6月27日に73歳で亡くなった、歌手の葛城ユキ(本名・田中小夜子=たなか・さよこ)さんの追悼イベント『葛城ユキさんを偲ぶ会』が12日、東京・北とぴあ さくらホールで行われた。
“ロックの女王”として音楽シーンをけん引し、数々のミュージシャンにも影響を与えた葛城さん。亡くなる10日前の6月17日には千葉県で行われたコンサート『夢スター春・秋』に車いすで出演し、春組の一員としてパワフルな歌声を披露していた。この日は、同コンサートに出演していた春・秋組の全アーティストが再びそろい、葛城さんとすごした思い出を貴重な映像とともに振り返った。
コンサートは総勢20人による「夢スター春・秋」で幕を開け、両組が交互に1曲ずつ披露していく形で進行。昭和を代表する名曲が次々に披露されるステージ、江木俊夫/おりも政夫/あべ静江/保科有里による軽妙な前口上が会場を盛り上げた。
アンコールでは同コンサートの主催者である夢グループの石田重廣社長と保科がMCを務め、出演者全員が葛城さんとの思い出を語り合うコーナーも。
石田社長ははじめに、前回の『夢スター春・秋』を回顧。葛城さんが車いすと酸素吸入器をつけた状態で駆けつけ、「お願いだからもう1回歌わせてくれないか」と伝えてきたというエピソードを明かし、葛城さんにとって最後の歌唱となった「ローズ」のパフォーマンス映像を届けた。
その後、出演者全員で計40枚におよぶ貴重なオフショットを眺めながら、「日本酒の一升瓶を恋人を抱くようにかかえていたの」(チェリッシュ・松崎悦子)、「歌声が本当に良くて。舞台の袖でいつも聴いていた」(黒沢年雄)、「“女子楽屋”になかなか入れずにいたら、わざわざ呼びに来てくれたんです」(ロザンナ)など、口々にエピソードを明かした。
ライブ中に涙を流していたZEROは、「しっかり歌えなくて本当に申し訳ない」と頭を下げ「天を見ながら、ユキちゃんに『ちゃんと歌いますから』と。心を込めて歌おうと思ったら、気持ちが入りすぎてしまった」と心境を語り、「できればもう1回歌いたい…」と悔しさもにじませると、共演者からフォローが相次いだ。
3月に脳梗塞で緊急入院し、5月に復帰したあべは、「私とユキちゃんは同じくらいの時期に体調を崩したこともあって、会見にも一緒に出たんです。そのとき『一緒に行こうね』って車いすで待っていてくれたあの笑顔は一生忘れないと思います」としみじみ。「お弁当を食べるときにも。私の体調を気遣ってはしを代わりに割ってくれたり。本当に優しい人でした」と語った。
さながら同窓会のような雰囲気でトークが進み、最後には葛城さんが亡くなる前日に残したという最期のメッセージも公開された。
「みなさま、葛城ユキです。この前、1年ぶりに少し歌える状態になりました。でも、まだまだ本来の私ではありません。私はプロになり、プロのステージに立って、毎回口癖のように言ってきたことがあります。『私はこのステージでピアノを杖代わりにしてまでも、歌手人生をまっとうしたい』。その日がもうそこまでやってきているような気がします。私は悔いのない人生だったと思っていますが、ひとつだけ欲を言わせていただければ、みなさまの元気の源として、みなさまの役に立ちたいと思っていました。それがもうすぐそこまで来ていましたが、叶えることができません。それだけが私の心に残る悔いです。でも、そこまで欲張りは言いません。本当に今まで私の歌を愛してくださったみなさま、ありがとうございました。これからもみなさまはお元気で、体に気をつけて、がんばって生きていただきたい。ありがとうございました。さようなら」
■『葛城ユキさんを偲ぶ会』
01. 夢スター春・秋/全員
02. てんとう虫のサンバ/チェリッシュ
03. 恋のリクエスト/あいざき進也
04. あずさ2号/高道(狩人)
05. ひまわり娘/伊藤咲子
06. 愛の奇跡/ロザンナ・高道
07. みずいろの手紙/あべ静江
08. 時には娼婦のように/黒沢年雄
09. 雨/三善英史
10. バス・ストップ/平浩二
11. 学生街の喫茶店/大野真澄
12. 私のハートはストップモーション/桑江知子
13. 恋のダイヤル6700/晃
14. 最初から今まで/ZERO
15. 太陽がくれた季節
16. CHA-CHA-CHA/石井明美
17. 悲しき願い/尾藤イサオ
18. ボヘミアン/葛城ユキ(VTR)
19. 踊り子/江木俊夫・おりも政夫
20. ブルドッグ/江木俊夫・おりも政夫
En1. 夢と…未来へ/石田重廣社長・保科有里
En2. 心からイエスタデイ/葛城ユキ(CD)
■出演
【春組】
石井明美
おりも政夫(フォーリーブス)
黒沢年雄
桑江知子
ZERO
平浩二
高道(狩人)
チェリッシュ
保科有里
ロザンナ
【秋組】
あいざき進也
晃(元フィンガー5)
あべ静江
伊藤咲子
江木俊夫(フォーリーブス)
大野真澄(元ガロ)
