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池松壮亮×伊藤沙莉、ラブストーリーで初共演 クリープハイプの楽曲から着想した松居大悟監督の新作

 今年公開された映画『バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画をつくったら〜』や『くれなずめ』を手がけた松居大悟監督によるオリジナル脚本で、俳優の池松壮亮伊藤沙莉がダブル主演する映画『ちょっと思い出しただけ』が2022年早春に公開されることが決定した。撮影は、今年7月から8月にかけて行った。

池松壮亮×伊藤沙莉が初共演でダブル主演する映画『ちょっと思い出しただけ』(2022年早春公開)クリープハイプの楽曲をもとに松居大悟監督が書き下ろしたオリジナル脚本を映画化 (C)2022『ちょっと思い出しただけ』製作委員会

池松壮亮×伊藤沙莉が初共演でダブル主演する映画『ちょっと思い出しただけ』(2022年早春公開)クリープハイプの楽曲をもとに松居大悟監督が書き下ろしたオリジナル脚本を映画化 (C)2022『ちょっと思い出しただけ』製作委員会

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 クリープハイプ尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げるジム・ジャームッシュの名作映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て書き上げた新曲「ナイトオンザプラネット」。この楽曲を受けて、松居大悟監督が脚本を書き上げた本作は、監督にとって初のラブストーリー。

 怪我でダンサーの道を諦めた照生(てるお)とタクシードライバーの葉(よう)。2人を中心に関わる登場人物たちとの会話を通じて都会の夜に無数に輝く人生たちの機微を繊細かつユーモラスに映し出す。

 『くれなずめ』で日が暮れていくあの誰もが輝く時間を切り取って描いた松居監督が、今作では恋人と過ごす夜に感じる「世界に今、私たちだけ」という感覚、誰しも孤独と不安を感じたことのある夜に少しだけ無敵になれる一瞬の永遠を切なく映し出し、やがて夜が明けて再び世界が動き出す直前の澄んだ空気を見事に表現。年に一度訪れるある1日を、現代を反映させつつ、独自の物語を完成させた松居監督は、「きっと花束みたいとかいろいろ言われるんだろうな。言われるよもう。言われる前に言うよ。でも当たってるしなぁ。そんな迷いにこの先何度も包まれる気がするけど、それ以上に、かけがえのない優しい想いに包まれる人に届いたらいいなと思います」と、コメント。

 主演の池松はこれまで『君が君で君だ』やクリープハイプの楽曲「憂、燦々」のミュージックビデオなどで松居監督作品にも多く出演してきた。今作について、「決定的に戻れないあの頃、コロナ以前からの6年間を描いたラブストーリーです。あの頃を成仏する映画や、あの頃を慈しむ映画は時代の変わり目にはたくさん作られるものですが、今と過去を同時にすくいとろうというこの作品の心意気にとても共感しました」と話している。

 伊藤は「松居大悟×池松壮亮×クリープハイプという私にとってかなり熱いゴールデンタッグの作品に携われることが決まってからインまで、はやる気持ちでいっぱいでした」と振り返り、「やはり音楽の力ってすごいと思います。それがあるだけでシーンや作品の深みが増したり彩りが増します。そんな音楽の力も感じていただけるといいなと思います」と、主題歌となるクリープハイプの「ナイトオンザプラネット」をはじめ、本作における音楽の魅力も強調していた。

■松居大悟監督のコメント

 誰にも見つからないように、誰にも気づかれないように、離れてしまった手と手を無理やり引き合わせて、それを運命だとか必然だとか、都合のいい単語で括って知らないふりをしてる。単に時間が経っただけなのに、時間が関係性を引き離すなんて思い込んでるのは自分のエゴで。構ってほしかっただけなのかもなぁ。前より思い出す機会が増えたのは、年齢なのか、時代なのか、思い出そのものが大きすぎるのか。

 オリジナルで、初めてのラブストーリーです。尾崎くんがきっとバンド人生を賭けて紡いだ曲を聴きながら、コロナ禍でうんうん悩んだ物語は、小さくて眩しいあの日を思い出す映画になりそうです。盟友の池松君と、鮮やかな伊藤沙莉さんと、素敵な役者スタッフたちと作りました。

 きっと花束みたいとかいろいろ言われるんだろうな。言われるよもう。言われる前に言うよ。でも当たってるしなぁ。そんな迷いにこの先何度も包まれる気がするけど、それ以上に、かけがえのない優しい想いに包まれる人に届いたらいいなと思います。

 愛がすべてなんかじゃないけど、愛がすべてで。愛ってなんだよ。愛がなんだだよ。また別の映画のタイトルを言ってしまった。『ちょっと思い出しただけ』です、俺はまだ本気出してないだけ、みたいとか言うなよ。俺は本気出したよ。マスクの向こうでニコニコさせられますように。楽しみにしてくれたらうれしいです。

■池松壮亮のコメント

 決定的に戻れないあの頃、コロナ以前からの6年間を描いたラブストーリーです。あの頃を成仏する映画や、あの頃を慈しむ映画は時代の変わり目には沢山作られるものですが、今と過去を同時にすくいとろうというこの作品の心意気にとても共感しました。

 思い出せないことと、忘れられないこととが、人生そのものをかたどっているように思います。過去にしがみつくではなく、過去を無かったことにするではなく、全ての地続きに今があると信じています。あらゆる人の人生の過去が、その人の人生にあったことを感謝出来ますように。過去と今が、無かったことになりませんように。昔の気持ちを思い出して、色々あったけど今はもう大丈夫。でも、ちょっと思い出しただけ。そんな私たち自身についての映画になってくれることを願っています。

■伊藤沙莉のコメント
 松居大悟×池松壮亮×クリープハイプという私にとってかなり熱いゴールデンタッグの作品に携われることが決まってからインまで、はやる気持ちでいっぱいでした。

 綺麗事を言うつもりなんてさらさらないし、ポジティブ、ネガティブな出来事を全て肯定するべきなんて全く思いませんが、私は確かに過去に存在したそれがあっての今なんじゃないかな、と常々思っています。そういう過ぎた思い出や記憶を、ちょっと思い出しただけな時間もまた、悪くない一瞬だと思います。「ああ、あったなこんな時」とか、「ああ、あの人元気かな」とか。そんな悪くない一瞬を、2人の時間を通してふと感じていただけたらいいなぁと思います。

 そしてやはり音楽の力ってすごいと思います。私は音楽に常に支えられていますし、それがあるだけでそのシーンや作品の深みが増したり彩が増します。そんな音楽の力も感じていただけるといいなと思います。

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