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日本発のエンタメが世界を飲み込む。Prime Videoが示した映像エンタメの未来と超豪華ラインナップの本気度

 9月3日に開催された戦略発表会「Prime Video Presents 東京(PVP東京)」は日本のエンタメ史に残る歴史的な転換点になるかもしれない。今後2年間で日本発のオリジナル作品への投資を2倍以上に拡大するという宣言を軸に、豪華キャストが次々と登壇し、期待を遥かに超える弩級の新作ラインナップを解禁。単なる動画配信サービスの発表会を超えた会場は熱狂に包まれていた。世界市場を見据えた本気のコンテンツ戦略、そして日本のクリエイティブシーンを塗り替える発表会の全貌に迫る。

■日本発のオリジナル作へ注力 世界を見据える3つの柱

 今回の発表会は新作ラインナップの紹介に留まらず、日本のクリエイティブシーンを変革しようとする強い意志の表明でもあった。プライム・ビデオ ジャパンカントリーマネージャーの大石圭介氏は、「日本発のオリジナル作品に対する投資額を2倍以上に拡大する」という決断を宣言。日本の定額動画配信サービス市場におけるPrime Videoの圧倒的な利用率と視聴者の「見たい」に応え続けてきた自負を語ると共に、資本増が日本の才能豊かなクリエイターと共に世界に誇れる物語を紡ぎ出すためのコミットメントであると力説した。

 その言葉にプライム・ビデオ インターナショナル ヴァイスプレジデントのケリー・デイ氏が「日本は世界で最も重要な市場の一つ」と断言すると、プライム・ビデオ アジア・オセアニア ヴァイスプレジデントのゴラフ・ガンジー氏も「次のグローバルヒットは日本から生まれる」とうなずく。その視線は日本国内の視聴率争いを超え、世界中のユーザーを熱狂させる「ジャパニーズ・コンテンツ」の爆発的な普及に向けられているのだ。
 その核となるのは、「オリジナル作品」「スポーツのライブ配信」「アニメ」という3つの柱。スポーツ分野ではMLBの試合配信数を年間350試合以上に拡大するなど、生活の一部となるインフラへの進化を隠さない。さらに10月1日からはHBO Maxとの提携によるサブスクリプション配信もスタート。レンタルも含め、オールインワン・アプリとしての優位性を盤石なものにしようとしている。ではPVP東京で発表された強力ラインナップを見ていこう。

■メイクで自分らしさを探る瑞々しい青春群像劇から「死なないデスゲーム」まで新境地ドラマ

 実写作品はジャンルの多様さとかつてないスケール感において新たな地平を切り拓くものばかり。エンタメ市場において若年層の心をつかむことは世界的な潮流だが、トレンドを鋭く捉え、現代的な感性と刺激的な切り口を併せ持つ注目作を提示した。
 2027年春に世界独占配信されるPrime Originalドラマ『ブレス』は、園山ゆきのによる人気漫画を実写化し、7人組グループ・なにわ男子の大西流星が主演を務める。大西演じるメイクアップアーティストを目指す宇田川アイアと、モデルを夢見る高校生の炭崎純がメイクを通して自分らしさや夢を見つけていく青春群像劇。役作りのため自身初のハイトーンに髪を染め、資生堂が運営するヘアメイクスクール「SABFA」へ通い詰めプロの所作を一から学んだ大西からは、「メイクは祝福だ」という言葉に込められた救いと情熱を瑞々しいほど発せられていた。

 11月13日に配信を控えるPrime Originalドラマ『地雷グリコ』は、日常の遊びが「死なないデスゲーム」へと変貌するスリルあふれる一作。ダブル主演の森七菜と蒔田彩珠は撮影現場での親密なエピソードを語りつつも、劇中での緊迫した頭脳戦への自信を覗かせた。これらの作品はSNS時代特有の共鳴と、従来の枠に収まらない刺激を高い次元で融合。若き才能たちが放つエネルギーは、グローバル市場における新たなヒットの指標を打ち立てるに違いない。



■圧倒的スケールで描く空想と現実の融合

 2027年秋に配信予定のPrime Originalドラマ『ぼくの地球を守って』は、累計発行部数1600万部を超える伝説的少女マンガの実写化。三木孝浩監督は、かつて学生時代に好きだった女の子に近づくために読み込み、気づけば自分の方が深くのめり込んでいたエピソードを披露。主演の広瀬アリスは、撮影スタジオに再現された「本物の草が生い茂る広大なセット」に衝撃を受けたと語るなど、原作への深い愛とAmazonの制作力が融合した映像美からは力強いばかりの熱気が感じられた。

 また、阪元裕吾監督が5年の歳月をかけて構想を練った完全オリジナル映画『スーパーモブニンジャ』も見逃せない。主演の山田裕貴は「無力感を感じる人々に、生きているだけで楽しいと感じてほしい」と語り、山田杏奈と共に「ジャパニーズ・マンガ」のリスペクトが詰まったアクションに挑戦。監督が語る「少年ジャンプやドラえもんのようなワクワクを実写に輸入する」という試みは、日本映画の新たな突破口になるはずだ。