西口久美子(青い三角定規)
尾藤イサオ
三善英史
ザ・リリーズ
“ロックの女王”として音楽シーンをけん引し、数々のミュージシャンにも影響を与えた葛城さん。亡くなる10日前の6月17日には千葉県で行われたコンサート『夢スター春・秋』に車いすで出演し、春組の一員としてパワフルな歌声を披露していた。この日は、同コンサートに出演していた春・秋組の全アーティストが再びそろい、葛城さんとすごした思い出を貴重な映像とともに振り返った。
コンサートは総勢20人による「夢スター春・秋」で幕を開け、両組が交互に1曲ずつ披露していく形で進行。昭和を代表する名曲が次々に披露されるステージ、江木俊夫/おりも政夫/あべ静江/保科有里による軽妙な前口上が会場を盛り上げた。
アンコールでは同コンサートの主催者である夢グループの石田重廣社長と保科がMCを務め、出演者全員が葛城さんとの思い出を語り合うコーナーも。
石田社長ははじめに、前回の『夢スター春・秋』を回顧。葛城さんが車いすと酸素吸入器をつけた状態で駆けつけ、「お願いだからもう1回歌わせてくれないか」と伝えてきたというエピソードを明かし、葛城さんにとって最後の歌唱となった「ローズ」のパフォーマンス映像を届けた。
その後、出演者全員で計40枚におよぶ貴重なオフショットを眺めながら、「日本酒の一升瓶を恋人を抱くようにかかえていたの」(チェリッシュ・松崎悦子)、「歌声が本当に良くて。舞台の袖でいつも聴いていた」(黒沢年雄)、「“女子楽屋”になかなか入れずにいたら、わざわざ呼びに来てくれたんです」(ロザンナ)など、口々にエピソードを明かした。
ライブ中に涙を流していたZEROは、「しっかり歌えなくて本当に申し訳ない」と頭を下げ「天を見ながら、ユキちゃんに『ちゃんと歌いますから』と。心を込めて歌おうと思ったら、気持ちが入りすぎてしまった」と心境を語り、「できればもう1回歌いたい…」と悔しさもにじませると、共演者からフォローが相次いだ。
3月に脳梗塞で緊急入院し、5月に復帰したあべは、「私とユキちゃんは同じくらいの時期に体調を崩したこともあって、会見にも一緒に出たんです。そのとき『一緒に行こうね』って車いすで待っていてくれたあの笑顔は一生忘れないと思います」としみじみ。「お弁当を食べるときにも。私の体調を気遣ってはしを代わりに割ってくれたり。本当に優しい人でした」と語った。
さながら同窓会のような雰囲気でトークが進み、最後には葛城さんが亡くなる前日に残したという最期のメッセージも公開された。
「みなさま、葛城ユキです。この前、1年ぶりに少し歌える状態になりました。でも、まだまだ本来の私ではありません。私はプロになり、プロのステージに立って、毎回口癖のように言ってきたことがあります。『私はこのステージでピアノを杖代わりにしてまでも、歌手人生をまっとうしたい』。その日がもうそこまでやってきているような気がします。私は悔いのない人生だったと思っていますが、ひとつだけ欲を言わせていただければ、みなさまの元気の源として、みなさまの役に立ちたいと思っていました。それがもうすぐそこまで来ていましたが、叶えることができません。それだけが私の心に残る悔いです。でも、そこまで欲張りは言いません。本当に今まで私の歌を愛してくださったみなさま、ありがとうございました。これからもみなさまはお元気で、体に気をつけて、がんばって生きていただきたい。ありがとうございました。さようなら」
■『葛城ユキさんを偲ぶ会』
01. 夢スター春・秋/全員
02. てんとう虫のサンバ/チェリッシュ
03. 恋のリクエスト/あいざき進也
04. あずさ2号/高道(狩人)
05. ひまわり娘/伊藤咲子
06. 愛の奇跡/ロザンナ・高道
07. みずいろの手紙/あべ静江
08. 時には娼婦のように/黒沢年雄
09. 雨/三善英史
10. バス・ストップ/平浩二
11. 学生街の喫茶店/大野真澄
12. 私のハートはストップモーション/桑江知子
13. 恋のダイヤル6700/晃
14. 最初から今まで/ZERO
15. 太陽がくれた季節
16. CHA-CHA-CHA/石井明美
17. 悲しき願い/尾藤イサオ
18. ボヘミアン/葛城ユキ(VTR)
19. 踊り子/江木俊夫・おりも政夫
20. ブルドッグ/江木俊夫・おりも政夫
En1. 夢と…未来へ/石田重廣社長・保科有里
En2. 心からイエスタデイ/葛城ユキ(CD)
■出演
【春組】
石井明美
おりも政夫(フォーリーブス)
黒沢年雄
桑江知子
ZERO
平浩二
高道(狩人)
チェリッシュ
保科有里
ロザンナ
【秋組】
あいざき進也
晃(元フィンガー5)
あべ静江
伊藤咲子
江木俊夫(フォーリーブス)
大野真澄(元ガロ)
西口久美子(青い三角定規)
尾藤イサオ
三善英史
ザ・リリーズ
このニュースの流れをチェック
コメントする・見る
2022/12/12