芸人・役者・作家と多才な活躍をみせるつぶやきシローの原作を、俳優・安田顕主演で映画化した『私はいったい、何と闘っているのか』が、あす17日より公開される。本作で多くを占めるのは、安田演じる主人公・伊澤春男(45歳)が働く地域密着型スーパー“ウメヤ”のシーンだが、実際に営業しているスーパーマーケットで撮影は行われた。
それは、埼玉県上尾市にあるスーパーヤオヒロ。撮影は店の定休日を狙って同じチェーン店の2店舗を、それぞれまる1日撮影のために貸し切って行われた。
春男(安田)とファーストサマーウイカ演じる高井とのシーンでのこと。それはとあるきっかけで職場を休むことになった春男が高井に主任を務めてほしい旨を伝えるが、高井は「私は普通でいいんです。(略)普通に働いて、普通に休みたいです」という。その言葉に春男は「いや、その通りだ。それでいいよ」と微笑みながら返すシーンがある。
しかし、安田は自身のその芝居に対して違和感を持ち、すぐ撮り直しを申し出たという。「その時、監督からは“春男のせりふ、もう少し内省的にしましょうか”と言われたんです。僕は字面だけを読んでいて気付かなかったけど、実は春男自身が“俺は今までどういう生き方をしてきたんだろうか?”ということを、高井さんの言葉で改めて思い直すというとても重要なシーンだったんです。単純に“君とは生き方が違うけど、それでいいよ”じゃなかったんですね」と、せりふに隠れていた本質に気付かされたことを述懐する。
続けて安田は「あそこで監督が“もう少し内省的に”と言ってくれなかったら、絶対に成立しないシーンだったなと思いました。しかも2人の間に棚(商品を運搬するカート)をひとつ挟むことで、せりふの意味合いもこんなに変わるんだものなんだ!と感動しました」と小さなことがが大きく意味を変える芝居の奥深さを話していた。
勤続25年のスーパーで万年主任として働く主人公は、念願である店長昇進への妄想と現実の狭間で喜んだり落ち込んだりの繰り返しの日々。甘えも嫉妬も憤りも悔しさもすべてを強がりのオブラートに包み込み、日常を戦う中年サラリーマンの物語。愛する妻や子どもたちとのかけがえのない生活と、夢にまで見た店長昇格への長く険しい闘いの果てに待っていた予想外の結末とは…。
コメディ映画ながらも考えさせられるようなテーマでストーリーに厚みを出している。実在するスーパーマーケットの撮影で生まれた、思慮深いシーンにも注目だ。
実在のスーパーマーケットで撮影された、安田顕とファーストサマーウイカのシーン=映画『私はいったい、何と闘っているのか』(12月17日公開) (C)2021 つぶやきシロ ー ・ホリプロ・小学館/闘う製作委員会
それは、埼玉県上尾市にあるスーパーヤオヒロ。撮影は店の定休日を狙って同じチェーン店の2店舗を、それぞれまる1日撮影のために貸し切って行われた。
しかし、安田は自身のその芝居に対して違和感を持ち、すぐ撮り直しを申し出たという。「その時、監督からは“春男のせりふ、もう少し内省的にしましょうか”と言われたんです。僕は字面だけを読んでいて気付かなかったけど、実は春男自身が“俺は今までどういう生き方をしてきたんだろうか?”ということを、高井さんの言葉で改めて思い直すというとても重要なシーンだったんです。単純に“君とは生き方が違うけど、それでいいよ”じゃなかったんですね」と、せりふに隠れていた本質に気付かされたことを述懐する。
続けて安田は「あそこで監督が“もう少し内省的に”と言ってくれなかったら、絶対に成立しないシーンだったなと思いました。しかも2人の間に棚(商品を運搬するカート)をひとつ挟むことで、せりふの意味合いもこんなに変わるんだものなんだ!と感動しました」と小さなことがが大きく意味を変える芝居の奥深さを話していた。
勤続25年のスーパーで万年主任として働く主人公は、念願である店長昇進への妄想と現実の狭間で喜んだり落ち込んだりの繰り返しの日々。甘えも嫉妬も憤りも悔しさもすべてを強がりのオブラートに包み込み、日常を戦う中年サラリーマンの物語。愛する妻や子どもたちとのかけがえのない生活と、夢にまで見た店長昇格への長く険しい闘いの果てに待っていた予想外の結末とは…。
コメディ映画ながらも考えさせられるようなテーマでストーリーに厚みを出している。実在するスーパーマーケットの撮影で生まれた、思慮深いシーンにも注目だ。
2021/12/16