1956年の公式確認から今年で65年となる水俣病をテーマにしたドキュメンタリー映画『水俣曼荼羅（まんだら）』が、今秋からシアター・イメージフォーラム（東京）ほか全国で順次公開されることが発表され、特報が解禁された。

　本作は、『ゆきゆきて、神軍』（1987年）、『れいわ一揆』（2019年）など数々の作品を生み出し、日本におけるドキュメンタリー映画作家として影響力を持つ原一男監督の最新作。

　日本四大公害病の一つとして知られる水俣病問題をライフワークとし、映画を制作し続けた故・土本典昭監督に捧げる本作は、水俣病の補償をめぐっていまだ裁判の続く患者たちの戦いを15年に渡って撮影したもので、5年間の編集を経て完成させた。裁判の経過とともに人々の日常生活や水俣病をめぐる学術研究までが網羅された一大叙事詩となっている。

　本作は、6時間越えの大作ながら、世界中の映画祭から上映のオファーが相次ぎ、ロッテルダム国際映画祭、ニューヨーク近代美術館（MoMA）、シェフィールドド国際ドキュメンタリー映画祭、上海国際映画祭、香港国際映画祭、釜山国際映画祭、東京フィルメックスなどでも上映された。

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