「ハリー・ポッター」の生みの親、J.K.ローリング自ら脚本を手がける映画シリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』があす8日より公開される。先日、東京・六本木ヒルズで開催されたライトアップファンナイトに、英国からリモート出演したキャスト陣とデイビッド・イェーツ監督が、イベント後に取材に応じた。

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　前作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』（2018年）の公開から3年あまり。この間、新たな感染症のパンデミックが起こり、世界は激変、ハリウッド映画界も大きな打撃を受けた。本作が間もなく公開を迎えことについて、エディ・レッドメイン、ジュード・ロウ、マッツ・ミケルセンは次のように語った。

　主人公の魔法動物学者・ニュート役のエディ・レッドメインによると、本作はコロナ禍のイギリスにおいて「製作を再開した最初の映画の中の一本だった。世界中の多くの国で厳しいロックダウンが行われている中、例えば僕の妻子は家にこもっていたけれど、僕らは撮影をすることができた」と、明かす。

　「ノーマルな生活をしていることが奇妙に思えたくらいだった。ワーナー・ブラザースが、しっかりしたガイドラインを作って、安全確保に尽力してくれたことに脱帽している。とてもラッキーだったと思う」と、まるで魔法がかかっていたかのように、コロナ禍の影響は最小限に抑えられた。

　魔法界と人間界の支配を企む“黒い魔法使い”グリンデルバルド役のマッツ・ミケルセンは「プロトコールとかマスクとかルールとか面倒ではあったけど、現実社会で失業してもう仕事に戻れない人たちと比べたら、そんなのなんでもないよね。僕たちは仕事ができるんだから、とてもありがたい立場にいるって思っていた」と、振り返った。

　本作ではキーパーソンとなる“史上最も偉大な魔法使い”ダンブルドア役のジュード・ロウも「僕たちはなんて幸運なんだろうと思い知らされた」と、撮影の日々を思う中、それが“魔法ワールド”の作品であったことにより感慨を覚えたという。

　「僕らの仕事というのは、現実逃避の世界に入り込むってことでもある。誰かの服を着て、違う世界に入り込む。この映画はその極端な例だよね。だって魔法の世界に入り込むんだから。魔法動物や魔法の杖、魔法的な能力があって…。俳優の仕事の特質を強調していると思う」。

　日本の魔法ファンとインターネットを介して交流できたことについても、「ロックダウン生活を経験した後、久しぶりに世界とつながる機会だったんだと気がついた。多くの人に愛され、祝福される魔法ワールドの一員でいられて、とても幸運だと思うし、世界中の皆さんとこの映画を共有できることにとても興奮しているよ」と、本作が公開される喜びを語っていた。