俳優の井上真央（35）、石田えり（61）、杉田真一監督が13日、都内で行われた映画『わたしのお母さん』（11月11日公開）完成披露上映舞台あいさつに登壇した。

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　同作は、互いの気持ちのすれ違いに葛藤する娘と母の心情を描く物語。母との関係が苦しい主人公・夕子を井上、悪気なく娘を傷つけてしまう母・寛子を石田えりが演じる。家族だからこそ言葉にできない複雑で繊細な心情を丁寧に紡ぎ、ひとりの女性が葛藤を乗り越えて前へと進む道のりを静かに見守る。

　お気に入りのシーンについて、井上は「洗濯物をたたむシーン」と回答。「お母さんにたたみ直されるんですけど、あれは私も経験がある」と打ち明け、会場の笑いを誘った。「私は何とも思わないし、そこにピリっとしたりしない」といい「演じた夕子には積み重ねがある。本当にわずかな埋もれているようなところに光を当てているシーンです」と解説した。

　同シーンは撮影初日の最後に撮影したシーン。石田が「しつこいよね」と振り返ったようにテイクを重ねたシーンで、杉田監督は「言葉でもなく動きでもない空気感とか距離感が大事な要素だと思っていたので、それをあやふやにせず、定めたくてテイクを重ねていただきました」とこだわりを語った。

　撮影時の楽しかった思い出を問われた井上は、「レジ打ちの練習です」とにっこり。「唯一、夕子が生きているんだなって感じるシーンだったので、生活感が見えたらと思って練習しました」と話した。続けて「スーパーの店長に教わりながら、練習して、慣れてきたら、かごに入れるのが難しいネギとか練習もしました」と明かし、「撮影後はそのスーパーで総菜を買って、ホテルで1人で食べる。楽しい思い出です」と振り返った。

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