4月14日から16日にかけて、ヘリテージカーから最新のものまで“クルマ文化を愉しむ”をコンセプトに、千葉・幕張メッセで開催された『AUTOMOBILE COUNCIL 2023』(オートモビル カウンシル)。屋根が開いた形で展示され、ひと際存在感を放っていたのが、ポップアップルーフの元祖とも言われるフォルクスワーゲン・タイプ2(ワーゲンバス)のキャンパーモデルの直系であるフォルクスワーゲンT6.1カリフォルニア。だが、そのそばには、「遂に生産終了!!」の文字が。出展者のフォルクスワーゲン専門店GAKUYA(大阪府)の木下大輔氏は言う。
「来年の6月にT6.1の生産ラインは電気モビリティ対応へと変わると聞いています。乗用車モデルで(後継の)T7が出ていますが、キャンピングカーのカリフォルニアシリーズには出ていません。現状T6.1は、カリフォルニアの四駆(4WD)モデルとトランスポーター(貨客車)は生産中止になり、カリフォルニアの二駆(2WD)だけがまだオーダーできるんですが、なくなる方向にいっているのでいつ生産中止になってもおかしくない状況です。“ワーゲンバス”の流れを汲んだ、上が開くフォルクスワーゲン純正の四駆キャンパーはT6.1で一度途絶えることになります」
屋根が開くポップアップルーフの車といえば、かつては、ワーゲンバスを筆頭にさまざまな車で展開。日本でも、マツダ ボンゴフレンディが代表格としてあったが、近年はメーカー純正の形で見かけることが少なくなった。
「遊び心がある車の需要がないことはないと思うんですけど、キャンピングカーとなると、車本体に加え、特装品の方のアフターケア、メンテナンスが大変になってくる。そうなってくると、メーカーとしてはなかなかやりにくいのかなと。また、今は日本も海外でもキャンピングカービルダーが増えていて、架装メーカーがワンボックスカーをベースに作るようになっています。メーカーも自社でかかえるより、『ビルダーに任せておけ』というのが本音なんじゃないかと思います」
そんな数少ない、メーカー純正のキャンパーであるT6.1カリフォルニアの人気の理由は、ポップアップルーフを閉じれば、普段使いができるサイズであること。このレイアウトは歴代変わらず継承されてきた。
「屋根を開ければ高さは約3メートルありますが、閉じれば全長490センチ、全幅190センチ、全高199センチで普段使いできるサイズです。大きいキャンピングカーはガレージが大きいとかお金や時間に余裕がない人でなければなかなか所有できませんが、T6.1ならキャンプはもちろん、普段使いもできるということで大変、人気を得てきました」
外から見たら普通車に見えるのに、中には折りたたみ式テーブルやポップアップルーフに内蔵されたスプリングベッドなどを装備。上位モデルにはこれらに加え、ガスコンロが2口付いたキッチンユニットや42Lのガスクーラー式冷蔵庫、給水タンクから接続するシャワーなども標準装備。充実した機能に加え、メーカー純正架装ならではの作りの良さで、このサイズ最高峰のキャンパーとして、高い評価を得てきた。
「屋根を開けて、床をひいたら上にもふたり寝られます。ちょっといいところのベッドみたいな感じで寝心地もいい。子どもには特に“秘密基地”感があって人気です。また、昨日大阪から高速道路を使ってきましたけど、燃費はリッター13〜14キロくらい、街乗りでもリッター10キロ切らない。しかも軽油(ディーゼル)なので、経済性にも優れています」
(一社)日本RV協会の資料によると、キャンピングカーの販売総額は調査を開始した2012年より増加傾向にあり、2022年は新車・中古車合計で対前年比120%、過去最高の762億円を記録。コロナ禍の生活様式の変化やキャンプブームが追い風となり、キャンピングカー市場はかつてない盛り上がりを見せている。そんな中での、伝統ある四駆キャンパーの生産中止は残念というほかない。
文/河上いつ子
「来年の6月にT6.1の生産ラインは電気モビリティ対応へと変わると聞いています。乗用車モデルで(後継の)T7が出ていますが、キャンピングカーのカリフォルニアシリーズには出ていません。現状T6.1は、カリフォルニアの四駆(4WD)モデルとトランスポーター(貨客車)は生産中止になり、カリフォルニアの二駆(2WD)だけがまだオーダーできるんですが、なくなる方向にいっているのでいつ生産中止になってもおかしくない状況です。“ワーゲンバス”の流れを汲んだ、上が開くフォルクスワーゲン純正の四駆キャンパーはT6.1で一度途絶えることになります」
「遊び心がある車の需要がないことはないと思うんですけど、キャンピングカーとなると、車本体に加え、特装品の方のアフターケア、メンテナンスが大変になってくる。そうなってくると、メーカーとしてはなかなかやりにくいのかなと。また、今は日本も海外でもキャンピングカービルダーが増えていて、架装メーカーがワンボックスカーをベースに作るようになっています。メーカーも自社でかかえるより、『ビルダーに任せておけ』というのが本音なんじゃないかと思います」
そんな数少ない、メーカー純正のキャンパーであるT6.1カリフォルニアの人気の理由は、ポップアップルーフを閉じれば、普段使いができるサイズであること。このレイアウトは歴代変わらず継承されてきた。
「屋根を開ければ高さは約3メートルありますが、閉じれば全長490センチ、全幅190センチ、全高199センチで普段使いできるサイズです。大きいキャンピングカーはガレージが大きいとかお金や時間に余裕がない人でなければなかなか所有できませんが、T6.1ならキャンプはもちろん、普段使いもできるということで大変、人気を得てきました」
外から見たら普通車に見えるのに、中には折りたたみ式テーブルやポップアップルーフに内蔵されたスプリングベッドなどを装備。上位モデルにはこれらに加え、ガスコンロが2口付いたキッチンユニットや42Lのガスクーラー式冷蔵庫、給水タンクから接続するシャワーなども標準装備。充実した機能に加え、メーカー純正架装ならではの作りの良さで、このサイズ最高峰のキャンパーとして、高い評価を得てきた。
「屋根を開けて、床をひいたら上にもふたり寝られます。ちょっといいところのベッドみたいな感じで寝心地もいい。子どもには特に“秘密基地”感があって人気です。また、昨日大阪から高速道路を使ってきましたけど、燃費はリッター13〜14キロくらい、街乗りでもリッター10キロ切らない。しかも軽油(ディーゼル)なので、経済性にも優れています」
(一社)日本RV協会の資料によると、キャンピングカーの販売総額は調査を開始した2012年より増加傾向にあり、2022年は新車・中古車合計で対前年比120%、過去最高の762億円を記録。コロナ禍の生活様式の変化やキャンプブームが追い風となり、キャンピングカー市場はかつてない盛り上がりを見せている。そんな中での、伝統ある四駆キャンパーの生産中止は残念というほかない。
文/河上いつ子
2023/04/26