2021年に映像化もされた『子供はわかってあげない』で漫画賞を総ナメにした田島列島の『水は海に向かって流れる』が、俳優の広瀬すず主演で映画化されることが発表された。監督は、『そして、バトンは渡された』などの前田哲が務める。2023年6月公開予定。

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　同作は、ある雨の日の思いがけない出会いから始まる物語。過去の出来事から心を閉ざしてしまい、どこか冷めていて、日々を淡々と過ごす26歳のOL・榊千紗（さかき・ちさ）。「恋愛はしない」と宣言する彼女の止まっていた時間を動かすのは――シェアハウスの新しい住人となる高校1年生の男子生徒!?

　広瀬が演じる“榊さん”は、いつも不機嫌そうなワケありOL。「ここまでクールで、感情がつかみにくい役は初めて」といいつつ、「私自身も我慢するタイプなので、彼女の気持ちを理解できる部分は多くありました」と、撮影を楽しめたという。

　前田監督は「今まで見たことのない広瀬すずを見せてくれるのではないか。すずさんの表現に私たちスタッフは心がわしづかみにされることが何度もありました」とハマり役だったことを断言。原作者の田島も「脚本を読んだ段階ではわからなかった、音楽も合わさって生まれる映像ならではのエモさ、コレ、漫画じゃ出来ねんだよなあーと思いました」と太鼓判を押している。

　解禁となったビジュアルでは、“榊さん”こと、広瀬の大人の雰囲気をまといつつも心に何かを抱えているような、これまでにないクールな表情で、キャラクターの繊細さを表現している。

　“榊さん”というキャラクターについて、「ある過去の出来事をきっかけに人に期待し過ぎず、自分の中にちゃんと信念を持ち、そして、とても優しい榊さんは年上ですが、寄り添ってあげたくなる人です。 そんな彼女が、信じたいと思える人に出会い、固く結ばれた糸がほぐれていくように変化していく様を大切に演じました」と、広瀬。「人との向き合い方、その大事な部分が繊細に描かれている優しい作品です。 観る人それぞれに、感じてもらえることがきっとあると思っています」と、自信をのぞかせている。

　また、超特報映像では、重要なシーンのひとつ「ある雨の日の思いがけない出会い」を切り取っている。雨と傘を開く音が印象的で、さらに、広瀬演じる榊さんの不機嫌そうな声と表情、海で美しく映し出される横顔、「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに」という言葉が期待を誘う。共演者の発表が楽しみだ。

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