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光石研、12年ぶり単独主演映画は「故郷で、ほぼ等身大の自分」 松重豊が共演

 俳優の光石研が2011年公開作『あぜ道のダンディ』以来12年ぶりに単独主演を務めた映画『逃げきれた夢』が6月9日より、東京・新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国で公開されることが発表された。

光石研(左)主演、映画『逃げきれた夢』6月9日公開決定 (C)2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ

光石研(左)主演、映画『逃げきれた夢』6月9日公開決定 (C)2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ

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 本作は、映画デビューから45年、日本の映画・ドラマ界を支えてきバイプレーヤー、光石の生まれ故郷であり、青春時代を過ごした地である“福岡県北九州市”オールロケで撮影。人生のターニングポイントを迎えた中年男が新たな一歩を踏み出すまでのおかしくも切ない物語を描く。

 光石は「自分自身の故郷で、ほぼ等身大の自分自身を演じる。ここまでボーダレスな役は初めてだったので、不安と戸惑いを持って、やっていました。ただ、監督を初めスタッフの皆さんが、僕ら世代が抱える諸々の憂いを、しっかりリサーチし、ビジョンを持って導いていただいたので、信じてついて行きました」と手ごたえを見せている。

 アテ書きの枠を超え、光石本人の人生を取材し、そのエッセンスを注入した物語を紡いだのは、「映画の世界を志してから、好きな俳優という質問に、必ず光石研さんと答えていました。ものすごく人間だから、光石研さんが好きだと答えていました」と語る二ノ宮隆太郎監督。自身初の長編監督作『魅力の人間』(12年)をはじめ、『枝葉のこと』(17年)、『お嬢ちゃん』(19年)を海外の映画祭に出品。俳優として、『全裸監督(シーズン1)』(19年)、『ヤクザと家族 The Family』(21年)、『新聞記者』(22)等にも出演している。

 本作は、瀬々敬久監督が審査員を務めた19年の「フィルメックス新人監督賞・シナリオ賞」のグランプリ受賞作である脚本を、二ノ宮監督自らメガホンをとり、商業デビューを果たすこととなった。

 光石が演じる主人公・末永周平は、北九州の定時制高校で教頭を務めるが、あることをきっかけに人生をふと振り返ることで平穏な日々から一歩ずつ離れ、不安定に心が揺れ始める。物語のカギを握る周平の元教え子・平賀南に、光石と同じく北九州出身の吉本実憂。約800人のオーディションを突破して役をつかんだ。

 主人公の妻・彰子を坂井真紀、娘・由真を工藤遥、さらに旧友・石田啓司役を光石本人とも気心の知れた松重豊が務める。フレッシュな演技と熟練の技がぶつかり合う姿も見どころだ。

 二ノ宮監督は「この映画は、ある人間の今までの人生と、これからの人生の物語です。観てくださった方の心に、ほんの少しでも、なにかを感じていただけましたら幸いです」と、コメントを寄せている。

■光石研(末永周平 役)のコメント(全文)

 自分自身の故郷で、ほぼ等身大の自分自身を演じる。ここまでボーダレスな役は初めてだったので、不安と戸惑いを持って、やっていました。ただ、二ノ宮監督を初めスタッフの皆さんが、僕ら世代が抱える諸々の憂いを、しっかりリサーチし、ビジョンを持って導いて頂いたので、信じてついて行きました。おかしくも哀しい老年期に差し掛かった男を、失笑してやってください。

■吉本実憂(主人公の元教え子・平賀南 役)のコメント(全文)

 脚本を読ませて頂いて、決して何か大きなハプニングがあるわけではなく
誰しもが通るであろう日常の感情なのですが最後には涙が出ていました。些細なことでも”今”が点で繋がりあって線になって1人の人生を作り上げているということを私はこの作品を通して学びました。”今”という瞬間の大切さを感じられる作品なのではないかなと思います。

■工藤遥(主人公の娘・末永由真 役)のコメント(全文)

 二ノ宮監督の真っ直ぐな曇りのない目に「誤魔化せないな」と震え、光石さんの凄まじい包容力に身を委ね、貴重な時間を北九州市で過ごさせて頂きました。台本を読んだ後、演じている時、完成した映画を見た後、置かれている状況によってここまで受け取り方が変わるのかと、落ち着かなかった記憶があります。たくさんの方に届きますように。

■坂井真紀(主人公の妻・末永彰子 役)のコメント(全文)

 脚本を読ませていただいた時、行間から人生の吐息が聞こえてくるようだと感じました。その吐息は、光石さん演じる周平が背負う哀愁となって、その哀愁は、さまざまな形に映り、私たちが分かち合えるものであると思いました。分かち合えることは、そっと、私たちの背中を押してくれることと、思っています。北九州の空気をまとい佇む光石さん、最高です。

■松重豊(主人公の親友・石田啓司 役)のコメント(全文)

 小倉の撮影現場の控え室の隣にカフェがあり、空き時間にふたりで行ったらチーズケーキが非常にうまかったんです。それを全女性スタッフに持ち帰って振る舞う光石さん。その控え室の向かいが古着屋で、覗くと店主が光石研コーデを準備して待っていたんです。さんざん試着して何も買わずに店をあとにする光石さん。そんな光石さんのすべてが詰まった映画ですよ、きっと。

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  1. 1. 光石研、12年ぶり単独主演映画は「故郷で、ほぼ等身大の自分」 松重豊が共演
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  • 二ノ宮隆太郎監督

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