映画監督の新海誠が25日、都内で行われた新作アニメーション映画『すずめの戸締まり』(11月11日公開)完成報告会見に登壇した。 日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめこと岩戸鈴芽の解放と成長を描く本作。公式ツイッターではすでに地震描写および、実際のものとは異なるものの「緊急地震速報を受信した際の警報音」などが登場することが注意喚起されているが、会見では、東日本大震災についても正面から描いていることに質問がおよび、新海監督は「ひとつには、今描かなければ遅くなってしまうという気持ちがありました」と説明した。 「うちの娘は2010年生まれ。彼女と話をしても震災の記憶はない。気づけば僕の観客の多くが10代で、共通言語の震災が薄くなっていって。でも、今であればまだ同じ気持ちを共有できるかもしれない、という焦りの気持ち。今なのではないか。と」と思いを明かした。
2022/10/25