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シガーニー・ウィーバー、自身のコンプレックスを糧に“思春期あるある”熱演
 16日に世界同時公開されたジェームズ・キャメロン監督の映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。日本では吹替版が高稼働しているとのことだが、シガーニー・ウィーバーによる14歳のキリの演技をそのまま楽しめる字幕版もおすすめだ。

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(公開中)キリを演じたシガーニー・ウィーバー (C)ORICON NewS inc.

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(公開中)キリを演じたシガーニー・ウィーバー (C)ORICON NewS inc.

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 前作『アバター』(2009年)で、神秘の星パンドラの一員となった元海兵隊員のジェイクは、ナヴィの女性ネイティリと家族を築き、子どもたちと平和に暮らしていた。子どもたちの一人、ジェイク・サリーとネイティリが養子に迎えたキリの生みの親は、ウィーバーが前作で演じた故グレース博士のアバター。

 吹替版では、『SPY×FAMILY』ヨル・フォージャー役などの人気声優・早見沙織が声を当てているキリ。見た目も肌の色が青いナヴィの姿で、先日来日したシガーニー・ウィーバー(73歳、2017年の撮影時は68歳)が演じていると言われてもピンとこないかもしれない。しかし、シガーニー本人は、「今回のパフォーマンス・キャプチャーは、より詳細なレベルでパフォーマンスを捉えてくれている。演技はすべて私のものよ」と自信を持って言う。

 前作『アバター』(2009年)のために、顔の演技を前代未聞のクリアさと正確さでキャプチャリングするヘッド・リグ・カメラを使用したシステムを開発。その後、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』とそれに続く3本の映画の撮影のため、ヘッド・リグはアップデートされ、前作では1台の標準解像度のカメラだったところを今回は2台の高解像度カメラを使って、目の動きや顔の表情、筋肉の動きを撮影。演者のパフォーマンスに忠実な映像になるようにVFXアーティストたちが最善を尽くした映像で、観客を現実逃避させてくれる。

 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のタイトルのとおり、物語の舞台は前作の森から海へ移り、演者たちには、「きちんと泳ぎ、きちんと水から上がり、きちんと飛び込むこと」(ジェームズ・キャメロン監督)が要求された。水中でのパフォーマンス・キャプチャー撮影では、スキューバーダイビングに使う酸素ボンベから出る泡が撮影の障害になることから、スタッフも演者たちも息を止めてそれぞれの仕事をしたという話もさまざまなところで話題になっている。

 シガーニーも「撮影の9ヶ月前からトレーニングしました。最長で6分半、息止めていました。練習すれば、あなたでもできますよ」と、体を張った。撮影では「興奮もしたけれど、恐怖もあった」と明かしていた。

 また、14歳の少女キリを演じるために、「ティーンエイジャーだった頃の自分を思い出しました。私、11歳の時にはもういまの身長(約180センチ)だったんです。自分を怪物のように感じたし、大きさに慣れないものだから、しょっちゅうあちこちにぶつかっていました。ひと言でいうと、まるで優雅じゃなかった時期(笑)」とシガーニー。

 高身長にコンプレックスを抱いていた自身の経験は、母親が人間であり、父親が誰なのかがわからないことにコンプレックスと抱えるキリと共鳴。キリは神秘的である一方で、 “思春期のあるある”を内包したキャラクターでもある。

 「キリは森の中や水の中にいると、自然との強いつながりを感じ、不思議と気持ちが落ち着く。それがどうしてなのか、自分はどんな存在なのか、自分の能力についてまだよく理解していないし、たくさんの疑問を抱えている。そんな彼女自身の想いも表現したいと思いました」

 シガーニーは「今回は準備期間がかなりありました。実際にいまの高校に行って、女子生徒たちを観察しました。彼女たちの歩き方や立ち居振る舞い。どんなふうに感情表現しているのか。話し声の質も重要でした。子どもっぽい声の子もいれば、大人っぽい声の人もいる。リサーチした要素も参考にしながら、自分のことも思い出しながらキリというキャラクターを作っていきました。14歳の少女を演じるというより、14歳にキリなり切ろうと思いました」

 スクリーンに映し出されるのは、生身の姿ではないけれど、演技にも、話し声にもこだわったというシガーニー。字幕版をおすすめする理由は、そこにある。

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