俳優の内野聖陽主演で、江戸文化の裏の華である春画の奥深い魅力を描く映画『春画先生』が今週13日より劇場公開される。本作より、葛飾北斎の春画代表作として有名であり、本作でも重要なシーンで登場する「喜能会之(きのえの)故(こ)真通(まつ)」“蛸と海女”鑑賞シーンが解禁となった。あまりに過激な内容のため、放送禁止音が挿入されている衝撃の映像と、“蛸と海女”の春画画像、詞書(ことばがき※背景文字)の全文を下段で紹介する。
江戸文化の裏の華である“笑い絵”とも言われた春画。江戸幕府から禁止された禁制品で表に出なかったからこそ、自由な創作が可能となり、とどまることを知らぬ芸術の域に達して、庶民から大名までを虜(とりこ)にした真の江戸時代のエンターテイメントだった。これまでその取扱いは日本映画でもタブーとされ、性器部分の描写は映倫審査でボカし加工が必要だった。しかし、本作は、映倫審査で区分【R15+】として指定を受け、商業映画として全国公開される作品としては、日本映画史上初、無修正での浮世絵春画描写が実現した。
解禁されたシーン(本編)映像は、薄暗い部屋で語り部が「喜能会之故真通」“蛸と海女”に書かれている詞書を読み上げ、内野、北香那、柄本佑が演じる、変わり者の春画研究者・芳賀、彼の弟子・弓子、芳賀が執筆する「春画大全」の編集者・辻村が回転して流れてくる春画「喜能会之故真通」“蛸と海女”を、春画の鑑賞マナーに習い、ハンカチで口を抑えながら真剣に鑑賞しているシーン。
詞書は主に、絵の主題や物語を説明するもので、葛飾北斎は絵師として天才であることはよく知られているが、同時にオノマトペ(擬声語・擬態語)の天才でもあり、これは春画を見てわかる北斎の特徴でもある。北斎自身が書いたこの詞書は「ちゅ、ちゅちゅ」「アアァ」「ズウッ」といった聞いている側が恥ずかしくなってしまうような、より春画を楽しく鑑賞できる内容になっている。映画館では放送禁止音無しで上映される。
春画を鑑賞している途中に、弓子(北)が何かに気づき、遅れて芳賀(内野)・辻村(柄本)もそれに気づいた目線の先には、亡くなったはずの芳賀の妻・伊都と瓜二つの顔が。その正体は、伊都の双子の姉・一葉(安達祐実)であった。一葉と相対した芳賀一行は…。
本作は、『さよならくちびる』『月光の囁き』などの塩田明彦が原作・脚本・監督を手がける、好きなものにのめり込んでいくおかしな者たちを描く異色の偏愛コメディ。妻に先立たれ、世捨て人のように、春画の研究に没頭していた芳賀。そんな芳賀から春画鑑賞を学び、その奥深い魅力に心を奪われ芳賀に恋心を抱いていく弓子。しっかり者で、どこまでもまっすぐな性格ゆえに、一途な恋心が暴走するが、それは弓子の“覚醒”のはじまりでもあった。
■葛飾北斎 “蛸と海女” 詞書(背景文字)・全文
いつぞは いつぞはと ねらいすましていた かいがあって
きょうというきょう、とうとう とらまえたあ
ても むっくりとした いいぼぼだ。
いも(芋)よりもお こうぶつだ。
サアサア、すってすって
すいつくして
たんのうさせてから いっそりゅうぐうへ つれていって
かこって おこうす
くちニテ、ズウツ、ズフズフ、チュッ、チュチュッ、
ズウッズウッ フフフフウ。
アレ、にくいタコだのう、フフフフ、いっそ アアアアア
おくのつら子つぼのくちを吸われるので、
息がはずんで、アア エエエ モ、イック。
それなアいぼでエエ、フウフウ、いぼでエエ、フウフウ、
そら、われをいらいらと、オオオオ、アレアレ、
こりゃア どうするのだアア
ヨウ、オオオオオオ。
ホオオ アアレエ、オオオオ、いいいい、オオいいいいいい、
ハアアアア、いいいい、ハアいい、フフフフウ、
フフフフウ、
まただ ヨウヨウ ヨウヨウ、いままでわたしをバ、
人がアアフフフウ アアフフフウ
たこだ たこだといったのが オオ、フフウフフウ
ズウズウズウズウ、ひちゃひちゃ、ぐちゃぐちゃ、
じゅうちゅう、ちゅちゅちゅ、ぐうぐう、ズウズウ、
