米カリフォルニア州アナハイム・コンベンション・センターで開催中のディズニーファンイベント「D23 Expo」。1日目の9日午後に行われた、スタジオ・ショーケース「Celebrate the Magic of Disney & Pixar」に、ウォルト・ディズニー・スタジオの新作映画『リトル・マーメイド（原題）』（全米で2023年5月、劇場公開予定）のロブ・マーシャル監督と、アリエル役のハリー・ベイリーが駆けつけた。

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　1989年制作のディズニーのアニメーション映画『リトル・マーメイド』を実写映画化。先に登壇したロブ・マーシャル監督は、『メリー・ポピンズ　リターンズ』や『イントゥ・ザ・ウッズ』、『パイレーツ・オブ・カリビアン／生命（いのち）の泉』、そしてアカデミー受賞作品『シカゴ』などの作品で知られる。

　現在、ポストプロダクション中のロブ・マーシャル監督は「コロナ禍で（製作を）開始したとは信じがたい。でも我々はこうしてここにいるね。この作品とは個人的にとても特別なつながりを感じている。1989年に（アニメーション映画の『リトル・マーメイド』が）公開された時の興奮を覚えている？　ミュージカルは当時、ある意味死んでいた。ミュージカルは消え去っていたんだ。だから、アニメーション映画であっても、映画でミュージカルが戻って来たという印象だった。そして数年後、『シカゴ』（2002年）を作った時にも同じことを感じた。実写映画にミュージカルが戻って来た興奮だ」と、約7000人の観客に語りかけた。

　その後、『リトル・マーメイド』の実写映画化の監督をディズニーから依頼された時のことを、「このつながりのおかげで、すばらしい瞬間を感じた。まるで嘘のような感覚だった。僕は本当に興奮を覚えながらこの旅を始めた」と振り返った。

　今回の音楽はオリジナルのアラン・メンケンと、リン＝マニュエル・ミランダ（『モアナと伝説の海』『メリー・ポピンズ　リターンズ』『イン・ザ・ハイツ』『ミラベルと魔法だらけの家』など）が初めてコラボレーション。実写映画版のために４つの新曲を制作した。

　そして、「D23 Expo」の会場限定で、「パート・オブ・ユア・ワールド」のシーンが上映され、その直後にハリー・ベイリーがステージに登場。ハリーも初めて完成した映像を見たという。しかもこのシーンを撮影した３日間は「私の人生の中で最も美しい体験でした」と振り返り、「アリエルの情熱、不安といった全ての感情を私自身が感じていました。彼女の経験を私が経験していました。そういう感情を演じることにとてもワクワクして致し、ロブが監督してくれていることや、この映画の原動力の中に居ること自体がとても光栄でした。子どもの頃から大好きだった歌を歌えることもとても興奮しました」と話していた。

　アリエル役に「これは私の役だ」と名乗り出て、この作品に参加したハリーは、「小さい頃、プールの中で人魚になった自分を想像して泳いでいました。いつか本当にそうなる日が来るなんて思ってもみなかった。ただただ光栄です。ここでみなさんの前に居られて、ものすごく感謝の気持ちでいっぱいです」と、興奮を抑えられない様子だった。

　同作には、エリック王子役でジョッシュ・ハウアー・キング、アースラ役でメリッサ・マッカーシー、トリトン王役でハビエル・バルデム、セバスチャン役でダヴィード・ディグス、カモメのスカットルの声をオークワフィナ、魚のフランダーの声を『あの夏のルカ』のルカ役も務めたジェイコブ・トレンブレイが演じる。

　ロブ・マーシャル監督は「こんなにセンセーショナルなキャストがそろっているのだから、何か特別なものがこの作品にあることを願っている」と期待を語るとともに、「アリエルのようにハリーももっとたくさんのことを望んでいることがわかる。それが全身からあふれ出ている。それが本作のハイライトだ。カメラ映りも素晴らしいが、それ以上のものがある。彼女の中にあるものが映し出されているんだ」と、ハリーが演じる実写版アリエルに絶対的な自信を見せていた。

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