人気作家・湊かなえが2019年に作家生活10周年の節目の作品として書き下ろしたミステリー長編を、北川景子主演、吉岡里帆の共演で実写化した『連続ドラマW 落日』が、9月10日午後10時よりWOWOWで放送・配信される。新たに黒木瞳、竹内涼真、久保史緒里（乃木坂46）の出演が明らかになった。

　WOWOWでは約7年ぶりの主演を務める北川は、新進気鋭の映画監督で、他人に迎合することなく自分の信念で行動する主人公・長谷部香役。また、香と同じ笹塚町出身の脚本家ということで運命の輪に巻き込まれていく甲斐真尋役を吉岡が演じる。北川と吉岡は本作が初共演となる。

　香は、真尋に映画の脚本の相談を持ち掛ける。その元となるのは、15年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた「笹塚町一家殺害事件」。そして事件が起きた小さな町、笹塚町は真尋の生まれ故郷でもあった。死刑判決が確定しているこの事件を、香はなぜ撮りたいのか。真尋はどう向き合うのか。事件を調べていくうちに、衝撃の真実にたどりつく…。

　黒木が演じるのは、真尋の師である大物脚本家の大畠凜子（おおはた・りん
こ）。真尋に厳しい言葉を投げかける一方、真尋が脚本を書くことになった題材
の事件「笹塚町一家殺害事件」に興味を持つ。黒木も北川、吉岡とは本作が初共演。

　黒木は「水平線に落ちていく陽は、どこかで朝の陽としてのぼっている。そんな詩的な作品がミステリーというジャンルで楽しめる作品です。初めてご一緒した北川景子さん、吉岡里帆さんとは、撮影の合い間、ずっと女子トークで盛り上がっていました」と、撮影を楽しんだ様子だ。

　妹の沙良を刺殺して自宅に火を放ち、両親をも死に追いやって、死刑囚の身になった立石力輝斗（たていし・りきと）を竹内が演じる。なぜ彼は家族を殺さねばならなかったのか？　いままでになく暗い過去を背負った役柄を演じる竹内は、「まずは挑戦したことのない役柄だったので、純粋にうれしかったし、好奇心が掻き立てられました。脚本がすごく魅力的で、読み終わった時に心の奥底にある何かをがっしりつかまれたような感覚になりました」と、出演が決まった時の心境をコメント。

　さらに、「死刑囚の力輝斗を演じる上でどのような感情を伝えたいのか、そして彼が1番欲しかったものについて、繊細に演じたいと現場に臨みました。30歳を迎えたタイミングで立石力輝斗を現場で一緒に創り上げる作業はとても楽しかったです」と、新境地に自信をのぞかせる。

　そして、力輝斗の妹、沙良役をWOWOWのドラマ初登場の久保が演じる。高校生の沙良は人気アイドルグループのオーディションに合格したと噂されるほど、町内では華がある子だった。この兄妹は幼き日の北川演じる香とある接点があり…。

　本作のキーワードとなるのは「裁判」と「映画」。2人の女性、実際に起きた一家殺害事件の映画化を持ちかけた香と相談を受けた真尋が軸となって物語は展開する。15年前の事件の真相を追うことは、重い十字架を背負う主人公たちが抱える過去と向き合うことを意味していた―― 。登場人物たちの魂の叫び、そして、香と真尋がたどり着いた衝撃の真実とは!?

　ポスタービジュアルは、日の名残りを感じさせる夕暮れと空に刻まれたタイトル『落日』が目を引く。北川と吉岡が片手を差し出し、真実をつかもうとする様子が表現された印象的な仕上がりだ。

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