なんと 八ぽんのあしのからみ あんばいは どうだ どうだ。
あれあれ、仲がふくれあがって、アア アア
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
江戸文化の裏の華である“笑い絵”とも言われた春画。江戸幕府から禁止された禁制品で表に出なかったからこそ、自由な創作が可能となり、とどまることを知らぬ芸術の域に達して、庶民から大名までを虜(とりこ)にした真の江戸時代のエンターテイメントだった。これまでその取扱いは日本映画でもタブーとされ、性器部分の描写は映倫審査でボカし加工が必要だった。しかし、本作は、映倫審査で区分【R15+】として指定を受け、商業映画として全国公開される作品としては、日本映画史上初、無修正での浮世絵春画描写が実現した。
解禁されたシーン(本編)映像は、薄暗い部屋で語り部が「喜能会之故真通」“蛸と海女”に書かれている詞書を読み上げ、内野、北香那、柄本佑が演じる、変わり者の春画研究者・芳賀、彼の弟子・弓子、芳賀が執筆する「春画大全」の編集者・辻村が回転して流れてくる春画「喜能会之故真通」“蛸と海女”を、春画の鑑賞マナーに習い、ハンカチで口を抑えながら真剣に鑑賞しているシーン。
詞書は主に、絵の主題や物語を説明するもので、葛飾北斎は絵師として天才であることはよく知られているが、同時にオノマトペ(擬声語・擬態語)の天才でもあり、これは春画を見てわかる北斎の特徴でもある。北斎自身が書いたこの詞書は「ちゅ、ちゅちゅ」「アアァ」「ズウッ」といった聞いている側が恥ずかしくなってしまうような、より春画を楽しく鑑賞できる内容になっている。映画館では放送禁止音無しで上映される。
春画を鑑賞している途中に、弓子(北)が何かに気づき、遅れて芳賀(内野)・辻村(柄本)もそれに気づいた目線の先には、亡くなったはずの芳賀の妻・伊都と瓜二つの顔が。その正体は、伊都の双子の姉・一葉(安達祐実)であった。一葉と相対した芳賀一行は…。
本作は、『さよならくちびる』『月光の囁き』などの塩田明彦が原作・脚本・監督を手がける、好きなものにのめり込んでいくおかしな者たちを描く異色の偏愛コメディ。妻に先立たれ、世捨て人のように、春画の研究に没頭していた芳賀。そんな芳賀から春画鑑賞を学び、その奥深い魅力に心を奪われ芳賀に恋心を抱いていく弓子。しっかり者で、どこまでもまっすぐな性格ゆえに、一途な恋心が暴走するが、それは弓子の“覚醒”のはじまりでもあった。
■葛飾北斎 “蛸と海女” 詞書(背景文字)・全文
いつぞは いつぞはと ねらいすましていた かいがあって
きょうというきょう、とうとう とらまえたあ
ても むっくりとした いいぼぼだ。
いも(芋)よりもお こうぶつだ。
サアサア、すってすって
すいつくして
たんのうさせてから いっそりゅうぐうへ つれていって
かこって おこうす
くちニテ、ズウツ、ズフズフ、チュッ、チュチュッ、
ズウッズウッ フフフフウ。
アレ、にくいタコだのう、フフフフ、いっそ アアアアア
おくのつら子つぼのくちを吸われるので、
息がはずんで、アア エエエ モ、イック。
それなアいぼでエエ、フウフウ、いぼでエエ、フウフウ、
そら、われをいらいらと、オオオオ、アレアレ、
こりゃア どうするのだアア
ヨウ、オオオオオオ。
ホオオ アアレエ、オオオオ、いいいい、オオいいいいいい、
ハアアアア、いいいい、ハアいい、フフフフウ、
フフフフウ、
まただ ヨウヨウ ヨウヨウ、いままでわたしをバ、
人がアアフフフウ アアフフフウ
たこだ たこだといったのが オオ、フフウフフウ
ズウズウズウズウ、ひちゃひちゃ、ぐちゃぐちゃ、
じゅうちゅう、ちゅちゅちゅ、ぐうぐう、ズウズウ、
なんと 八ぽんのあしのからみ あんばいは どうだ どうだ。
あれあれ、仲がふくれあがって、アア アア
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2023/10/11