■『沈黙の艦隊』は最終フェーズへ。大人気作『薬屋のひとりごと』は実写化が始動

 不動の人気を誇る『沈黙の艦隊』シリーズの最新作として、2027年夏にPrime Originalドラマ『沈黙艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』を世界独身配信。イベントに登壇した上戸彩、中村蒼、津田健次郎らが語ったのは、戦場が海中から政治の中心地ニューヨークへと移り、人間ドラマがより深く、鋭く研ぎ澄まされていく深化の過程だ。上戸が「SNS時代の今だからこそ何が真実かを見極めるメッセージがある」と語った通り、本作は単なるエンターテインメントの枠を超え、現代社会への鋭い問いかけを内包している。

 そして、この日最大のサプライズとなったのはシリーズ累計5700万部超を誇る『薬屋のひとりごと』を東宝との共同製作による実写化、その主演を芦田愛菜が務めることだ。芦田は原作ファンであることを明かし、「猫猫が違和感をスパッと解くミステリーの快感と、不器用な人々が織りなす人間ドラマを届けたい」と目を輝かせた。美術、衣装、VFXのすべてに妥協を許さない制作姿勢には、原作者の日向夏氏も「一体いくらかかっているんだ」と驚愕したエピソードも明かされた。東宝とAmazonの強力タッグは、日本実写ドラマの歴史を更新する試金石となるに違いないだろう。



■定額アニメ視聴の「約半分」を占める圧倒的シェア!数字が証明するコンテンツ・プラットフォームとしての影響力

 日本におけるPrime Videoの盤石さを象徴するのが、アニメジャンルの圧倒的シェア。外部データによれば、国内の定額制動画配信サービスにおけるアニメ視聴時間の約47%がPrime Videoで消費されている。この影響力は、もはや一つの文化圏を形成していると言っても過言ではない。
 その成功を象徴するのが、Amazon MGMスタジオが製作委員会モデルへ初参画した『ルックバック』のヒットであり、新作アニメ視聴数で国内ナンバーワンを記録、グローバルTOP10入りを果たした『日本三國』の存在だ。イベントでは『日本三國』の続編制作決定が発表された。
 文明崩壊後の日本を舞台にした壮大な大河ドラマは、国内のみならずグローバルの「TOP 10 Non-English」にランクインするなど、国境を超えて熱狂を巻き起こしている。配信開始に連動してAmazonにおける原作コミックスの売上が爆発的に増加したという相乗効果も。原作者の松木いっか氏は、「初めのシリーズで静かに灯された火が、やがて時代を溶かす炎となる」と期待を寄せる。配信プラットフォームが製作の川上から関わることで、映像化と原作の価値を最大化する「理想的な次世代ビジネスモデル」の成功例と言えるだろう。

■恋リアの進化形 現代の“恋愛離れ”に斬り込む

  Prime Videoを語る上で欠かせないピースの一つが恋愛リアリティ番組。2017年の『バチェラー・ジャパン』以来、日本の恋愛リアリティ番組の歴史を常に塗り替えてきたが、このたび発表されたのは現代社会を鋭く反映した挑戦的な新機軸だ。

 完全オリジナル番組『初めての恋人になってください』。恋愛離れが深刻な社会現象となる中で、あえて「交際経験のない男女10名」が初めての恋を見つける姿を追う。自分を変えたい、誰かを好きになりたいという切実な願いを持つ参加者たちのリアリティは、従来の華やかな恋愛番組にはない、生々しい感動と波乱をもたらすことだろう。2027年夏の独占配信に向け、早くも新たなブームの予感が漂う。

■嵐、その時間の答え合わせ。是枝裕和総監督が映し出す5人の“真実”

  この冬、Prime Videoは日本中に、そして世界中に震えるほどの感動を届ける。国民的アイドルグループ・嵐のドキュメンタリーフィルム『5 - 嵐という時間 -』の配信決定の発表に、会場からは大きな感嘆の声が上がった。総監督を務めるのは是枝裕和氏。配信開始は2026年12月21日だ。

 2020年末の活動休止から約6年を経て開催した、奇跡の5大ドームツアーの舞台裏に密着した本作について、是枝監督はビデオメッセージで「なぜ終わるのか」という問いに対し、メンバー5人との対話を重ねる中でその「答え合わせ」をしていくような、極めて濃密な作品であることを示唆した。
 メンバー5人が嵐という存在にどう向き合い、いかにして幕を引いたのか。この秋から順次配信される過去のライブアーカイブ9作品を皮切りに、Prime Videoは嵐というたぐいまれなる存在を、至高の敬意を持って世界へと届けていく。ティザー映像に映し出された5人の眼差しは、これまでの歩みと未来への予感をうかがわせ、見る者の心を激しく揺さぶらずにはいられない。


 ドラマ、映画、アニメ、恋愛リアリティ番組、そしてドキュメンタリー。発表された全ラインナップに共通するのは、一切の妥協を許さないクオリティへの執念と、日本の才能を信じ抜く強固な信念だ。日本から世界へと驚きが発信される。エンターテインメントが次のステージへと進む歴史的な瞬間に立ち会っているのかもしれない。大いなる期待を胸に、それぞれの幕が上がるのを待ちたい。
(撮影:野澤遥/取材・文:遠藤政樹)

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