新橋演舞場での公演。團十郎は「年中行事の1つ。そこに慣れることなく、新しい気持ちで舞台に立ちたい、立つという決意を決める新年最初の舞台。私としても大事に舞台に向かいたいと思える大事なお正月です」と胸のうちを明かした。
没後300年を迎える近松門左衛門の傑作『平家女護嶋』を、新たな解釈と演出で練り直していく。タイトルの副題「恩愛麻絲央源平」の読みは「おやこのきずななかもげんぺい」で、現在も上演が重ねられている『鬼界ヶ嶋の場俊寛』だけではなく、原作のエッセンスをちりばめ、壮大なスケールで描き、乱世にあっても「自らの運命を決めるのは天ではなく自らである」ということを大きなテーマとしながら、新たに深い愛を守り抜く親子、夫婦の絆を描いていく。
團十郎は「2年ちょっと前から作者の石川耕士さんが『今のうちにしかできないから書いていいかな』とおっしゃっていて。コロナ禍や襲名披露興行があったり、なかなかできる機会がなかったんですけど、ここしかないタイミングで。これ以上、大きくなったらできない。この演目、とても面白く、よくできているんですけど、この子たちとやるのは最後になるのかな」としみじみ。
せりふも多いが、ぼたんは「早く覚えることができたんですが、それからが大変でした」と振り返る。團十郎は「普段は舞踊家で踊りが中心。せりふがちょっと苦手だなと思う部分もあったので。あえて、せりふに挑戦してもらいたい、と私も思って『せりふを多めにしてください』と。今のうちにちゃんとやっていかないと」と厳しくも優しさのある親子愛。せりふについて、ぼたんは「全部、刺激的でした」と笑顔を見せ「最後に花道で1人で言うせりふがあるんですけど、そのせりふは特に印象的でした」と話した。一方の新之助は「立ち回りがあります」と見どころ。團十郎は「親として見るとけがなく終わってほしい」と願っていた。
また、2人の成長について聞かれると團十郎は「とてもすくすくと伸び伸びと」と話す。「麗禾(ぼたん)の場合は、いろいろな方のことも気にしながら、自分のことを見つめながら、修正したいことを修正し、行きたい方向に向かうような人になってます。倅の場合も、全部わかっているけど、そういうことは表に出さずに内に入れておおらかにいられるようなところがある。普通の10歳の子がそうなのか私にはわからないけど、私が見る限りすくすくと」と目尻を下げる。そして「精神年齢は私が一番幼い(笑)。現実はしょうがない。親としてできる限りの最大限をするのみ」と團十郎が話すと笑いが。子どもたちを見やると「大人に囲まれてます」と團十郎も笑っていた。
公演は25日まで同所で。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
今年で11回目となる新春の新橋演舞場での公演。團十郎は「年中行事の1つ。そこに慣れることなく、新しい気持ちで舞台に立ちたい、立つという決意を決める新年最初の舞台。私としても大事に舞台に向かいたいと思える大事なお正月です」と胸のうちを明かした。
没後300年を迎える近松門左衛門の傑作『平家女護嶋』を、新たな解釈と演出で練り直していく。タイトルの副題「恩愛麻絲央源平」の読みは「おやこのきずななかもげんぺい」で、現在も上演が重ねられている『鬼界ヶ嶋の場俊寛』だけではなく、原作のエッセンスをちりばめ、壮大なスケールで描き、乱世にあっても「自らの運命を決めるのは天ではなく自らである」ということを大きなテーマとしながら、新たに深い愛を守り抜く親子、夫婦の絆を描いていく。
團十郎は「2年ちょっと前から作者の石川耕士さんが『今のうちにしかできないから書いていいかな』とおっしゃっていて。コロナ禍や襲名披露興行があったり、なかなかできる機会がなかったんですけど、ここしかないタイミングで。これ以上、大きくなったらできない。この演目、とても面白く、よくできているんですけど、この子たちとやるのは最後になるのかな」としみじみ。
せりふも多いが、ぼたんは「早く覚えることができたんですが、それからが大変でした」と振り返る。團十郎は「普段は舞踊家で踊りが中心。せりふがちょっと苦手だなと思う部分もあったので。あえて、せりふに挑戦してもらいたい、と私も思って『せりふを多めにしてください』と。今のうちにちゃんとやっていかないと」と厳しくも優しさのある親子愛。せりふについて、ぼたんは「全部、刺激的でした」と笑顔を見せ「最後に花道で1人で言うせりふがあるんですけど、そのせりふは特に印象的でした」と話した。一方の新之助は「立ち回りがあります」と見どころ。團十郎は「親として見るとけがなく終わってほしい」と願っていた。
また、2人の成長について聞かれると團十郎は「とてもすくすくと伸び伸びと」と話す。「麗禾(ぼたん)の場合は、いろいろな方のことも気にしながら、自分のことを見つめながら、修正したいことを修正し、行きたい方向に向かうような人になってます。倅の場合も、全部わかっているけど、そういうことは表に出さずに内に入れておおらかにいられるようなところがある。普通の10歳の子がそうなのか私にはわからないけど、私が見る限りすくすくと」と目尻を下げる。そして「精神年齢は私が一番幼い(笑)。現実はしょうがない。親としてできる限りの最大限をするのみ」と團十郎が話すと笑いが。子どもたちを見やると「大人に囲まれてます」と團十郎も笑っていた。
公演は25日まで同所で。
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2024/01/05